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全国の舞台へ向けて拳士たちの声/練習取材
少林寺拳法 2011.11.05~男子三段以上の部 宮嶋・金森組~宮嶋「(関東学生大会について)入賞できなかったという結果だけみれば、確かに納得できないがそこまで気にしていない。技の完成度がまだまだで正確さが足りていない。三段以上の部は一つのミスが結果に出る最高峰の舞台。ミスをカバーできれば良かったが、あまりできなかった。少林寺を始めたきっかけは武道が好きだったし、自分を変えたかったから。二人で一つの演武をやっていくということはその後の人生にも影響していく。一人では生きていけないということに気付かされるところが少林寺の魅力だと思う。全日本学生大会では、自分のプライドにこだわらないで演武をして、それが結果に繋がっていけばいい。結果にこだわっていくが、どんな結果でも満足できる演武をしたいと思う。来年になって金森と組むかわからないので、この組み合わせでできることも含めてとにかく全国の舞台を楽しみたい」。金森「自分のミスで関東学生大会の入賞を逃したようなものなので、宮嶋先輩には申し訳ない気持ちがある。普段の練習から学びとることが多く、いろいろなことを与えてもらっている。先輩から教えてもらうのではなく、もっと自分から進んで学ばないといけない。少林寺を始めたのは高校が少林寺が強くてやってみたかったという単純な理由だった。少林寺の良さは簡単に言うと仲間。ほかの武道は流派がいろいろ分かれるが、少林寺は一つなので合同練習などで他校でも関係なくお互いを高め合える。全国学生大会は一番重要な大会だと考えている。自分の持っているものをすべて出し切り、観客の目を引き付けたい」。◆宮嶋 祐貴 みやじまゆうき 商3 桜林高出 173cm・63kg◆金森 翔吾 かなもりしょうご 商2 中部大一高出 176cm・65kg~男女二段以上の部 中西・湯木組、村山・小柴組、新井・高橋(育)組~中西「(女子と組むことは)たまに気を使う場面もあるが、使いすぎるということはない。同期以外と組むのは初めてだったので最初に組むと聞いたときは驚いた。気合ではほかの組に負けないと思っている。自分は少林寺拳法を始めたきっかけは、自分の身は自分で守ろうと思い最初に声をかけられた武道だったので入部を決めた。強くなりたいと考えていたので途中でやめることは考えていなかった。4年間を振り返ると満足しているとは言えないが、強くなるという目標は達成できたと思う。全国大会は最後の大会になるが、気負いすぎて失敗しないで、悔いの残らない演武をしたい」。湯木「先輩なので最初に組むとわかったときは驚いたが、やりやすくていい雰囲気なのでのびのび練習できている。中西先輩は動きが柔らかいので組みやすい。友達に誘われたのが少林寺を始めたきっかけ。やめようと考えたこともあったが後輩が入ってきて、それから頑張ろうという気持ちになった。みんなで作り上げていくということが少林寺の魅力だと思う。明治の良さは、厳しいところもあるが仲が良く練習以外では優しくオンとオフの切り替えがしっかりしていること。全国大会では男子に負けない迫力を出していきたい。上を目指していくがあくまで結果は結果なのであまり考えすぎないようにしたい」。◆中西 彬 なかにしあきら 農4 太田高 168cm・62kg◆湯木 遥子 ゆきようこ 商3 国分寺高 157cm新井「関東学生大会の前はまだまだだと感じていたが結果として賞が取れた。大会後、正直モチベーションが下がってしまっていたが、合宿に行ってアドバイスを受けた事もあり、今はかなり上がってきている。モチベーションが下がっていた時も育恵(高橋)は練習するタイプなので、付き合っていくうちに調子が上がってきた。周囲からの期待はスポーツ推薦で入部した時から自分の役割というわけではないが確かに感じていたし、それがプレッシャーになることもあった。小さいころから空手をやっていたこともあり、友人に誘われて少林寺拳法を始めた。周りの人におだてられるうちにここまで来た。全国学生大会では一人90点以上の合計270点以上の点数を取りたい。気持ちの入った演武で見ている人を感動させることができたらいい」。高橋(育)「構成の技の部分など関東学生大会では課題がたくさんあり、始まる前もまだまだと感じていた。先輩に頼っている部分もあって自分ではあまり自信があるということもないので、周囲の考えとはギャップがある。変わったことがやりたくて興味を持ったのでやってみたのが少林寺拳法を始めたきっかけ。高校のときは先生に言われるままにやっていてやめるということもできなかった。新井先輩のように自分もモチベーションが下がってしまっていたが、逆にここまで下がったら上がるしかないと考えていた。全国の舞台でも1位を取るというのが目標。その上で自分の気持ちで人の気持ちも動かしていきたい」。◆新井 椋大 あらいりょうた 政経3 川越東高出 170cm・66kg◆高橋 育恵 たかはしいくえ 政経2 越ヶ谷高出 153cm小柴「今までと同じように平塚先輩と組むと思っていたので、組み合わせを聞いて驚いた。突く時のリーチや体の違いなど男女差もそうだが、単純に人が変わったということで練習でやりにくさを感じた。村山のほうが自分よりうまいので注文されたことについいていくという感じ。平塚さんのときは互いに話し合って決めていく感じだったのでそこでも違いを感じる。少林寺の魅力は人によって同じ技でも変わっていくことにある。最初は一つ一つの技の楽しさを感じていたがそれがだんだん面白さに変わっていった。組んでいる期間が短いだけに完璧ではないが全国学生大会では今の実力をしっかり評価してもらいたい。互いに体が小さいのでそれをいかに感じさせずに大きな動きをするかが重要になる。本選に残りたいという気持ちがだんだん入賞できればいいというものに変わっていたが、あまり考えずとにかく一生懸命やっていくだけだと思う」。◆村山 大介 むらやまだいすけ 政経3 佐賀西高 168cm・60kg◆小柴絵里香 こしばえりか 商3 札幌東商高 153cm~男女段外の部 長谷川・丸山組~長谷川「関東学生大会で2位をとったが、とにかく緊張していてそもそも予選を通過できるとも思っていなかった。普段通りのことができたのが良かった。先輩方と比べて、一つ一つの突きや蹴りが軽いのが反省点。また緊張感が足りないということもある。父がやっていたのがきっかけで少林寺拳法を始めた。全国学生大会ではとりあえず予選突破が目標」。丸山「関東学生大会で2位を取れたことにはとにかくびっくりした。長谷川や先輩たちに助けてもらったからこういう結果になったのだと思う。長谷川も反省点に言っているように表情に真剣味がないと言われた。明治の少林寺拳法部は厳しいところもあるが楽しい。賞を取ることの楽しさを知った。全国の大会となるとより厳しいので、とにかく予選突破してその上で入賞できたらうれしい」。◆長谷川俊樹 はせがわとしき 農1 明大中野高 165cm・63kg◆丸山 俊江 まるやまとしえ 法1 筑陽学園高 160cm~三人掛けの部 須々木主将・川島・玉村~須々木主将「関東学生大会が終わった時点で技の精度などの課題が見つかって今まで直してきた。結果は今のレベルがこれであるということ。自分たちは長所がたくさんあったがそれと同じくらい短所もあった。ほかの組は長所が自分たちより少なくても、短所も少なかった。全日本を逆算しての関東の組み合わせだったので結果は意識していない。少林寺拳法からは多くのことを学べる。1、2年生のときは技など基本的なこと、3、4生になると周りやほかの人から人としての学ぶことができる。少林寺拳法は流派が無いのでどれが間違っているということもなくいろいろな師範の考えを知る。多くの人と影響し合えることができ、それは社会に出ても役立つと思う。後輩には結果を求めるということももちろんだが自己を向上させるということに励み、どん欲に素直に学んでほしい。また少林寺拳法の本来のスキルを身に着けてほしい。全国学生大会はあくまで大会は普段の練習の動機づけでしかなく大きくこだわることはない。それを目指していく課程が結果的に1番重要になると思う。しかし主将という立場から言えば、やはり実力が伴ったうえでのアドバイスは周りへの影響力も大きいのでトップを狙っていきたい」。玉村「関東学生大会の結果は本当に僅差でのものであり、やはり精度が足りないと感じた。上位にいる組は慣れているように感じた。全国学生大会は関東学生大会の延長線上にあるものだと思っている。上位陣は関東勢が占めてくると思うので全国という舞台でもあまり変わらない。少林寺拳法を始めたのは武道がやりたかったというだけで特に考えずに決めた。1年間ぐらいすると面白さや人とのつながりができるようになった。わざわざ相手と自分たちの技を教え合ったりすることはほかの競技では考えられず、少林寺拳法は試合の価値観が違うと思う。体育会としては勝利が必要となる。しかし、人を作るという少林寺拳法の要素も忘れないでほしい。そしてそれが学生少林寺拳法の発展に少しでもつながっていくと思う。体育会部員として遊びなどいろいろなことを犠牲にしてきたのだから卒業後も生かしていってほしい。全国学生大会に向けて自分たちのレベルはまだ上がっている。総合優勝をするためにも4年生として1位を取って後輩に背中を見せたい」。◆川島 祐斗 かわしまゆうと 文4 観音寺一高出 173cm・73kg◆須々木 龍太 すすきりょうた 情コミ4 東京都立武蔵高出 165cm・61kg◆玉村 啓貴 たまむらひろき 営4 石神井高出 168cm・64kg 本学少林寺拳法部が目指すのは総合優勝。しかし上級生からは結果だけにこだわらないという声が多く聞かれた。少林寺拳法は日々の鍛錬を通し、人間を成長させるスポーツだ。拳士はそれぞれ、大会という目標に向けた過程の練習を重視している。その延長戦上で結果が残せればという思いが強い。1年の締めくくりとなる大会でできるだけ多くの拳士が自己ベストとなる演武を披露してほしい。READ MORE -
一般入部の拳士が活躍 /第48回関東学生大会
少林寺拳法 2011.09.27震災の影響で5月開催予定だったものが、延期になり多くの選手が待ち望んでいた今大会。今年の大会テーマは「挑・超・調」。また「東日本大震災復興支援」という目的もある。会場では、募金や拳士たちが被災地で行ったボランティアの写真を展示し、拳士の活動を紹介。少林寺拳法から学び取ったことを社会に還元している姿が見られた。 大会では上級生だけでなく1年生も同じように結果を残した。長谷川・丸山組が一般入部であるにもかかわらず日々の成果を発揮し、男女段外の部で2位に。また、6月に開催された関東10大学合同演武披露会の男子初段の部で1位を獲得した清水・村越組が、同部門で3位という成績を収める。1年生は初めての公式な大会にもかかわらず果敢に「挑」戦し、他の拳士を「超」えて上位に入賞。今後に期待が持てる結果となった。 団体演武では一人一人の個性は表現しつつ団体として息の合った力強い動きで3位を獲得。また男女二段以上の部では村山・高橋(花)組が6位に入賞。さらに、新井・高橋(育)組は予選、本選とも1位と「お互いが正反対である」というように力や体格に差があるもののそれを感じさせない演武で期待通りの結果を残す。それぞれが互いの違いを生かしつつ、しっかりと「調」和することができた。 関東学生連盟の委員長である本学の川島は開会式でのあいさつをはじめ、出場選手の確認など運営作業に会場を文字通り奔走。自分の出番の直前まで行い、それが終わり次第また運営に戻るなど大忙しだった。そんな川島は、主将の須々木、玉村と共に防具(胴)を着け3人掛けに出場。「付ける付けないでは見せ方が大きく変わる」(玉村)防具をつけることで、「しっかり突き、蹴るという明治らしさを出したい」(須々木)と意気込んだ。しかし、最上級生の三人組ということで大きな期待が懸かっていたものの、目標である1位には届かず惜しくも3位に終わる。 例年の成績や、6月の関東10大学合同演武会の成績からすると決して満足のいく結果ではなかった拳士は多かっただろう。1年間の集大成となる全日本学生大会まであまり時間は残されていない。それぞれの1年間をいい形で締めくくるためにも、次の大会では拳士全員が納得のいく結果が残せることを期待したい。今回の大会に前向きな姿勢で取り組めた本学少林寺拳法部なら必ずできるはずだ。READ MORE -
関東学生大会前日!リラックスした表情の拳士たち/練習取材
少林寺拳法 2011.09.25~男女二段以上の部 新井・高橋(育)組~新井「女子と組むことに関しては力の強さで違いが出てくるので力加減が難しい。都大会で1位や2位の組と比べたときに、さまざまな課題が見つかった。具体的には力強さ。まだまだお互いのいいところを生かしきれていないと実感した。(関東学生大会の延期について)全日本学生大会と日程が近くなって、関東学生大会が難しい位置になってしまった。今までの成果発表の場としては感謝しているが、合宿とも近かった分焦りも出てきてしまう。例年は重きを置いていた大会なのでしっかり臨みたい。明日の目標としては、個人としては1位をもちろん狙っていくし、団体としても入賞を狙っていきたい」高橋(育)「(新井と)組むことができるのはうれしい。(関東学生大会の延期について)全日本学生大会と日程が近いので、今までの成果を出し結果を残すことによって一つの区切りとしたい。それをいい形で次の全日本学生大会のほうにもつなげていきたいと思う。自分たちの強みは、背もでこぼこだし、お互いが正反対であることなのでそういったところを逆に生かして見せつけていきたい。明日の目標はとにかく1位を取ること」◆新井 椋大 あらいりょうた 政経3 川越東高出 170cm・66kg◆高橋 育恵 たかはしいくえ 政経2 越ヶ谷高出 153cm~男子二段以上の部 宮嶋・金森組~宮嶋「(6月の合同演武会と同じ組であることは)正直オフを経てマンネリではないが、心にゆとりができてしまっていたと思う。本来は上級生である自分が育てなければいけないのにそれができていなかった。ただ練習をしていく中で、下に見て「こいつもすごいな」ではなく、(金森の)いいところを生かしていきたいと感じた。(金森の)いいところを生かす経験を積ませてあげたい。そして自分の気持ちの部分もどんどん盗んでいってほしい。技術は教え込めば誰でもある程度身に付くが、気持ちの部分はおごってしまうと1回痛い思いをしなければ戻らない。(金森には)心はいつまでも白帯のままであってほしいと思っている。(前大会で2位だったことの原因としては)そういう意味で自分の中に多少のおごりがあったのかもしれない。(関東学生大会が延期になったことの影響は)震災という仕方がないことではあるが、モチベーションががた落ちした。でも、そこから切り替えて自分たちの組について深く考えることができたので準備期間が増えたということで逆にポジティブに考えている。(金森は)今までいい思いをしてきていない。いい景色を、頂上を見せてあげたい。明日は結果にもこだわるが、それよりも今までやってきたことを精一杯やっていきたい」金森「(宮嶋と組むことについて)自分しか先輩とは練習できないので一つ一つの練習を大事にして、技術以外でも盗めるところがたくさんある。もう上級生となり指導する立場でもあるので、1年生にもしっかりと教えられるように学んでいきたい。(2位だったことは)きちんと修正ができず、気持ちも入り切れていないまま臨んでしまったことが原因。(関東学生大会の延期について)確かに大変ではあったが、こういった状況においてこそ自分の実力を発揮したい。普段と変わらずいつもと同じ気持ちで臨みたい。明日は今までの成果を見せつけるいい機会だと思っている。全てやり切って終わった後にはいい結果が残っているようにしたい」◆宮嶋 祐貴 みやじまゆうき 商3 桜林高出 173cm・63kg◆金森 翔吾 かなもりしょうご 商2 中部大一高出 176cm・65kg~三人掛け 須々木主将、川島、玉村組~須々木主将「(今回3人掛けをやることについて)それぞれの組み合わせは、総合優勝を狙って行く上で部の総合力を重視して考えた。今回自分は三人掛けで、胴(防具)を付けて明治の強みを生かした演武をしていきたい。(前大会の反省としては)今まで自分は見せ方というものをおざなりにしてきた部分があった。(震災による大会延期の影響について)影響というよりも、条件に合わせてパフォーマンスするだけ。与えられた条件でどう動くか。状況に合わせたプランを立てなければいけない。この影響をマイナスに考えている部員はいないと思う。(明日の試合の手応えについて)完璧な演武というものはないと思っている。自分たちがどうやるか。それを追い求めて行くだけ。大会は大分楽しみ。最高のパフォーマンスをしてトップを取りたい」川島「三人掛けは全員の気持ちが一つにならないと、誰かが集中力を切らしてしまうと崩れてしまう。自信を持って動じずやっていきたい。(震災の影響について)夏合宿が終わって、全日本大会まで2ヶ月と間延びしてしまう中でむしろプラスだと考えている。部員一人一人を見てもそう感じる。(大会を明日に控え完成度としては)明日の関東学生大会を考えると8~9割。全日本大会に照準を合わせると7割。目標設定としては全日本大会の11月までにあと3~4割上増ししていきたいと思う。今まで精一杯やった。明日は貪欲(どんよく)にやっていきたい」玉村「(明治では)元々三人掛けは数が足りず組む事ができない。胴を付ける付けないでは大きく変わる。とにかく他の組とは違うというところを見せたい。(前大会の)組み演武では、突き、蹴りが形だけになってしまった。しっかりと突き、蹴りをする事について意識が足りなかった。三人掛けを練習していてそれを痛感している。そこをより意識してしっかりやりたい。(震災の影響について)他大の事を考えると練習環境も明治は恵まれている方。延期した事で特に練習内容も特に変わっていない。練習不足はあるが、大会は明日なのでどうにかするしかない。目標はトップを取る事。胴演武で負かせたい。「何だあれ」と審判員も含めて度肝を抜かせたい」◆須々木 龍太 すすきりょうた 政経4 東京都立武蔵高出 165cm・61kg◆川島 祐斗 かわしまゆうと 文4 観音寺一高出 173cm・73kg◆玉村 啓貴 たまむらひろき 営4 石神井高出 168cm・64kg 話を聞いた中で例年にない時期での大会開催について不安や心配の声は全く聞かれなかった。むしろポジティブな姿勢で試合に臨もうとしている選手たち。その前向きな姿勢こそが本学少林寺拳法部の強みだ。明日は多くの選手から笑顔が見られることだろう。READ MORE -
(7)川島佑斗
少林寺拳法「有言実行」。厳しい勝負の世界であるスポーツにおいて、この言葉ほど難しいものはない。しかし、これをやり遂げる男がいる。それが少林寺拳法部の川島佑斗(文2)だ。その端正な顔立ちからは想像できない闘争心。彼の素顔とは一体・・・。 大学の体育会で活躍していると聞くと、幼いころからずっとその競技をやっていたに違いないと思う人も多いだろう。だが、川島の経歴はその想像とは反する。父親が少林寺拳法をやっている影響で小学校低学年から少林寺拳法を始めたものの、わずか2年で離れ、その後卓球、水泳を経験。小学5年生から高校3年生までの間、野球少年として8年間白球を追い続けた。 そのため大学入学時も少林寺拳法に特別な思い入れがあったわけではない。ただ何かするのだったら「体育会のような厳しめのところで本気でやりたい」。そんな理由で少林寺拳法部の門をたたいた。 「やると決めたらとことんやる」。これをモットーに、日々練習に没頭してきた。そして初めて出場した昨年の全日本インカレでは、男子段外の部で最優秀賞を獲得。拳士としての一歩を最高の形で踏み出した。 それから約半年が過ぎ、2年生として迎えた今年の関東インカレ。大会前、新歓活動や後輩の指導もあって「(前回に比べて)練習量が足りない」と言いつつも、「絶対最優秀賞を取る」と宣言していた川島。予選では思うような演武ができなかったが、本選では「気持ちで持っていった」と自身も納得の演武を見せ、見事前大会に続き最優秀賞を獲得した。 「これからも出る大会すべてで最優秀賞を狙いたい」。この言葉には川島の強い精神力を感じる。しかし技術向上のために一番大切なものは「日々の基礎的な練習の積み重ね」であるとし、真摯(しんし)に少林寺拳法に向き合う姿勢も忘れてはいない。これから目指すのは、故郷香川の名物・讃岐うどんに例えて「ねばり強く、こしの入った少林寺拳法」だ。拳士としての道のりはまだまだ始まったばかり。追い求める理想の自分へ。川島の挑戦は続く。◆川島佑斗 かわしまゆうと 文2 観音寺一高出 172cm・70㎏READ MORE -
ルーキー筆頭に各部門で健闘/関東10大学合同演武披露会
少林寺拳法例年5月に開催される関東学生大会。各大学の拳士にとって、春の仕上がりを確認する重要な大会が、今年は震災の影響で9月に延期になった。「下級生のためにも練習する上で目標とするものがほしい」(須々木主将・情コミ4)という考えの下、明大主催で開かれた今大会には、関東から10大学が集結。明大は4組が入賞した。 期待のエースはやはり強かった。今大会で、高橋(育)と組み男女二段以上の部に出場した新井。女性と組むのは1年ぶりとなり、また小柄な高橋(育)と組むことに関して「体格差がつらい」と不安を口にしていた。しかし本番では、スポーツ推薦の入部という実力者同士、力強い演武を披露。周りを圧倒し、危なげなく1位を手にした。同じ部門に出場した村山・平塚組も、大会前「(平塚は)非常に上手く、練習もスムーズに進められる」(村山)と話していた通り、練習の成果を発揮し、上級生らしい堂々とした演武で2位と健闘。特に村山は大学入学後初の入賞となった。 また、新入部員も活躍。男子初段の部で1位を入賞した清水・村越組は、お互い同じ高校出身だが組むのは初。「(高校時代から)仲が良かったからやりやすい」(清水)。その言葉通り、大学入学後初となる大会で息の合った演武を結果につなげた。その後の最優秀演武披露でも、1年生とは思えない堂々した演武を披露し、これから本学少林寺拳法部を担って行くルーキーとして安定感のある実力を見せつけた。 未経験者として入部した部員も日頃の鍛練の成果を結果として残す明大少林寺拳法部。今大会で入賞した組だけでなく、今大会が初の出場となった拳士たちも、この経験を糧にさらに成長してほしい。秋に行われる、関東学生大会、全日本学生大会では未知数の可能性に期待したい。READ MORE -
幅広い部門で入賞し、総合力で他大を圧倒!/全日本学生大会
少林寺拳法大会テーマを「証」とした第44回全日本学生大会。159校もの大学が日本武道館に集結し、一年の集大成となる演武を披露した。明大は10部門で予選を通過し、順調に決勝へと駒を進めた。 関東インカレ後の「下級生に一位の喜びを味あわせてあげたい」(鈴木)という言葉通り、今回上岡、鈴木の4年生が共に1年生とペアを組み三段以上の部に出場。上岡・金森組は試合前、「ほぼ完成している」(上岡)と自信を持って臨んだが振るわず、まさかの予選敗退となる。一方、鈴木・高橋(育)組は安定した演武で予選を一位で通過。決勝では順位を落とし二位となるものの、最高峰の部門で健闘した。 そして、関東インカレに続き、男子二段の部を連覇した新井・宮嶋組。競争率の高い部門ゆえに決勝では高得点が相次ぎ、「表彰は今までで一番緊張した」(新井)と話しながらも一位を獲得。本学少林寺拳法部を背負うエースとして“一位以外では納得できない”というプレッシャーを背負う中、他の追随を許さない圧巻の実力を見せつけた。 また、同じ男子二段の部に出場した川島・須々木組は「突き切らずきれいにまとめる」(須々木)現在の傾向から、「少林寺の原点に戻りたい」(須々木)という思いで防具をつけて出場。注目を集める中迫力のある演武を見せ見事三位に食い込んだ。 運用法では男女共に最優秀拳士賞を獲得。鈴木は関東インカレに続いての入賞となる。また、三段以上の部から団体の部まで総合力で積み重ねた努力の「証」となる結果を残した。男女単独段外の部では一年生の佐々木が三位を獲得するなど、下級生の活躍が光り、来年以降のさらなる躍進に期待が懸かる今大会となった。READ MORE -
男女共に上位の部門で入賞!/第44回全日本学生大会
少林寺拳法新井・宮嶋組が関東インカレに引き続き男子二段の部を連覇。運用法でも男女共に最優秀拳士に選ばれるなど、総合力で他大を圧倒した。READ MORE -
今後につながる準優勝/杉本記念合同練習会
少林寺拳法14校もの大学が集結し法大で行われた杉本合同練習会。親睦を深めることを主目的としながら、日々の鍛練の成果をはかるために行われた運用法の団体戦で、明治は価値のある準優勝を手にした。 明治は初戦の東海大、準々決勝の昭和大を制し順調に勝ち進む。迎えた早大との準決勝。注目の対戦カードとあって会場は熱気を帯びる。それまでの戦いで着々と一本をかせぎチームに貢献していた先鋒の新井(政経2)は後半終了間際に有効の一本を決める。序盤に苦戦を強いられただけに思わずガッツポーズ。一方次峰の三浦(法2)は立ち上がりから相手の勢いにのまれ防戦一方の厳しい戦況となる。しかし続く中堅の小平(政経2)、副将の須々木(情コミ3)ともに落ち着いて一本を決め、大将の川島(文3)へとたすきをつなぐ。川島も最後まで気を抜くことなく鮮やかな蹴りの一本を決め、決勝進出の決定打とした。 迎え撃つ決勝戦の相手は慶大。先鋒の新井は前半に有効となる突きを二本決める。「集中力が切れてしまった」と終盤に相手の反撃を許す場面もあったが、ポイントではリードし次へとつなぐ。しかし次峰の小平は相手の激しい攻撃に押され苦戦。続く中堅の玉村(営3)も前半に有効を決め先制するが、相手の猛追に思うように攻め切れず、一本を奪い返され引き分けとなる。ここまで一勝一敗一分と両校ゆずらない展開に会場の熱気はさらに高まる。副将の須々木は周りから「落ち着け」と声がかかるものの、途中右太ももを負傷し力がふるわない。窮地に立たされた明治。ここまで大黒柱として安定した強さで支えてきた大将の川島へ最後の望みをかける。開始早々蹴りの有効を決められてしまうが、間合いを取りつつ焦らず攻めていく。終盤一本を奪うもののタイムアウト。惜しくも結果は引き分けとなり、明治は1対2と僅差で敗北を喫した。 あと一歩で届かなかった優勝。しかし試合を終えた選手たちの顔はすっきりしていた。それは勝敗そのものよりも、この大会自体が有意義なものであったことを感じさせた。努力を止むことなく、大会を終えるごとに確実に成長する選手たち。今回見つかった課題も修正し、自己にまた磨きをかけるだろう。次の全日本学生大会でさらなる成長を遂げた姿を見るのが楽しみである。☆試合後のコメント☆上岡主将(政経4)「下級生がよく頑張ってくれた。運用法はなかなか練習でモチベーションが上がらない感じだったが、試合を終えるごとに全員で勝ちにいこうという結束が強まっていった。結果は準優勝だったが十分自信を持っていいと思う。 」川島「決勝で勝てなかったのが悔しい。勝ちたかった。 再来週に運用法の都大会があるので、それに向けていい練習になった。」須々木「今日でまた一つやるべきことが見えた。負けた瞬間は悔しかったけど、切り替えた。来年は1こ下、2こ下が出るので勝てるように後輩の指導をしていきたい。」玉村「今日は結局一つも勝てなかった。決めの一手になるものが自分に足りなかった。またポイントを取って若干気が緩んだところもあった。来年は後輩を育てていきたい。」新井「自分の仕事はきちんとした。先鋒として白星を持ってくるプレッシャーはあったが、始まったら集中した。僅差の敗北なので本音ではもう少しポイントが欲しかったが、今の実力でやれることはやった。」READ MORE -
難度高い2部門制覇!!/第47回関東学生大会
少林寺拳法昨年5月に行われた前大会では総合的に優秀な成績を収め、OB杯を受賞している本学。1位を受賞した選手も「ほっとした」(上岡・政経4)、「肩の荷が下りた」(宮嶋・商2)と語るように、選手は大きなプレッシャーと共に今大会に臨んだ。 今大会で本学は、男女二段以上の部と男子二段の部というハイレベルな2部門での1位を含む9部門で入賞した。 男子二段の部に出場した新井(政経2)・宮嶋組は、期待通りの活躍で、前大会に引き続き1位を獲得。今後を担っていくエース2人の安定した実力は、さすがの一言だ。男女二段以上の部に出場した上岡・鈴木(商4)組は、2位との差わずか1点の僅差での勝利となった。鈴木は運用法でも優秀拳士賞を受賞し、女子団体の部2位の結果にも貢献。3年間着実に積み重ねた経験を結果につなげた。 惜しくも決勝で順位を落とした組が多かったが、二段以上の部・二段の部では4組が1位で予選を通過し、初段の部・段外の部でも4組が3位以上で予選を通過した。また、幅広い有段者が集まる単独有段の部でも男女共に決勝に進出している。これは本学少林寺拳法部に底力があることを表している。今大会の結果は、今後のさらなる飛躍への期待を持たせてくれるものだ。 今大会のテーマは「関東大感動」。選手自身が納得できる演武をした時に初めて、本人だけが得られる感動があるに違いない。「悔し泣きではなく、うれし泣きをしたい」と大会前に語っていた上田(商3)・池田(商2)組。今大会では実力を発揮しきれず、悔しい結果となったが、彼女たち下級生が感動で涙する日は近い将来必ず来る。それを予感させる今大会であった。READ MORE -
上岡・鈴木ペア、ハイレベルな部門で1位獲得!/第47回関東学生大会
少林寺拳法予選を順調に勝ち進むものの、決勝で順位を落とすペアが目立った。 しかし、男女二段以上の上岡(政経4)・鈴木(商4)ペアは、予選と同じく一位を取り、鈴木は運用法でも優秀賞を受賞した。READ MORE
部の紹介 INTRODUCTION
少林寺拳法とは日本発祥の護身術。1947年に宗道臣が創始して以来、日本に限らず多くの国の人に愛されてきた。修練を通して「勇気」「慈悲心」「正義感」を育んでいく。大会では、決められた形を組み合わせた演武と、防具を着けて実践的に行う運用法がある。演武では級や段、男女、人数などで部門が分かれており、審判の採点により順位が決まる。明大少林寺拳法部は1959年に創部。部員のほとんどが一般生で占められているが、2016年には全日本学生大会で総合優勝を達成。この総合力の高さは、スポーツ推薦入学者、一般生関係なく日々の修練のたまものである。