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ルーキーの活躍光るも課題と悔しさ残る/全日本学生選手権トラック
自転車 2022.07.04昨年度、渡部春雅(政経­2=駒大高)を筆頭に明大勢が大活躍を見せた全日本学生選手権トラック。今年度も、多くの選手の表彰台入りが期待されていたが、表彰台に登れたのはたったの1人。全日本大学対抗選手権(以下、インカレ)に向け不安の残る結果となった。 ◆7・2~3全日本学生選手権トラック(伊豆ベロドローム)▼男子タンデムスプリント 上野・野中――6位▼男子ポイントレース 村上――9位 小久保――予選敗退▼女子ポイントレース 渡部――3位▼男子4kmインディヴィデュアルパーシュート 片岡――8位▼女子3kmインディヴィデュアルパーシュート 渡部――4位▼男子1kmタイムトライアル 吉田――4位 齋藤――9位 福地――14位▼男子スクラッチ 小池――12位 吉房――13位 小泉――17位▼女子マディソン 渡部・石田(早大)――2位▼男子スプリント 吉岡――6位 9月に開催されるインカレの前哨戦ともいえる今大会。使い慣れていないコースや練習中のアクシデントも影響し、本来の力を発揮することはできなかった。昨年度の同大会では6人が表彰台入りを果たしたのに対し、今大会は1人のみ。明大勢で唯一の表彰台入りを果たしたのは昨年度3冠を果たした渡部。1日目に行われた女子ポイントレースでは「周回ポイントを狙っていた」(渡部)と勝ちパターンである逃げのレースを封印。調子が上がり切らない中でも工夫を施し見事3位に食い込んだ。「インカレの舞台で復活した姿を見せたい」(渡部)。表彰台の真ん中でほほ笑む彼女の姿を心待ちにしたい。 前回の東日本学生選手権に引き続き、新戦力の台頭が光った。2日目の1kmタイムトライアルに出場したのは、今大会が大学2戦目となった期待の新人・吉田唯斗(政経1=学校法人石川)。「スタートから全力で突っ込んだ」(吉田)と軽快な滑り出しを見せると、そのまま上位をキープ。1年生ながら4位に付ける活躍を見せた。「下級生が活躍してくれると上級生にも良い刺激になる」(本間滋監督)と、チームにも好影響を与える活躍となった。全国の舞台でも臆せず1年生らしからぬ堂々たる走りを披露した吉田だが「3位以内を目標にしていたのでとても悔しい」(吉田)。表彰台まであと1歩だっただけに悔しさをにじませていた。 東京五輪でも使用された会場で熱戦が繰り広げられた今大会。結果こそ振るわなかったものの課題と収穫が多く見つかった実りある大会となった。新型コロナウイルスの影響により明大としては3年ぶりとなるインカレ。部員の半数以上が初めての経験となる大舞台で目指すは総合優勝。「挑戦者の意識で戦う」(本間監督)。今大会の悔しさをバネにインカレの表彰台を明大カラーに染め上げる。 [菅波陸哉] 試合後のコメント本間監督――インカレに向けての意気込みを教えてください。 「我々は挑戦者だという意識を忘れずに残り2カ月準備していければと思います」 渡部――ポイントレースを振り返っていかがでしたか。 「序盤はよかったのですが、後半落ちてしまったので3位という結果は少し残念です」 ――インカレに向けて意気込みを教えてください。 「去年はインカレに出られず今回が初の出場となるので勝てるように頑張りたいです」 吉田――1kmタイムトライアルを振り返っていかがでしたか。 「3位以内を目標にしてレースに臨んでいたので4位という結果はとても悔しいです」 ――インカレに向けて意気込みを教えてください。 「自己ベストを更新して3位以内に入れるように頑張ります」 READ MORE -
白尾5位、小久保7位 健闘し入賞を飾る/全日本学生選手権クリテリウム
自転車 2022.05.23観客による拍手の中迎えられたスタート。2周目にルーキーの小久保瑠惟(経営1=北桑田)が力強いスプリントで1位通過を遂げる。最終周ではこれまでポイントのなかった白尾雄大(理工4=城北)が前に抜けて2位でゴールし、全体として2人が入賞を果たす。次につながる課題を発見し、実りのある大会となった。 ◆5・22 全日本学生選手権クリテリウム(大井埠頭周回コース)▼男子白尾ーー5位小久保ーー7位小泉ーー23位村上ーー30位片岡ーー33位林原ーー58位※齋藤、小池、宇佐美、吉房は途中棄権 8人もエントリーした今大会。序盤は集団の中で好機をじっとうかがう。徐々に集団がばらけ始めた2周目。ゴールライン直前、端から入ってこようとした選手に追い抜かされることなく、集団のど真ん中から小久保が1着を勝ち取る。1着により5ポイントを得たが、思わぬトラブルに見舞われ全体の順位は7位。「もう少し上の順位を狙えた」と悔しさを見せた。 明大勢が次々と順位を落とす中、最終6周目で活躍したのが白尾だ。「本当は狙った周回でポイントを着実に取っていきたかった」。考えていたレースプランは思い通りにはいかず、5周目まではポイントを得られなかった。1ポイントも取れていない状態で迎えたラスト一周。「作戦を変えることなくただ集中してできるだけ前でゴールしようと思っていた」最後に2着でゴールできたことで大幅にポイントを獲得、全体では5位入賞をする。最後まで諦めなかったことが今回の結果につながった。 本間滋監督は「もう少しチームプレーをして協力できればさらに上位に絡めたのかなという感じはした」と試合を振り返る。白尾も「チームとして動く練習をしていなかった」と、同じくチームでの戦いが課題として挙がった。課題を修正し、新たな強さを得た明大のさらなる活躍に注目したい。 [上原朋子]試合後のコメント本間監督――上級生への期待について教えてください。 「特に3、4年生はコロナの影響があってインカレに出られませんでした。その辺の悔しさを最後に爆発させて、いい結果をみんなで勝ち取りたいなと思います」白尾――今日のコンディションはいかがでしたか。 「9月のインカレに向けてピークが来るように練習しているので今がピークというわけではないのですが、体の調子が上がってきていることを分析しながら臨めたレースでした」小久保――今後の意気込みを聞かせてください。 「1年で入賞してクラス1に上がれたのは想像以上の出来だったので、大学では調子のいいクリテリウムで結果を出すことを念頭に置いていきたいです」READ MORE -
期待の新星が魅せた! 小泉が圧巻の走りで優勝/東日本学生選手権トラック
自転車 2022.05.10入学したての若武者が圧倒的な強さを見せつけた。小泉響貴(政経1=浦和北)はスクラッチに出場。試合中盤から果敢に逃げに転じ、最後まで独走で逃げ切った。見事なレース運びで表彰台のてっぺんに登る。今大会での明大勢としてのメダルは四つ。まずまずの成績を残したが、課題も残る大会となった。いざ大舞台での総合優勝へ。新戦力を起爆剤としてさらなる成長が望まれる。 ◆5・7~8 第61回東日本学生選手権トラック(松本市美鈴湖自転車競技場)▼男子1kmタイムトライアル 吉田――6位 福地――13位▼男子4kmインディヴィデュアルパーシュート 齋藤――15位▼男子チームスプリント 上野・吉岡・野中――3位▼男子スクラッチ 小泉――1位▼男子4kmチームパーシュート 齋藤・吉房・片岡・小泉――4位▼男子ケイリン 上野――3位▼男子スプリント 吉岡――3位▼男子ポイントレース 片岡――4位 小久保――12位 小池――13位 林原――19位 期待のゴールデンルーキーが圧巻の優勝を収めた。前日行われた予選では「消極的になってしまった」とゴール前の勝負に敗れ、8位に沈んだ小泉。しかし、神速を誇るホープは敗戦を力に変える。迎えた決勝でのレース展開は見ている者に衝撃を与えた。スクラッチはトラック競技の中では長い距離で行われるレース。それだけに早い段階での逃げは後ろの集団に追い付かれる可能性も高く、リスクがある。だが、そんな危険も思い切りのいい新星はモノともしなかった。「自分を信じて賭けてみよう」。レース中盤、小泉はアタックを仕掛けると、他大の選手と2人で逃げの体制に入る。一気に差を広げ、後ろの集団とはかなり離れたものの「まだ追い付かれることを予想していた」。さらに共に逃げていた選手が離れ、1人で逃げる状況に陥ってしまう。それでも「これは行くしかない」。敗戦を生かし、強気に覚悟を決めた。勢いづいたその脚はとどまることなく、後ろからのプレッシャーをはねのける。最後の最後までその差は埋まらずに、完全優勝。「逃げ切れてよかった」。そのうれしさから小さなガッツポーズを見せた。 のどかな山奥で激しく火花が散った今大会。明大は、小泉の優勝の他にケイリンでの上野矢竜主将(営4=祐誠)、スプリントの吉岡優太(政経3=茨城県立取手第一)、チームスプリントが全て3位で表彰台に上がった。しかし、見据えているのは全日本大学対抗選手権での総合優勝。それをつかみ取るためには「チーム種目が要になる」(本間滋監督)。この大会前に行われた1週間に及ぶ合宿でもそこに力を入れて、練習を行ってきた。「それぞれの選手がいいモノを持っているので、狙える位置にある」(上野)。新たなピースも加わった明大自転車部。悲願の優勝に向けて一丸となり、進化を続ける。 [中村謙吾] 試合後のコメント本間監督――今後のチームの目標を教えてください。 「チームの目標はインカレの総合優勝というのを掲げているので、みんなそれぞれ各自で出た課題を見つけて取り組んでくれていると思います。しかし、その中でもチーム種目が要になるのでそこでしっかり結果を残さないと総合優勝は出てこないので、もっともっと上の順位を狙っていけるように仕上げていきたいと思います」 上野――2日間を通してチームとして振り返っていかがでしたか。 「東日本大会ということで合宿も兼ねて連続で臨んだのですが、疲れもある中でみんないい感じに走れたのではないかと思います。ただ取り切れなかったところや、もっと積極的に仕掛けられると思ったところもあるので、そこは少しもったいなかったと思う反面、トレーニングレースという面に関しては良かったと思います」 野中龍之介(営3=法政大高)――チームスプリントでは3位に輝きました。 「タイムは合宿の時に測ったものより速かったのですが、1分1秒4ということでもう少し良いタイムが欲しかったと思います。他の1位、2位のチームが1分0秒台を出していて、僕たちももっと合わせれば強くなれると思うので、そこをもっと詰めていきたいです」 吉岡――インカレに向けて意気込みをお願いします。 「昨年度はコロナによって出られませんでしたし、1年生次も出ることができなかったので、絶対優勝するという気持ちを持って頑張っていきたいと思います」 小泉――本日考えていたゲームプランを教えてください。 「それは本当になかったです。その展開次第でパッと決めていい展開に持っていこうと考えていました。2人で行った瞬間は集団が怖くて、追い付かれるのを予想して脚をためていました。しかし、1人になった時に半周差あったのでこれは行くしかないと思い、その時に逃げて勝とうと思い、踏みました」READ MORE -
明大勢が奮闘 小池はグループ2Aで1位に/明治神宮外苑大学クリテリウム
自転車 2022.02.28各レースで白熱の展開を繰り広げられた。特に明大勢が活躍を見せたのはグループ2A。小池陽人(法2=北桑田)がラスト勝負を制し優勝を果たす。その他のレースでも入賞者を出し、次につながる成績を残した。 ◆2・27 第16回 明治神宮外苑大学クリテリウム(明治神宮外苑外周コース)▼グループ3A 野中――7位▼グループ3B 吉岡――4位▼グループ3Ⅽ 上野――15位▼グループ2A 小池――1位 福地――18位▼グループ2B 吉房――4位 片岡――18位※中村は途中棄権▼グループ1 村上――13位※宇佐美、斎藤は途中棄権▼女子 渡部――4位 「練習が良い感じに仕上がっていた」(小池)と良いコンディションで挑んだ今大会。「ラストのスプリントで勝負する」というプランを描く。これを実現するため、序盤は後方からレースの様子をうかがい、中盤以降は前方で逃げの展開を作らせないことに徹した。ラスト3周で「チャンスがあると思い始めた」と優勝を意識。そして、勝負の分岐点になったのは、ラスト1周。同じく明大の福地猛(法2=学法石川)が仕掛け前に出る。これにより、他大学の選手が脚を消耗。ここで力を残した小池がラストに先頭へ出る。「自分が望む展開に持ち込めた」。狙い通りに進め、レースを制した。 今大会の明大勢は4位を獲った種目が3つ。このことについて本間監督は「あと一歩足りない部分があり、表彰台に乗れた選手が1人であるという点では少し残念」(本間滋監督)と振り返る。また、グループ1では宇佐美颯基(政経3=横浜創学館)が5周回終了時の中間スプリント賞を獲り、見せ場を作ったものの、途中棄権となってしまう。それでも今日の結果について上野矢竜主将(営3=裕誠)は「小池が優勝して、入賞した選手もいるので明治全体としては良かった」と語る。全体を振り返ると収穫も課題もあった大会と言える。課題を修正し、昨年度は出場できなかったインカレへと向かう明大の今後から目が離せない。 [松田遥歩] 試合後のコメント本間監督――来年度のチームについて一言お願いしま「去年、一昨年とインカレを戦えなかった悔しさを抱えて今シーズンに入ってきているので、その気持ちをしっかり9月のインカレにぶつけてくれるようにまとまりのあるチームになってくれるといいなと思っています」 上野――主将としての覚悟を一言お願いします。 「主将として、1番はインカレで個人もですけど、総合も1位を獲りたいというのが自分の中であるので、チームのために周りをサポートしつつ個人の練習にも励めたら良いなと思います」 小池――試合前の心境はいかがでしたか。「試合前は勝てたら良いなという気持ちでしたが、監督とか周りからは勝てと言われたので勝たないといけないという気持ちでした」 ――レース中に意識した相手はいますか。 「中大、日大、鹿屋体大はメンバーが4、5人そろっていて、明治は2人しかいなかったのですが、それらの大学の選手はレース中意識的にマークしていました」READ MORE -
はじけた〝カスガスマイル〟 逆境乗り越えまたもⅤ/全日本学生選手権個人ロードレース
自転車 2021.09.20圧巻の走りで無念を晴らした。新型コロナウイルスの影響でインカレへの出場断念を余儀なくされた明大。悔しさを胸に挑んだ今大会で渡部春雅(政経1=駒大高)が優勝を果たし、全日本学生選手権トラックでの3冠に続き実力を見せつけた。 ◆9・18~19 全日本学生選手権個人ロードレース(群馬サイクルスポーツセンター) ▼男子※小林、白尾は途中棄権▼女子 渡部――1位 逆境に置かれても渡部の走りは変わらなかった。新型コロナウイルスの影響で出場辞退となったインカレに続き、予定されていた世界大会への派遣も中止に。昨年度から目標にしていた世界への挑戦が断たれ「支えてくれた人たちに結果で返せないのが残念」と肩を落とした。それでも「今日は楽しんで走ろうと決めていた」と気持ちを切り替え、実力を存分に発揮した。序盤で集団から飛び出し逃げの態勢をつくると、終盤まで独走状態で首位をキープ。他を全く寄せ付けない圧巻の走りで2位と3分16秒差をつけ、危なげなく優勝を勝ち取った。「久しぶりのレースでうれしかった」。ゴールの際は満面の笑みとガッツポーズが飛び出し、1年生とは思えぬ貫禄を見せた。 同じくインカレ出場を果たせなかった男子勢。そのショックから今大会にはエントリーしない選手が多かった中で、小林右京(政経4=日出総合)と白尾雄大(理工3=城北)の2人が出場を決める。どちらもレース終盤で集団から離され途中棄権となるも「いつもよりも考えてレースができた」(白尾)。実戦間隔が空いた中で最後まで集団に食らいつく走りを見せ健闘した。 「いつか中止になって良かったと思える日がくる」(渡部)。今大会への出場を皮切りに、つらい状況でも前を向いて一歩一歩進んでいく。20日には新主将に上野矢竜(営3=祐誠)が発表され、新チームとしても動き出した。来年度こそはインカレ総合優勝を。4年生の思いも背負って、明大自転車部は再びスタートラインに立つ。 [西村美夕] 本間監督――来年度はどのようなチームになりそうでしょうか。 「今年度の4年生は非常に強力なメンバーだったので抜ける穴というのは非常に大きいのですが、今年度の新入生をはじめ残りのメンバーも前半は結果を出してくれていました。彼らが上級生になって新しい戦力も入ってきて、何とか先輩たちの昨年度と今年度の無念を晴らしてくれると思っておりますので期待しています」 ――来年度に向けて一言お願いいたします。 「本当は今年度やる予定でしたが、インカレの総合優勝がかなり現実味を帯びてきましたので、しっかりと結果を出して、他の運動部に負けないように、明スポさんの1面を飾れるように頑張ります」 小林――今回のレースを振り返っていかがですか。 「自分は下りが得意ではないので、最初は集団でのポジション取りでどれだけ前にいられるかを意識していて、怖いのも我慢して結構前の方にいられました。上りは苦手ではないので上りで前に行って、下りでどれだけ下がらないように我慢するかを意識していました」 ――これまでの3年半を振り返っていかがですか。 「自分の兄が結構強くて、自分も最初はロードメインで入って期待されていたのですが、1年目は全然走れなくて期待を裏切ってしまいました。それから学年が上がるごとに成績を残せてきて、今回は降ろされてしまったのですが徐々に結果を残せたので少しは恩返しできたかなと思います」 白尾――インカレの直前では調子が良いと話していましたが、今大会は違いましたか。 「今大会も始まる前までは弱点を克服できているなと思っていたのですが、それほど問題視していなかった長い距離のレースの後半になったときにどうなるかというところで、そこを練習していなかったということが如実に出てしまいました」 ――今後の目標を教えてください。 「今後の目標は、大学院入試を受けようと思っているのでなかなか厳しいとは思っていますが、やはり大学生のうちに全国大会で入賞したいなと思っています」 渡部――今回のレースプランを教えてください。 「久々のレースだったので序盤から攻めていこうと思ったのですが、走っているうちにどんどん楽しくなってしまってペースが上がりすぎてしまったことは反省点です」 ――今後の目標を教えてください。 「世界戦に出たかった気持ちが一番大きかったので、来年度の世界戦を一番の目標にして、その中でも一つ一つの出られるレースを大切にしたいと思います」READ MORE -
インカレ直前特集2021(2)トラック班インタビュー 3、4年生編
自転車 2021.08.10戦力を新たに、悲願の頂へ。新型コロナウイルス感染症の拡大により、昨年度は中止を余儀なくされた全日本大学対抗選手権。前回大会ではトラックでは総合2位と好成績を残すも、ロードで苦戦し総合3位となった。2年ぶりの舞台、新たな戦力、待ちに待った優勝の2文字に向け走り出す。 第2回はトラック班の3、4年生6選手に、大会に向けての意気込みを語ってもらいました。(取材は8月2日に行ったものです。) 青木拓穂(営4=高崎工)――チーム全体の仕上がりはいかがですか。 「中距離は練習でタイムを計ったときもみんな良いタイムを出せていたので、チーム種目の中距離の団体大抜きは期待できます。短距離はまだ合わせなどが足りていないので、より合わせていければ表彰台もあり得ると思っています。個人種目としてもここにきて調子をあげている選手も何人かいるので期待できます」 ――チームの雰囲気はいかがですか。 「自転車部はそこまで厳しい部ではないので、楽しんで練習し、年功序列もないので下の学年からもプレッシャーを掛けられて、良い雰囲気で切磋琢磨できていると思います」 ――インカレで期待している選手はいますか。 「入部してきて東日本で負けた片岡遼真(法1=福井県立科学技術)が個人種目でも団体種目でも重要になってくると思うので、片岡には期待しています」 ――チームとしてのインカレ目標を教えてください。 「全種目で表彰台は入れる選手だと思うので、全種目で表彰台または、少なくとも入賞はできるのではないかと思います」 塩島嵩一郎(法4=南大隅)出場予定種目:スプリント、チーム・スプリント――明大での競技生活振り返っていかがですか。 「競技力もそうですけど、この4年間で人間的にも成長できたと思います。考え方もそうですし、価値観の点でも大人になったと実感する機会が多くなりました」 ――今の調子はいかがですか。 「今年度は不調続きだったのですが、やっと調子が戻ってきたと思います」 ――インカレへ向けての目標を教えてください。 「明治大学として総合で表彰台に乗りたいです」 小林右京(政経4=日出総合)出場予定種目:マディソン、チーム・パシュート――インカレへ向けての心境を教えてください。 「今年のインカレは最後の年です。結構自転車も乗り込んで調子も良いので、最後のインカレは結果を残せるように頑張りたいです」 ――合宿終わってみていかがですか。 「いい感じです。チーム種目はみんなと息を合わせて練習できています。チーム・パーシュートでは、最上級生として後輩と走るのですが、後輩たちも頼もしいのでタイムは期待できると思います」 ――インカレへ向けての目標をお願いします。 「最後のインカレなので、悔いのないように楽しんでやりたいです」 齊藤知樹(政経3=福井県立科学技術)出場予定種目:チーム・パシュート――インカレに向けて今の心境はいかがですか。 「3回目くらいなのでやった分しかならないので、緊張しないことはないですが、やれることをやるだけです」 ――今シーズンに入り成長出来たことを教えてください。 「今シーズンの初めに足の指を切ってしまって、ほぼゼロからのスタートみたいな大きいけがをしたのは初めてでした。未知数な部分が多く、けがから復帰した後は全然チーム練習についていけないくらい弱くて、考えてやることが多くなりました。個人戦までなかなかいつもの結果が出ないため焦りもありましたが、それを抑えるためのメンタル的な部分やケアを考えることなど、自転車以外のことから自転車にプラスになるよう意識するようになりました」 ――インカレに向けての意気込みをお願いします。 「今年はかなり、団体追い抜きがタイムを出せているので、初日の競技の団体追い抜きで1勝してチームの士気を上げられたらいいと思っています」 福地猛(法3=学校法人石川)出場予定種目:タイムトライアル――3年生になったことで成長できたところは何かありますか。 「下級生の頃は自分のことで精一杯だったのですが、3年生になって勉強面や自転車面で余裕ができました。チーム全体のことを考えるようになり、後輩をサポートしています」 ――合宿はどうでしたか。 「全体的にインカレに向けて仕上げてきているので、雰囲気もよく、このままいければ総合優勝も夢ではないと思います」 ――インカレへ向けての目標を教えてください。 「総合優勝です」 上野矢竜(営3=祐誠)出場予定種目:タンデム、チーム・スプリント――前回の大会から成長したところはありますか。 「前回の大会から練習を積んで、タイムも、踏めるギアの重さも、今まで踏んできたギアよりも重いギアで今練習をしているのですが、それでも対応できるようになってきています。以前より良いタイムが出ているので、今回のインカレでは自己ベストを目指して優勝したいです」 ――タンデムに関して自分たちの強みは何だと思いますか。 「他の大学と違うところは、他の大学より踏むタイミングがそろっています。タンデムは同じタイミングで踏むことが重要で、コンビネーションは他の大学より優れていると思います。タイム面でも他の大学には負けないと思うので、あとはこの合宿で練習を重ねて、スプリントで対戦になったときに走るテクニックなどの技術面で他の大学との差をつけていければ良いと思っています」 ――目標と意気込みをお願いします。 「目標は、タンデムで個人戦の2位だった結果を、今回優勝してリベンジしたいです。加えて、チーム・スプリントでも良いタイムを出し、来年につながるような走りがしたいと思います」 ――6選手とも、ありがとうございました! ◆文部科学大臣杯 第76回全日本大学対抗選手権◆トラック:8月13~15日(松本市美鈴湖自転車競技場 333.33m)ロード:8月21~22日(群馬サイクルスポーツセンター 1周6km) [自転車部担当一同]READ MORE -
インカレ直前特集2021(1)トラック班インタビュー 1、2年生編
自転車 2021.08.09戦力を新たに、悲願の頂へ。新型コロナウイルス感染症の拡大により、昨年度は中止を余儀なくされた全日本大学対抗選手権。前回大会ではトラックでは総合2位と好成績を残すも、ロードで苦戦し総合3位となった。2年ぶりの舞台、新たな戦力、待ちに待った優勝の2文字に向け走り出す。 第1回はトラック班の1、2年生7選手に、大会に向けての意気込みを語ってもらいました。(取材は8月2日に行ったものです。) 小池陽人(法2=北桑田) 出場予定種目:オムニアム、チーム・パーシュート ――トラックとロードに参加されますが、両方に出場する難しさはありますか。 「トラックの練習をすると速筋が付き、ロードの練習をすると遅筋が付きます。練習メニューも違うので、トラックの選手がロードを走るのは相当難しいと思います。ですので、ロードでは完走するのを目的にするのではなく、僕が走れるまで走ってチームメイトをサポートしたり、逃げた選手を僕がつぶしに行ったりします。その後は、ロード班に任せます」 ――ご自身の長所はありますか。 「レース系が得意です。レースになると集団で走りますが、集団で走るのは得意です。逆に課題としては一人で走るのが苦手です。一人で走ったらずっと一人で風を受けなければなりませんが、レースではその心配はないです。また、位置取りなど考えて走るのも得意です」 ――インカレへ向けての目標をお願いします。 「オムニアムで表彰台に乗りたいです」 野中龍之介(営2=法政大高)出場予定種目:ケイリン、タンデム――昨年度よりも成長できたと思う点を教えてください。 「この前の全国大会は、1日で9本を走るかなりハードなレースだったのですが、最後に走ったケイリンの決勝では今まででは出せなかったタイムが出せました。なので、しっかり実力もタイムに表れている点です」 ――タンデムにも出場されますが、コンビの雰囲気はいかがですか。 「タンデムは、一個上の上野矢竜(営3=祐誠高)さんと走ります。一本一本走り、『ここは良かったね』や『ここは直した方がいいね』などの情報共有がしっかりできていて、毎回走るごとに前回ダメだったところを改善できています。しっかりとコミュニケーションを取れてやれているので、インカレではかなりいい順位が期待できると思います」 ――インカレでの目標をお願いします。 「(出場する)2種目とも優勝を目標にして、両方ともかなり決勝で戦える力は付いていると思います。ちゃんと大事な場面で勝ち切れるように頑張ります」 吉岡優太(政経2=茨城県立取手第一)出場予定種目:スプリント、チーム・スプリント――今のコンディションはいかがですか。 「正直あまり良くないです。でも、自分が思っている感覚と実際の体の感覚が一致していなくて、むしろタイムはいいものが出ています」 ――インカレ前に達成したい目標はありますか。 「チーム・スプリントで自分が3走なのですが、1走の人があまりにも早すぎるので、ついていくのが手一杯です。なので、余裕を持って付いていけるようにしたいです」 ――インカレの目標をお願いします。 「チーム・スプリントで絶対に表彰台に乗るということと、個人種目のスプリントではまだ一度も表彰台に立ったことがないので、なんとしても表彰台に登りたいと思っています」 吉房暖人(政経2=岡山工業)出場予定種目:マディソン、チーム・パーシュート ――インカレを控えた今の心境はいかがですか。 「自分はマディソンに出るのですが、4年生の小林右京(政経4=日出総合高)さんと組ましてもらいます。先輩にとって最後のインカレなので表彰台を狙っていきたいと思っています」 ――意識している大学はありますか。 「日大と中大がかなり強いので、そこが動くとかなり試合の展開が変わってきます。なので、その2校をマークし、反応しながらやっていきたいです」 ――インカレへの意気込みをお願いします。 「4年生の右京さんと組む最後の大会になると思うので、しっかり表彰台に登って右京さんの最後の試合を締めくくりたいです」 片岡遼真(法1=福井県立科学技術) 出場予定種目:インディビジュアルパーシュート、チーム・パーシュート――初めてのインカレを控え、心境はいかがですか。 「個人種目と団体種目に出場できるので、どちらも優勝を目指して頑張りたいです」 ――入学してから成長したところはありますか。 「高校の時にはなかったギアを踏むようになり、自分が出せるトップスピードも変わってきたので、良いタイムが出るようになりました。そこが一番変わったと思います」 ――インカレでの目標をお願いします。 「インディビデュアルパーシュートでは、ナショナルチームに入っている人が出場しています。僕の目標タイムを出して優勝できるかは分からないですが、3位以内を目指して頑張っていきます。チーム・パーシュートでは、優勝だけです。優勝を狙って頑張ります」 中村凌輔(政経1=千葉学芸高) 出場予定種目:タイムトライアル、チーム・スプリント、チーム・パーシュート ――初めてのインカレで他の大会より力は入りますか。 「そうですね、高校時代からYouTubeなどで見ていた大きな大会なので、やはり特別な大会だという意識はあります。緊張感も全然違います」 ――不安要素はありますか。 「高校の際にチーム・パシュートをやったことがなかったので、チームでの役割を果たせるのかという不安が少しありますが、最初はあまりできていなかった隊列をきれいにすることやペース配分も、今はだいぶ直せてきているので大丈夫だと思います」 ――インカレに向けての意気込みをお願いします。 「チームパシュートで自分の役割を果たして、優勝することです」 ――6選手とも、ありがとうございました! ◆文部科学大臣杯 第76回全日本大学対抗選手権◆トラック:8月13~15日(松本市美鈴湖自転車競技場 333.33m)ロード:8月21~22日(群馬サイクルスポーツセンター 1周6km) [自転車部担当一同] READ MORE -
表彰台を彩る明大カラー! ルーキー渡部が3冠達成/全日本学生選手権トラック
自転車 2021.06.28白熱した戦いが全日本学生選手権トラックで繰り広げられた。全国大会という大舞台でも、日々の練習で培った実力が光り、成果に表れる。女子の部は渡部春雅(政経1=駒大高)が3種目制覇。男子の部では、優勝こそ逃しはしたが入賞することで、チームに勢いをつけた。 ◆6・26~27 全日本学生選手権トラック(倉吉自転車競技場)▼男子1kmタイムトライアル 福地――2位▼男子タンデムスプリント 上野・野中――2位▼男子スクラッチ 小池――2位 吉房――4位 中村――13位▼男子4kmインディヴィデュアルパーシュート 片岡――2位 小林――4位 青木――5位 齋藤――6位▼男子ケイリン 野中――3位 上野――8位▼女子ポイントレース 渡部――1位▼女子3kmインディヴィデュアルパーシュート 渡部――1位▼男子スプリント 吉岡――5位 塩島――6位▼女子マディソン 渡部・石田(早大)――1位 スーパールーキーがその実力を発揮した。明大勢が続々と好タイムを出す中で、圧倒的な存在感を放ったのが期待のルーキー・渡部だ。東日本学生選手権トラックでも活躍していた彼女に会場中が注目する中、期待を裏切ることなく、出場した3種目全てで優勝。中でも女子マディソンは混成チームとして、早大のルーキー・石田と出場し、他チームと1周差をつけてレースを終える。序盤こそ遅れを取ったものの「後半にみんなが疲れてきたところを狙おうとしていたので、いい感じに逃げが決まって良かった」(渡部)とレース状況を予想したレースプランが功を奏し、圧倒的な走りを見せつけた。 ルーキーの活躍もさることながら、他選手の活躍も目立つ今大会。男子タンデムスプリントでは、今年初めてペアを組んだにもかかわらず、上野矢竜(営3=祐誠)、野中龍之介(営2=法政二)ペアが2位入賞を果たした。「僕たちのコンビネーションはどこの大学よりも合っていた」(野中)。お互いを信頼することで、息の合ったレースが展開された。男子1kmタイムトライアルで表彰台に立った福地猛(法3=学校法人石川)は、大学入学後初の全国大会での入賞を果たす。「高校からお世話になっている方や、親に恩返しが少しできた」とうれしさを語った。 8月下旬に始まる全日本大学対抗選手権(以下、インカレ)。「インカレではさらにいい順位を取りたい」(福地)と今回の結果に甘んじることなく、次のレースに思いをはせた。全国を相手に好成績を残したことは、勝利への兆しになるに違いない。大舞台でのレースに向け、着実に準備を進めているところだ。目指すところは、はるか高くその挑戦は続いていく。 [小原愛] 試合後のコメント片岡遼真(法1=福井県立科学技術)――今回の試合を振り返っていかがですか。 「優勝を狙っていたのですが、負けてしまったので、うれしい反面結構悔しい気持ちがあります」 ――緊張はしましたか。 「初めての全国大会で、タイムが出るかということが本当に心配だったので緊張しました」 福地――今回のレースを振り返ってみていかがですか。 「好きな曲が流れていて、リズムに乗って踏んでいたらいけました。今回の敗因は和菓子屋である実家のてんぷら饅頭(まんじゅう)を食べなかったからだと思います(笑)。最近ブランデー味の販売も始めました!」 ――今後の目標をお願いします。 「インカレで学校に貢献したいです。学校全体の総合優勝に向けて、自分も結果を残せたら良いなと思います」 野中――今回の結果を振り返っていかがですか。 「自分たちの強みが分かりました。そこを伸ばしつつ、今回駄目だった点を修正して今年のインカレで絶対に勝ちます」 上野――今回のレースで見つけた課題を教えてください。 「最後までもがき切る体力が必要かなと走りながら感じました。3回戦にもなると相手も自分たちもきついので、体力面で他の大学と差をつけられるように頑張ります」 小池陽人(法2=北桑田)――マディソンとスクラッチはどちらの方が得意ですか。 「スクラッチの方が得意です。マディソンは初めて走りました。どのような走りができるかというところで、いけそうと思ったのですが、そこが裏目に出てしまい点数を落としてしまいました」 渡部――今の気持ちをお聞かせください。 「3種目全て全力で走っていい結果を残そうと思っていたので、良かったかなと思います」 ――優勝できると自信はありましたか。 「自信はないですね。ロードがメインなので、トラックのレースになると自信をなくしてしまいます。終わってみたらいい感じに攻められたので良かったです」READ MORE -
ルーキー渡部が優勝! 男子女子共に好結果を残す/全日本学生クリテリウム
自転車 2021.05.30無観客の中、颯爽(さっそう)と走り抜けた。女子の部に出場した渡部春雅(政経1=駒大高)は常に主導権を握る展開で優勝をつかみ取った。男子の部では宇佐美颯基(政経3=横浜創学館)も奮闘したが、わずかに表彰台には届かなかった。 ◆5・30 全日本学生クリテリウム(大井埠頭周回コース)▼男子宇佐美――4位齊藤――7位村上――16位小林――17位松村――31位白尾――47位▼女子渡部――1位 この日、注目のルーキーは確かな実力を見せつけた。1年生ながらに大きな存在感を示している渡部。「今回は1人で逃げるのは難しいので、自分がアタックを仕掛けて、2、3人で逃げてスプリントに持っていく」。その言葉通りに、コーナーで仕掛けると2人でレースは回っていく。順調にレースは進み、最後はスプリントで勝負する展開となった。しかし「最後のスプリントで競って、勝つのは得意ではない」と一抹の不安を覚えた。それでも、渡部は不安を感じさせない快走を見せ、残り数十メートルで相手を差し堂々の優勝。普段平坦な道は得意でなく自信はないと語っていたが最終的に優勝で締め、1年生らしからぬ適応力を見せた。 表彰台こそ届かなかったが収穫の多い試合となった。女子に対し、周回のポイント制で1周1周が大事になってくる難点がある男子の試合。「コースも展開も得意じゃない割に、スプリントはできた」(宇佐美)。試合自体は難しい展開であったが毎周スプリント勝負に絡み、粘りの走りで4位に入った。3位以上は全員4年生であり、来年の逆襲を誓う結果となった。 明大からの出場選手は全員完走を果たし、活気のある姿が見えた今レース。「村上裕二郎(経営1=松山工業)が積極的に乗ってくれてスプリントしやすかった」(宇佐美)。積極的に序盤から仕掛けた1年生村上も16位と奮闘。「なんでもいいので日本一を取りたい」(宇佐美)と頼もしいルーキーと共に、今年度中に日本の頂点を奪うと誓う。 [中村謙吾] 試合後のコメント宇佐美――今日のレースいかがでしたか。 「ポイントレースだったので、優勝する気もあったのですが、先行してはまくられ、後ろからまくろうとしてもまくり切れずに、またポイント取る時も3位、最後ゴールする時も5位だったので、うまくいかないなと言う感じです」 ――今日のレースは100点満点中何点ぐらいですか。 「甘い評価つけると92点だけど、厳しい評価だと75点ぐらいです。いいところは良かったし、悪いところは悪かったです」村上――同じ1年生の活躍を見てどう思いますか。 「なるべくみんなが頑張っているけど、自分が焦ろうとか気負わないようにしているけど、活躍しているのを見ると、自分も焦ってしまうので頑張ろうと思います」 ――今後の目標を教えてください。 「来月に全日本選手権が広島である予定なので、U19ジュニアのカテゴリで優勝狙えると思うので、そこでしっかり表彰台てっぺん取れるように頑張ろうと思います」 渡部――今日のレースを振り返っていかがでしたか。 「自分的には苦手なコースでしたが、自分の特性を生かして自分のレースを作って、最終的に勝てたので満足しています」 ――今日のレース自信はありましたか。 「普段のロードレースよりはなかったのですが、挑戦者として頑張ろうとは思っていました」READ MORE -
ルーキーが快走! 悔しさ残るも堂々の2位フィニッシュ/東日本学生選手権トラック
自転車 2021.05.06期待の新戦力が結果を残した。入学後最初の大会でスクラッチに出場した中村凌輔(政経1=千葉学芸)と渡部春雅(政経1=駒大高)。いずれも2位と好成績で終え、期待に応えた。しかし目標は優勝のみ。高校時代からその名をとどろかす新星は、決意を新たにする。 ◆5・4~5 第60回東日本学生選手権トラック(松本市美鈴湖自転車競技場)▼男子1kmタイムトライアル 福地――10位▼男子4kmチームパーシュート 青木・齋藤・小池・片岡――2位▼男子チームスプリント 塩島・野中・吉岡――8位▼男子4kmインディヴィデュアルパーシュート 片岡――1位 青木――3位 齋藤――10位▼男子ケイリン 上野――8位 野中――10位▼男子スクラッチ 中村――2位 小池――7位▼男子スプリント 吉岡――6位▼女子3kmインディヴィデュアルパーシュート 渡部――3位▼女子スクラッチ 渡部――2位 誰もが彼女をマークしていた。前日に行われた長距離種目では大会新を叩き出し、優勝。1年生ながらもその存在感は大きかった。会場中が注目する中、スクラッチ種目のスタートを知らせるピストルの音が聞こえる。「だいたい最後の数周勝負になるので、それまでにみんなの足を削ろう」。その言葉通り、序盤からレーステンポを自分から組み立てる。ゆっくりとしたペースでスタートしたものの、着実に集団のトップに。ペダルを踏む速度に緩急をつけると、他の選手もそれに追従する。順調にレースを展開しているようだが、それは彼らの駆け引きでもあった。「男子みたいに、スピードが落ちているときにスピードをかけてくるような選手がいなかった」。終始渡部の作るペースで走り、彼女の体力を削らせた。ラスト1周、1着でゴールを通過し、残っている体力全てで足を回す。しかし、残り数十メートルで逆転され、惜しくも2位に。「最後は刺されてしまい、まだまだだと思いました」。悔いが残る試合となった。 表彰台に上がるも、悔しさが勝る試合だった。入学後初めての大会で、男子スクラッチに臨んだ中村。スクラッチは、高校時代に全日本トラックで優勝を果たしている得意の種目だ。期待がかかる中、予選を順調に勝ち進み迎えた決勝。レース中盤までは足を使わずに集団内で並走する形を取る。「最後のスプリントに懸けるように考えていた」という言葉通り、最後の1周で集団から飛び出し、前の選手を追う展開に。「もう少し早く動けていたら」。最後まで距離を詰めるも先頭に逃げ切りを許し、優勝までは一歩届かず。わずかの差で2位に終わった。悔いは残るが、1年生ながら結果を出せたことは自信にもつながった。今回見えた、仕掛けるタイミングという課題。その課題を克服し、次の個人戦では今回果たせなかった優勝を狙う。 風が強く、あいにくの天気に見舞われた今レース。それでも、攻めを意識し疾走する姿は到底入部したての1年生とは思えない。インターハイ優勝など輝かしい経歴を持つ期待の新人。2位ながらも、その存在感を大いに発揮したレースといえよう。「次の個人戦で優勝して、インカレでも良い成績を取る」(中村)と今後の目標を語る。明大・自転車部の新たな章の1ページ、コロナもあり難しいシーズンだが、2人の将来に注目だ。 [西村美夕、堀之内萌乃] 試合後のコメント渡部――今回のレースはいかがでしたか。 「コンディションは前日よりも風が強くて悪かったのですが、前日みたいに走れれば良いと思っていました。しかし、結果は良くはなかったです。タイムも全くでしたし。さっきのスクラッチ負けてしまって。攻めて走れたのは良かったのですが、もっとレースのことを考えて走れたら勝てたかもしれないです。今回のレースは悔しいです」 ――今後の目標をお願いします。 「今もコロナウイルスで緊急事態宣言が出されています。なので、今できる試合で一つ一つ自分のできる走りをして、良い結果を出せるようにしたいです」 中村――ゴールした時の心境を教えてください。 「ホームストレートに来た時に前にいたので、もう少しだったなと悔しかったです。2位のうれしさよりも悔しさの方が勝っていました」 ――大学に入ってから初めての大会で緊張しましたか。 「はい。名前を知っている選手もいて、その中でもちゃんと戦えたので自信になります」READ MORE
部の紹介 INTRODUCTION
昭和60年に創部された自転車部。少数精鋭で毎年全国レベルの選手を輩出しており、強豪校とも肩を並べる実力を誇る。主な大会は夏に開催される全日本大学対抗選手権や、年間の獲得ポイントで優勝を決めるRCS(ロードレースカップシリーズ)だ。 自転車競技は大きく分けて短距離と長距離の2種目がある。短距離のトラック競技は単に速さを競うだけではなく、ペース配分による駆け引きも見どころだ。長距離のロードレースはチームでの連携や周りの選手との協力がコース攻略のカギとなる奥が深い競技だ。自転車競技はまだまだマイナーではあるが、五輪種目に選ばれるなど注目を集めている。