東日本4連覇 新体制で好スタート/東日本大学リーグ戦
拳法
2017.05.15
今年最初の大会で優勝を飾った。予選リーグを危なげなく突破すると、決勝リーグでも中大、国士大、早大を立て続けに破り、全戦全勝で東日本大学リーグ4連覇を達成した。次は6月18日の全国大学選抜選手権(東京武道館)に挑む。
百合草メイジが府立6連覇に向けて最高のスタートを切った。3連勝で予選リーグを1位通過し、臨んだ決勝リーグ第1戦の相手は中大。昨年、新人戦で敗れた因縁の相手だ。先鋒(せんぽう)戦を落とす苦しいスタートとなったが次鋒(じほう)の小森彪楽(文1=愛知県私立桜丘)、参峰(さんぽう)の古屋敷直道(法3=明大中野)が共に持ち味を発揮して2連勝を果たす。チームカウント2-2で迎えた参将(さんしょう)戦は佐藤力哉(文2=愛知県私立桜丘)が「やられた分はやり返す」と新人戦での悔しさを胸に、攻めの拳法を見せる。素早いパンチを繰り返し、最後は面突きで逆転勝利を挙げた。こうなると完全に明大の流れだ。副将戦では敗北を喫したが、大将戦では百合草春男主将(文4=愛知県私立桜丘)が主将の貫録を見せつけ勝利。「百合草先輩ならやってくれる」(林力希・法3=明大中野)というチームメートの期待に見事に応えた。メンバーを一部入れ替えた第2戦の国士大戦、第3戦の早大戦もそれぞれ6-1、4-3で勝利を収め「誰がレギュラーになるのかは分からない」(上田晃輝・法4=城北)という選手層の厚さを証明した。
今年も“負けない男”がチームを引っ張る。3-3で迎えた中大戦での大将戦。負ければ後がない状況で「焦りすぎた」(百合草)と先に一本を取られたが、落ち着いて胴突きで一本返すと、最後は渾身の胴蹴りで試合を決めた。その後の国士大戦では先鋒、早大戦では中堅と順番は変わっても強さは変わらず。4連勝で今大会を終え、最優秀選手賞も獲得。これで一昨年から続く団体戦での無敗記録を19に伸ばした。それでも「まだまだ弱い」(百合草)と納得はしていない。記録はいったいどこまで伸びるのだろうか。
次の目標は全国選抜の2連覇だ。「うれしい反面、課題も多く見つかった」(古屋敷)と今回の優勝にも選手たちは満足していない。「一人一人がもっと実力をつけていかないと」(林)。さらなる高みを目指す百合草メイジに死角はない。
[楠大輝]
試合後のコメント
百合草
「結果が出たのはすごい嬉しいんですけど、それ以上にまだまだ課題が多かったです。まだまだできることはあったし、勝てるところもたくさんありました。(他大との)差は全然ないので、気を引き締めて頑張っていきたいなと思います。相手の強い選手の取りたいところで勝てたところもあるんですけど、勝てなかったほうが多いので、そういうところで勝てる選手がもう少し増えないと次は負けると思います。(他大の印象は)去年の戦力が抜けてなくて強い選手が残っているところが多いので、どこも強いという印象はあります。(中大戦の大将戦)最初は焦りすぎて取られちゃって、そこが自分の弱いところですね。取り返せたことは良かったんですけど、ああいうところで2-0で勝てるような選手になれば、もっとチーム全体も強くなれると思います。(個人的には)あんまり良くないというか、でもこれが実力なので。まだまだ弱いなと毎回思わされるんですけど、まだこれから伸ばせると思います。やりたいことをパンチで取ろうと思っていたんですけど、なかなか上手くいかずに組みとかになってしまいました。手応えはまだないです。まだまだです。(試合合間にビデオを確認していた)修正は全然できなかったんですけど、パンチが伸び切っているというか、悪い体勢で打っていたのでそこを直そうとしていました。(多くの選手が出場できたことは収穫)太田(創・国際2=明大中野八王子)だったり、1年生も出れたし、経験を積むという面ではすごく良い大会だったと思います。あんまり4連覇は気にしてなかったです。4連覇できたことは先輩たちのおかげで勝てているので、それをつなげていくだけだと思っています。(全国選抜に向けて)今度は5人制になって一人の勝ち負けが大きくなってくるので、相手の主力選手に勝てる選手を増やしていきます」
林
「(今大会は)勝つべきところでポイントをとることができたので結果としてはよかったかなと思いますが、スポーツ推薦で入った人と試合をしたわけではないのでこれで満足せずに頑張りたいなと思います。(中大戦の大将戦)百合草先輩ならやってくれると思っていました。外から見ていたので自分も試合に出たいという気持ちが強かったです。(個人は全勝)出た試合で全部勝てたことは素直に嬉しいです。強い相手と戦ったときも勝てるように頑張りたいです。(今大会で見つかった課題は)チームとしては圧倒的な実力をもった人が去年に比べて少ないので、一人一人がもっと実力をつけていかないと去年のように全大会で優勝するのは難しいかなと思います。個人としては今日、試合をしてみて強い相手と戦ったときに勝つイメージがわかなかったです。それは、まだ自信をつけられるくらいの練習をしていないからだと思うので、自信をつけられるくらいの練習をしていかないといけないなと思います。(次の大会は)5人制なのでまずはレギュラーに選ばれて、選ばれたなら優勝に貢献できるような活躍がしたいです」
古屋敷
「4連覇を達成できて自分も全勝できたんですけど、うれしい反面、課題も多く見つかった大会だと思います。(課題は)この大会通して組んで投げるっていうことはできてたんですけど、組みに入る前のパンチをもらったりだとか、相手に揺さぶられて蹴りとかをいろいろもらってしまったので、やっぱりそういうところをちゃんとガードしてよけたりしていかなきゃいけないなと感じました。来月の試合ではそこを克服できるように頑張ります。(収穫は)去年の府立から試合であまり勝ててなかったので、この大会で勝てたことに関しては自信を持っていきたいです。(中大戦)最初の2試合は出ていなかったのでとても緊張しました。正直、2試合のうち1試合だけでもいいから出て体をほぐしたかったです。でも助監督から『お前は温存だ』と言われて。緊張の中でも、上級生として必ず勝つんだという気持ちで臨んだことが勝利につながったと思います。(中大は新人戦で負けた相手)意識はありました。新人戦以来、中大との試合はなかったので、悔しさをこの試合にぶつけようっていう気持ちはありました。(中大戦の大将戦)百合草先輩なら絶対勝てると思ってたので安心して見てました。(全国選抜に向けて)2連覇もそうですけど今回出た課題をしっかりケアして自信をつけて、万全の状態で頑張りたいと思います」
佐藤
「決勝リーグの3試合目の早大戦で、それまで(個人としては)全勝だったんですけど勝ち切れなかったので、チームは勝ててよかったんですけど、全勝できなくて少し後味が悪いですね。(課題は)僕は攻めるときに正面から攻めることが多いので、負けるときは面突きのカウンターをもらうことが多くなってしまうのが課題ですね。もっと左右の動きを入れて、幅を広げていきたいです。(収穫は)普段より自分から攻める意識を持てたかなと思います。(中大戦は2-2からの出場)2-2だったことは全然考えてなくて、目の前の1試合に集中してたので気付かなかったです。1本取られたんですけど勝ち切ることができてよかったです。(中大戦の大将戦)安心して見てました。1本取られましたけど、絶対勝ってくれるだろう、大丈夫だろうと思ってました。(中大は新人戦で負けた相手)やられた分はやり返すという気持ちで向かっていきました。(全国選抜に向けて)1か月後ですね。前期では1番大きい大会なので全試合勝つくらいの気持ちでいます。僕は去年出れていないので今年は出るために普段の練習から追い込んでやっていきたいと思います」
小森
「(今大会は)緊張した試合もありましたが、試合を進めるにつれて緊張も解けていったのでいい動きが出来たと思います。(大学最初の大会は)先輩からも思いきりやってこいと言われたので思いきり、積極的に試合ができました。(今日は全勝)全勝しようという意識はしてなかったけど結果的にチームに貢献できてよかったです。(今大会の課題)勝ちはしたけど一本取られることもあったので一本もとられないように練習していきたいです。(次の大会は)これからの練習で調子の波を小さくしていい雰囲気のままいきたいです」
由良沙優花(法4=城東)
「(今大会は)優勝できる実力はあったと思うのでそこを女子部員全員で取りきれなかった事は悔しいです。(技能賞獲得について)受賞できたことは嬉しいです。課題も見つけられたので次につなげたいと思います。(課題は)一本とるまでに時間がかかってしまったので前拳をうまく使って早く取れるようにしたいということと、試合になると夢中になりすぎて相手の攻撃が見えてないときがあったので、視野を広げたいです。(個人は全勝)全勝できて安心しています。女子部主将として負けるわけにはいかないなと思っていたので。気持ちを切らさずにずっと集中できたのはよかったと思います。(次の大会)個人としては今大会の課題を克服して個人でも優勝したいです。チームとしては優勝も夢ではないということが今大会でわかったので切磋琢磨して優勝したいです」
百合草メイジが府立6連覇に向けて最高のスタートを切った。3連勝で予選リーグを1位通過し、臨んだ決勝リーグ第1戦の相手は中大。昨年、新人戦で敗れた因縁の相手だ。先鋒(せんぽう)戦を落とす苦しいスタートとなったが次鋒(じほう)の小森彪楽(文1=愛知県私立桜丘)、参峰(さんぽう)の古屋敷直道(法3=明大中野)が共に持ち味を発揮して2連勝を果たす。チームカウント2-2で迎えた参将(さんしょう)戦は佐藤力哉(文2=愛知県私立桜丘)が「やられた分はやり返す」と新人戦での悔しさを胸に、攻めの拳法を見せる。素早いパンチを繰り返し、最後は面突きで逆転勝利を挙げた。こうなると完全に明大の流れだ。副将戦では敗北を喫したが、大将戦では百合草春男主将(文4=愛知県私立桜丘)が主将の貫録を見せつけ勝利。「百合草先輩ならやってくれる」(林力希・法3=明大中野)というチームメートの期待に見事に応えた。メンバーを一部入れ替えた第2戦の国士大戦、第3戦の早大戦もそれぞれ6-1、4-3で勝利を収め「誰がレギュラーになるのかは分からない」(上田晃輝・法4=城北)という選手層の厚さを証明した。
今年も“負けない男”がチームを引っ張る。3-3で迎えた中大戦での大将戦。負ければ後がない状況で「焦りすぎた」(百合草)と先に一本を取られたが、落ち着いて胴突きで一本返すと、最後は渾身の胴蹴りで試合を決めた。その後の国士大戦では先鋒、早大戦では中堅と順番は変わっても強さは変わらず。4連勝で今大会を終え、最優秀選手賞も獲得。これで一昨年から続く団体戦での無敗記録を19に伸ばした。それでも「まだまだ弱い」(百合草)と納得はしていない。記録はいったいどこまで伸びるのだろうか。
次の目標は全国選抜の2連覇だ。「うれしい反面、課題も多く見つかった」(古屋敷)と今回の優勝にも選手たちは満足していない。「一人一人がもっと実力をつけていかないと」(林)。さらなる高みを目指す百合草メイジに死角はない。
[楠大輝]
試合後のコメント
百合草
「結果が出たのはすごい嬉しいんですけど、それ以上にまだまだ課題が多かったです。まだまだできることはあったし、勝てるところもたくさんありました。(他大との)差は全然ないので、気を引き締めて頑張っていきたいなと思います。相手の強い選手の取りたいところで勝てたところもあるんですけど、勝てなかったほうが多いので、そういうところで勝てる選手がもう少し増えないと次は負けると思います。(他大の印象は)去年の戦力が抜けてなくて強い選手が残っているところが多いので、どこも強いという印象はあります。(中大戦の大将戦)最初は焦りすぎて取られちゃって、そこが自分の弱いところですね。取り返せたことは良かったんですけど、ああいうところで2-0で勝てるような選手になれば、もっとチーム全体も強くなれると思います。(個人的には)あんまり良くないというか、でもこれが実力なので。まだまだ弱いなと毎回思わされるんですけど、まだこれから伸ばせると思います。やりたいことをパンチで取ろうと思っていたんですけど、なかなか上手くいかずに組みとかになってしまいました。手応えはまだないです。まだまだです。(試合合間にビデオを確認していた)修正は全然できなかったんですけど、パンチが伸び切っているというか、悪い体勢で打っていたのでそこを直そうとしていました。(多くの選手が出場できたことは収穫)太田(創・国際2=明大中野八王子)だったり、1年生も出れたし、経験を積むという面ではすごく良い大会だったと思います。あんまり4連覇は気にしてなかったです。4連覇できたことは先輩たちのおかげで勝てているので、それをつなげていくだけだと思っています。(全国選抜に向けて)今度は5人制になって一人の勝ち負けが大きくなってくるので、相手の主力選手に勝てる選手を増やしていきます」
林
「(今大会は)勝つべきところでポイントをとることができたので結果としてはよかったかなと思いますが、スポーツ推薦で入った人と試合をしたわけではないのでこれで満足せずに頑張りたいなと思います。(中大戦の大将戦)百合草先輩ならやってくれると思っていました。外から見ていたので自分も試合に出たいという気持ちが強かったです。(個人は全勝)出た試合で全部勝てたことは素直に嬉しいです。強い相手と戦ったときも勝てるように頑張りたいです。(今大会で見つかった課題は)チームとしては圧倒的な実力をもった人が去年に比べて少ないので、一人一人がもっと実力をつけていかないと去年のように全大会で優勝するのは難しいかなと思います。個人としては今日、試合をしてみて強い相手と戦ったときに勝つイメージがわかなかったです。それは、まだ自信をつけられるくらいの練習をしていないからだと思うので、自信をつけられるくらいの練習をしていかないといけないなと思います。(次の大会は)5人制なのでまずはレギュラーに選ばれて、選ばれたなら優勝に貢献できるような活躍がしたいです」
古屋敷
「4連覇を達成できて自分も全勝できたんですけど、うれしい反面、課題も多く見つかった大会だと思います。(課題は)この大会通して組んで投げるっていうことはできてたんですけど、組みに入る前のパンチをもらったりだとか、相手に揺さぶられて蹴りとかをいろいろもらってしまったので、やっぱりそういうところをちゃんとガードしてよけたりしていかなきゃいけないなと感じました。来月の試合ではそこを克服できるように頑張ります。(収穫は)去年の府立から試合であまり勝ててなかったので、この大会で勝てたことに関しては自信を持っていきたいです。(中大戦)最初の2試合は出ていなかったのでとても緊張しました。正直、2試合のうち1試合だけでもいいから出て体をほぐしたかったです。でも助監督から『お前は温存だ』と言われて。緊張の中でも、上級生として必ず勝つんだという気持ちで臨んだことが勝利につながったと思います。(中大は新人戦で負けた相手)意識はありました。新人戦以来、中大との試合はなかったので、悔しさをこの試合にぶつけようっていう気持ちはありました。(中大戦の大将戦)百合草先輩なら絶対勝てると思ってたので安心して見てました。(全国選抜に向けて)2連覇もそうですけど今回出た課題をしっかりケアして自信をつけて、万全の状態で頑張りたいと思います」
佐藤
「決勝リーグの3試合目の早大戦で、それまで(個人としては)全勝だったんですけど勝ち切れなかったので、チームは勝ててよかったんですけど、全勝できなくて少し後味が悪いですね。(課題は)僕は攻めるときに正面から攻めることが多いので、負けるときは面突きのカウンターをもらうことが多くなってしまうのが課題ですね。もっと左右の動きを入れて、幅を広げていきたいです。(収穫は)普段より自分から攻める意識を持てたかなと思います。(中大戦は2-2からの出場)2-2だったことは全然考えてなくて、目の前の1試合に集中してたので気付かなかったです。1本取られたんですけど勝ち切ることができてよかったです。(中大戦の大将戦)安心して見てました。1本取られましたけど、絶対勝ってくれるだろう、大丈夫だろうと思ってました。(中大は新人戦で負けた相手)やられた分はやり返すという気持ちで向かっていきました。(全国選抜に向けて)1か月後ですね。前期では1番大きい大会なので全試合勝つくらいの気持ちでいます。僕は去年出れていないので今年は出るために普段の練習から追い込んでやっていきたいと思います」
小森
「(今大会は)緊張した試合もありましたが、試合を進めるにつれて緊張も解けていったのでいい動きが出来たと思います。(大学最初の大会は)先輩からも思いきりやってこいと言われたので思いきり、積極的に試合ができました。(今日は全勝)全勝しようという意識はしてなかったけど結果的にチームに貢献できてよかったです。(今大会の課題)勝ちはしたけど一本取られることもあったので一本もとられないように練習していきたいです。(次の大会は)これからの練習で調子の波を小さくしていい雰囲気のままいきたいです」
由良沙優花(法4=城東)
「(今大会は)優勝できる実力はあったと思うのでそこを女子部員全員で取りきれなかった事は悔しいです。(技能賞獲得について)受賞できたことは嬉しいです。課題も見つけられたので次につなげたいと思います。(課題は)一本とるまでに時間がかかってしまったので前拳をうまく使って早く取れるようにしたいということと、試合になると夢中になりすぎて相手の攻撃が見えてないときがあったので、視野を広げたいです。(個人は全勝)全勝できて安心しています。女子部主将として負けるわけにはいかないなと思っていたので。気持ちを切らさずにずっと集中できたのはよかったと思います。(次の大会)個人としては今大会の課題を克服して個人でも優勝したいです。チームとしては優勝も夢ではないということが今大会でわかったので切磋琢磨して優勝したいです」
関連記事 RELATED ENTRIES
-
府立優勝を記念した祝賀会を開催/全日本学生選手権優勝祝賀会
拳法 2024.03.26昨年11月30日に行われた全日本学生選手権(以下、府立)で2年ぶりの王座に返り咲いた明大拳法部。これを記念した祝賀会が開催された。◆3・23 第68回全日本学生選手権優勝祝賀会(明治大学 紫紺館) 明治大学の紫紺館で催された優勝記念祝賀会。明治大学学長・大六野耕作氏をはじめとした来賓の方々の式辞にはじまり、駿台体育会会長・畠中君代氏による乾杯の音頭で祝杯を挙げ、出席したOB・OG部員や関係者たちが話に花を咲かせた。さらに歓談中には府立の決勝時の試合映像が映し出され、改めて優勝の喜びをかみしめた。 祝賀会の後半では現役部員が壇上に集結。関根晋一監督と野村龍星前主将(文4=関西福祉科学大)から優勝報告がされ、来年度主将を務める井上晴陽新主将(法3=三井)は決意表明を行った。さらに部員は防具を着けて技を披露し、多くの歓声を浴びた。その後も応援部による応援パフォーマンスや校歌斉唱で会場は一体に。最後は三本締めで、祝賀会は大盛況のうちに終了した。 5月には創部70周年を祝した記念式典も行われる。伝統と実績を積み重ねてきた明大拳法部は、これからも大学拳法界の歴史にその名を残す。 [北原慶也] 以下、野村主将と井上のコメント野村前主将 「拳法部前主将の野村龍星です。部としては前期は失敗に始まり、後期は府立絶対優勝するぞというところでしたが、まだ自分のケガが完治しておらず、先輩方には不安な気持ちを抱かせてしまったかもしれませんが、最後は優勝という形で締めくくることができて、本当に親や監督、コーチ、先輩、OB・OGのみなさま、そして同級生、後輩、マネージャーなど様々な人に恵まれて4年間拳法ができたと思っています。本当にありがとうございました」 井上新主将 「新主将を務めさせていただきます井上太陽です。今年度は春の選抜で準優勝という結果になってしまって、グランドスラムを達成できなかったので、今年は春のリーグ戦から秋の府立まで全部優勝してグランドスラムするつもりでチームで一丸となって頑張っていきますのでこれからも応援よろしくお願いします」READ MORE -
第68回全日本学生選手権 試合後コメント
拳法 2023.11.30関根晋一監督――王座奪還となった心境はいかがですか。 「うれしいの一言ですけど、本当に去年はうちが優勝校本命だったんですよ。どの大学も明大が優勝すると思っていたところで不甲斐ない結果になってしまって、悔しい思いをしてこの1年間を過ごしてきました。それなりに厳しい練習もしてきたので、今日はほんとに特別にうれしいです」 ――野村主将はどんな存在でしたか。 「チームを引っ張ってくれていました。やはりキャプテンシーって必要なんですけど、明治大学拳法部の主将は代々それを持っています。彼は、部員との会話も尊重しているキャプテンだなという印象を持っています。よく引っ張ってきてくれました」 野村龍星(文4=関西福祉科学大)――王座奪還を達成されましたがいかがですか。 「本当になんとも言えない気持ちというか、これで学生拳法がおしまいなんだなという少し悲しい気持ちと、この最高のメンバーでこの試合に挑めて優勝したっていう最高のうれしさが2つありました」 ――野村選手のチームを前向きにするという強みを感じた1日でしたが、雰囲気づくりに関して意識されたことはありますか。 「拳法っていうマイナー競技に、大学生活を週6かけて入ってきてくれた一般部員、そして明大の優勝してる姿に憧れて入ってきた僕たちスポーツ推薦の人たちが一致団結して府立で優勝やグランドスラムを目指して頑張ってるわけですけど、楽しい方がやっぱりいいなっていう、拳法面白くないなって思ってもらいたくなくて、笑って最後終わるためにも、一人一人に楽しめっていうことを言ってました。やっぱり勝たないと試合って楽しくないので、勝ってこそ楽しさっていうのがわかると思うので、最後にその楽しさを味わうためにも、一人一人が一日一日を努力し積み重ねてきました」 大川翔(法4=藤嶺学園藤沢)――優勝した今の心境はいかがですか。 「最後勝てなくて悔しかったですけど、チームは勝ったんでうれしいです」 ――前期は野村選手が離脱しており、試合ではチームをまとめる場面も多くありましたが、どのようなことを考えていましたか。 「僕は結構厳しくやるというよりかは、体の使い方が上手くなる筋トレとかをしながら一人一人のメンタルとか見ながら仕切って、声をかけてました」 市川由奈(法4=関東学院)――明大拳法部はどんな場所でしたか。 「人生で一番成長できた場所でした。この22年間の中で、よくこの2年間っていう短いスパンでこんな成長できたなっていう風に思います」 ――これから先も拳法を続けられますが、そのことについての意気込みをお願いします。 「学生の時よりかは試合に出る機会も減ると思うんですけど、その分、一回一回の試合を大事に、自分の今後につながる試合をして、上を目指して頑張りたいと思います」 井上晴陽(法3=三井)――雪辱を果たしましたが、今の心境はいかがですか。 「素直にうれしいですね。去年ここで負けて、柊也(木村柊也・令4文卒)さんたちには本当に申し訳ないなっていう思いがずっとあったので、今年こそはっていう思いで1年間やってきました。野村先輩にもずっと可愛がってもらってたんでなんとしても絶対今回は優勝しようと思って、それで優勝できたのでもうほんと嬉しいです。」 ――試合中、野村主将から体を叩いてもらったり、逆に叩いて鼓舞したりというシーンがありましたが、どのような気持ちでしたか。 「野村先輩がいてくれること自体が心強いんですけど、ああやって野村先輩自身が動いてくれることも心強いですし、野村先輩がずっとチームのこと考えて、後輩にも常に声かけしたりしてたので、最後かっこいいとこ見せてくださいねっていう意味も込めて、野村先輩に頑張って来てくださいということで肩を叩きました。」 森川征那(文3=三井)――率直なお気持ちを教えてください。 「すごく気持ちいいです。やはり王座奪還というところなので。あと、今年2冠できたので、そこもよかったなっていう風に思います」 ――来年の府立までに高めていきたいことは何かありますか。 「やはり自分も大事なんですけど、周りのみんなも強くしないといけないので、しっかり周りを見る力というのをつけて成長させて、自分も一緒に成長していきたいと思います」 越智通友(営3=明大中野)――決勝戦を振り返ってみていかがですか。 「引き分けが1個あったんですけど、負けなしだったので、結果的には良かったなと思います。けど、まだ詰めが甘いところとかあるので、来年に向けてもっと頑張ります」 ――初の府立で緊張はされましたか。 「他の大会と違ってすごい緊張感があるなっていうことと、みんながその緊張感持ってやってるので、すごい盛り上げてくれて、結構戦いやすい大会だなって思いました」 土屋賢生(法2=関西福祉科学大)――優勝した心境はいかがですか。 「なんかごちゃごちゃですね。なんかその、大好きな、中学校からずっと仲良かった龍星くんが引退するのも、バイバイなるのも悲しいし、だけど優勝してうれしいし、自分負けてるし、もうぐちゃぐちゃです」 ――野村選手はどのような存在ですか。 「とてもお世話になっています。拳法も教えてもらったし、中学校の部活でポジションもずっと一緒で、中学校からずっと長い付き合いで、背中ずっと追いかけてきてました。バイバイするのは悲しいんですけど、憧れを超えられるように、僕もこれからあと残り2年間頑張っていきたいです」 山田健斗(文2=桜丘)――今日の試合を振り返ってみていかがでしたか。 「初っ端から僕たちが圧勝して勝って雰囲気が作れてたので、もう最後もいけるなって思いました」 ――野村メイジとしてやってきた1年の振り返りをお願いします。 「野村キャプテンは本当にいい人で、すごく仕切るのが上手いんですよ。なので僕たちもそれに向かって一緒にもう着いていってました。龍星くんと一緒に練習するともちろん強くなるし、やはり龍星くんの人柄があるからこそ、僕たちの士気ももっと上がってると思います。だから、本当に龍星くんがキャプテンでよかったなって心から思います」 READ MORE -
王者に返り咲く 最強の野村メイジ、ここに大成/第68回全日本学生選手権
拳法 2023.11.30全日本学生選手権(以下、府立)連覇の夢途絶え、1年。明大の拳士たちが悲願の王座奪還を果たした。野村龍星主将(文4=関西福祉科学大)率いるチームで最後となる今大会。選手たちがそれぞれ力を出し切り見事王座奪還を果たした。昨年度の悔しさや反省を糧に見事返り咲き、有終の美を飾った。 ◆11・26 第68回全日本学生選手権(エディオンアリーナ大阪)〈男子〉▼明大――1位・1回戦〇明大6-1大阪公立大(杉本)〇井上2-0成尾〇大谷2-0千賀長倉0-2〇安〇山田2-1薮田〇土屋2-0樋口〇野村2-0中尾〇森川2-0織田・2回戦〇明大7-0龍谷大〇土屋(不戦勝)〇越智(不戦勝)〇山田1-0宮澤〇井上2-0前田〇森川2-0西〇大川1-0藤原〇野村1-0小倉・準々決勝戦〇明大7-0慶大〇山田2-0橘内〇大谷2-0千葉〇土屋2-0和手〇井上2-0近藤〇越智2-0岸〇森川2-0永井〇野村2-1北村・準決勝戦〇明大5-0中大〇大川2-1松本〇野村2-0浦窪井上0-0倉田〇山田2-0末兼越智1-1竹原〇大谷2-1田中〇土屋2-0海堀・決勝戦〇明大6-0関大〇井上2-0八木大川0-0内畑谷〇山田2-1籠谷〇越智2-0寄川土屋0-2後藤〇〇森川1-0長谷川〇野村2-0川内 〈女子〉▼明大中大混成――1回戦敗退・1回戦明大中大混成―関学大〇(不戦敗)石川〇木谷0-2箕野〇市川0-0藤上 初戦から圧巻の試合展開だった。全国から猛者が集う府立で、順調に勝利を重ねる明大。そして迎えた準決勝。相手は昨年度の府立王者である中大となった。「東日本(大学選手権)の時も接戦」(野村)だった相手との一戦。先鋒の大川翔(法4=藤嶺学園藤沢)と次鋒の野村が勝ち、流れに乗る。そして続いた五将の井上晴陽(法3=三井)は、ここでの一戦を、苦戦した試合だと語った。「贅沢を言えば倉田(要・中大)に勝ちたかった」(井上)という気持ちから、互いに技を多く繰り出す激しい試合展開に。しかし「周りから『冷静に、冷静に』と聞こえた」(井上)ことで、冷静さを取り戻した井上。結果は0-0と引き分けになったものの、「最悪引き分けても他の人が勝ってくれる」(井上)とチームメイトを信じて後に託した。その期待通り、中堅の山田健斗(文2=桜丘)が1分足らずで2本を先取し勝利を収める。三将の越智通友(営3=明大中野)は、自身の得意な組の形へ持っていき一本を先取したが、残り時間1分を切ったところで相手に一本を取られ引き分けに。続く大谷琉生(法1=大商大堺)、土屋賢生(法2=関西福祉科学大)も見事試合を制し、王座奪還の舞台へと駒を進めた。 昨年度は立つことが叶わなかった決勝戦の舞台。相手に関大を迎えた一戦で先鋒を任されたのは井上だった。「僕から始めないととスイッチを入れていたので、しっかり勝ってチームにいい勢いを与えられたらいいなと思って1回戦に挑めた」(井上)。堅実な攻めで相手ににじり寄ると、下からの素早い面突きで2本を先取。決勝戦で白星スタートを切ると、山田、越智もそれぞれ2-1,2-0で勝利を重ね、優勝まであと1勝する。しかし、その状況が緊張を招いたのか五将の土屋がまさかの黒星。「もうちょっと落ち着いて、試合に挑めていたら絶対勝っていたのに、もったいないミスで試合に勝てなかった」(土屋)。だが、昨年度の悔し涙の糧がここで生きる。「(試合の流れは)負けた人じゃなくて、その次のタスキを受け継いだ人が作る」(関根監督)。タスキを受け継いだのは森川。準々決勝の際に、足に9針も縫う大ケガをしたものの、本人たっての希望で決勝戦に出場。相手とのにらみ合いの最中、試合が動いたのは残り時間30秒。徐々に技を仕掛けつつ攻めの姿勢を作り、相手のスキを逃さずに抑えの形に持ち込む。そして胴突きで一本を決め見事、勝利を飾った。そして、最後の野村の大将戦。誰よりも長い礼の後に入場し、一秒一秒をかみしめる様子を見せる。試合開始から、この日一番の熱気が会場を包んだ。序盤から果敢な攻めの姿勢を崩さず開始20秒、正面への突き蹴りで一本を先取。このことが相手にも火をつけ、試合はさらにヒートアップ。チームメイトの声も飛び交い熱が増していく中、野村が徐々にコート端に追い詰められる。しかし、詰め寄られ距離が縮まったところを見事な面突きで一本。最後を飾るにふさわしい試合を見せ、見事、王者に輝いた。 「チームの団結力、チーム力というのは他のどのチームよりもあったし、府立にかける思いっていうのも他のチームとは比べ物にならないものが一人一人にあった」(野村)。選手一人一人が府立優勝を見据えて走ってきた1年間。野村のケガにより、主将不在での試合もあったものの、最後に〝最強の野村メイジ〟を示して幕を閉じた。そして、井上が新主将となり新たに明大をけん引していく。「来年度は今年よりも強くなるんじゃないかという風に思う。歴代最強の明治にできるんじゃないか」(野村)と、早くも府立の連覇に期待がかかる。来年度の明大が勝ち進む姿から目が離せない。 [中川美怜] 試合後のコメントはこちらREAD MORE