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昨年超えられず……立ちはだかった全国の壁/全日本大学対抗選手権
ウエイトリフティング日本一を懸け、全国から選手たちが集結し熱い戦いを繰り広げる大会、インカレ。明大は表彰台を目標に臨んだものの、8位と昨年を上回ることができず悔しい結果に終わった。 インカレは各階級のスナッチ競技、ジャーク競技のそれぞれ1位~8位までに点数が与えられ、それがチームの得点となる。チーム一人一人の記録が優勝へのカギを握る。《56kg級》 「勝ちたかった。表彰台に立ちたかった」と肩を落とした古庄。主務として、最上級生としてもチームを引っ張ってきた古庄にとって、悔しい最終試合となった。 「悔いの残らないように」(古庄)。大会前、そう話していた古庄だったが練習中、背中にバーベルを落とし靭帯(じんたい)を損傷。それから大会までの間、成功率を上げる練習ができず、ベストとは言い難い状態で臨むことに。それでも出場選手の中では唯一の4年生として、古庄は「チームのために」バーベルを挙げた。スナッチ、ジャーク共に1本ずつの失敗はあったもののトータル222kgで5位。古庄は試合後「もっと点数を取ってあげたかった。納得できる試合がしたかった」と悔しそうな表情を見せ、大学生活最後の大会を終えた。卒業後は地元での就職が決まっている古庄だが「これからも競技したい気持ちはなくならない。一生ウエイトには関わっていきたい」とウエイトに対する思いを話してくれた。 同階級に出場した谷中も好調とは言えない中での試技となった。スナッチでは「最初の1本は絶対取る」(谷中)と意気込んで試技に臨んだが、まさかの失敗。続く2本目も落としてしまう。やっと3本目で成功させたものの、「思っていたのとは違う試合」(谷中)となってしまった。結局、スナッチでの失敗が影響して9位。「点を取れなかったのが悔しい」(谷中)と自身の試技を振り返った。谷中は「(自分には)他の選手のようなパワフルさがない」と、今後は筋トレをして力をつけ、次の大会に備えると話した。《62kg級》 62kg級に出場したのは世界大会の出場経験を持つ武市。先日の国体でも優勝を果たし、本多監督も「日本新記録とかにも挑戦してほしい」と期待を寄せている注目選手だ。しかし「ずっと記録が低迷していて、最近はやっと戻ってきたところ」(武市)と本調子ではなかった様子。それでも1位でスナッチ競技を終え、点を稼ぐ。ジャークでも余裕の表情で2本を成功させるが、3本目を落とし「肝心なところで取れない」(武市)と、しゃがみ込んで悔しそうな姿を見せた。結果トータル246kgで4位。「去年の自分に負けた」(武市)と惜しくも表彰台には届かなかったが、「今年は記録を戻す年、来年は記録を伸ばす年」(武市)と武市の気持ちはもう次へと向かっていた。《69kg級》 選手紹介の際、緊張した様子もなく笑顔で姿を見せた吾郷。しかし、本領を発揮できずスナッチを2本落としてしまう。ジャークの出だしも失敗したものの、最後はしっかりと141kgを決め、試技を終えた。結果は9位と悔しい順位に終わったが、競技後は古庄と遠藤(政経3)が吾郷の背中をたたき、温かく迎えた。《85kg級》 この階級に登場したのは千原と高原。千原はスナッチを3本すべて成功させ、順調な滑り出しとなった。ジャークでも声を挙げ迫力のある試技を見せたが、最後の1本を決めきれず悔しい表情を浮かべた。トータルは275kgで7位。高得点とはいかないものの、点数をもらえる位置につけ競技を終えた。 一方、高原は85kg級では唯一の1年生として出場。インターハイ優勝の戦績を誇る期待の新星だ。寮で生活する1年生には炊事、洗濯などの当番が決められているが、インカレに出場する選手はインカレまでの数週間、他の選手に当番を代わってもらう。「迷惑かけちゃったから記録で恩返ししたい」と話していた高原だったが、「調子がいいとは言えなかった」(高原)とスナッチ、ジャーク共に失敗を重ねてしまう。チームの声援に応え、奮闘するもむなしく自己ベストより10kg低いトータル269kgで9位。競技後、高原は「当番を代わってもらった人に申し訳ない」と肩を落とした。《94kg級》 最後の階級に出場したのは三原。こちらも唯一、1年生での出場となった。三原は先日の新人戦で優勝を果たし、記録が伸びていることから期待も高まっていた。やはり絶好調なだけあって、スナッチは1本ずつ落ち着いて決め、すべて成功。3本目で124kgを挙げ、自己ベストを更新した。ジャークでも2本目の163kgでまたもや記録を更新。3本目でさらなる更新を遂げるため、168kgに挑戦した。これが最終種目ということもあり、チームの応援も迫力を増す。大声援の中、自分の限界へと挑戦した三原だったが、挙げきれず倒れ込んでしまった。失敗はしたものの、新人戦に引き続きスナッチ、ジャーク、トータルすべてにおいて自己新記録をたたき出し7位。「初めて大きな舞台に出れてよかった」(三原)といい経験になったようだ。 「表彰台」。大会前、選手たちが口にしたその目標を達成することはできなかった。個人でも今までの大会ではほとんどの階級で表彰台入りを果たす選手が出ていたのに対し、今大会、表彰台入りは0。全国の壁の高さを痛感させられた。 チームのために必死で全国の強敵に挑む選手たち。声を張り上げ、仲間を応援する選手たち。結果だけ見れば悔しいインカレだったかもしれない。しかし、そこには一人一人のチームに対する思いがあり、それに応え、支える仲間がいた。選手たちにとって、決して後悔だけが残るインカレではなかったはずだ。 次の大会は来年。1年生には3月の全日本ジュニア選手権が待っている。このインカレでの経験を生かし、活躍してくれることだろう。他の選手たちも次の大会へ向け、さらなるパワーアップを遂げていく。愉快で楽しい明大ウエイトリフティング部が一回り成長して戻ってくるに違いない。[竹田絵美]READ MORE -
三原、準V!1年生が大奮闘/全日本ジュニア選手権
ウエイトリフティング4年生が引退し、新体制となった明大ウエイトリフティング部が、全日本ジュニア選手権の舞台に姿を見せた。20歳以下の選手が出場した今大会。中学新記録や大会新記録が次々と樹立される中、明大からは主に1年生の選手が出場し、活躍を見せた。 まず最初の62kg級に出場したのは中田。減量中にもかかわらず、見事3位に輝き表彰台入りを果たした。しかし「ジャークの3本目133kgを取っていたら2位だった。それが悔しい」(中田)と、この結果に満足はしていない。スナッチの1本目を必ず取ることを本多監督と約束していた中田。調子が良くない中で不安を抱えながら試技に臨んだためか、約束の1本目100kgを落としてしまう。「申し訳ない」(中田)とつぶやいた彼だったが、その後はスナッチ、ジャーク共に順調な試技を見せた。「たくさんの言葉を掛けてもらって、いつもの練習の雰囲気で落ち着いてできた」(中田)。比較的メンタルの弱い中田を、セコンドの谷中(政経2)、徐(政経2)、千原(政経3)がしっかりとサポートした。中田自身も信頼する先輩の支えの下で「うまくメンタルをコントロールできた」(中田)と振り返った。今後は体重を増やし、階級を上げ、頂点を目指すという中田。そのために正しい食生活を心掛け、体づくりに専念するという。 続いて、減量生活を経て一つ階級を落とした高原が77kg級に出場した。スタートから順調な滑り出しを見せたが、スナッチ、ジャークの3本目を挙げ切れず4位。惜しくもあと一歩表彰台には届かなかった。もともと77kg級の選手だった高原は大学に入学後、増量し85kg級に転向。しかし、大会に出ても77kg級で取れていた記録が取れないことに悩み苦しんだ。「練習をしているのに結果がついてこない」(高原)。それがこの1年で一番つらかったと高原は話す。今大会で77kg級へと戻った彼だが、記録も順位も昨年の成績を下回ってしまった。「1年間で全然成長してない」(高原)。そう思わざるを得ないと言う。しかし、インターハイ優勝の戦績を持つ彼が簡単にあきらめるはずなどない。「スナッチ135kg、ジャーク168kgを挙げてインカレ3位以内」(高原)。今年の目標は大きく、そして明確だ。これからは77kg級で戦うという高原。この大会で「やっぱり自分に合っている」(高原)と感覚をつかんだ。今後は筋力をつけて体幹部の強化を図るという。そうすれば「インカレ3位以内も見えてくる」(高原)。 最後の94kg級には、この日19回目の誕生日を迎えた三原が出場した。「誕生日だから優勝するしかないと思った」(三原)と無邪気な笑顔で話した彼だったが、「予想外に強い子(高校生)」(三原)に悪戦苦闘。「高校生に負けたのは悔しい」(三原)と肩を落としたが、スナッチで2kg、ジャークで1kg自己ベストを更新し、堂々の2位に輝いた。彼も現在減量中で、減量するごとに調子は良くなっているという。本多監督は「次回の学生選抜ではトータル300kgを超えてほしい」と彼に期待を寄せている。三原は今後も筋肉をつけて体を絞り「インカレまでに94kg級で優勝」(三原)を約束した。 新体制になって初めての大きな大会となった全日本ジュニア選手権。チームの様子を選手に聞いたところ「練習は以前よりアットホーム。全員がインカレで団体優勝したいという思いを持って、一つになっている」(中田) と、新生明大ウエイトリフティング部はどうやら好発進のようだ。また、出場選手を応援するチームの姿やセコンドが選手を支え、引っ張る姿からも今まで以上の団結力が感じられた。練習でも「一人一人が自分に厳しく取り組んでいる」(高原)。4月からは今大会56kg級で見事3位を勝ち取り表彰台へ上った原(須磨友が丘高)をはじめ、強力なルーキーたちが入ってくる。「インカレでは必ず良い結果が出る」(中田)。その言葉を信じて、これからも明大ウエイトリフティング部を応援したい。READ MORE -
調整不足で入賞逃し、課題残る/第57回全日本学生個人選手権大会
ウエイトリフティング震災の影響で練習が十分にできないまま迎えた今大会。「それはどこの大学も同じ」(本多監督)状況で、大会新記録が多数樹立されるなど熱い戦いが繰り広げられた。一方で明大は、入賞者は2位で表彰台入りを果たした武市主将のみと寂しい結果になってしまった。―大会1日目― 62kg級に出場した武市主将。得意のスナッチでは110kg1本しか成功できず、スナッチの順位は4位。いつも試合になると110kgから前に進めないという課題を持つ武市主将。今大会でもスナッチは110kg止まり。「気分へこんでいた」(武市主将)。しかし、いつも足を引っ張っているというジャークで自身の試合新記録となる136kgを挙げる。「ジャークは上出来」(武市主将)と本人も満足そうな笑顔を見せた。結果はトータル246kgで最低目標だったという2位。「当然のことをやるのは難しいが、武市の2位は当然」(本多監督)。1位の糸数(日大)のトータルは269kg。「大差をつけられたことが一番悔しい」(武市主将)と23kgの差が武市主将に重くのしかかった。―大会2日目― 2日目は5人の選手が姿を見せた。それぞれが、表彰台を目指し自分の記録へと挑戦したが、この日表彰台に上がる選手はいなかった。 69kg級に出場した加藤(晴)。震災後、地元宮城に帰っていたため練習量が他の選手と比べたら少なかった。そんな中で試技に臨んだ加藤(晴)だったが「試合前は調子悪いと思っていたけど、やってみたら意外と良かった」(加藤(晴))とスナッチ115kg、ジャーク140kgを成功させる。その後、ジャークの3本目で145kgに挑戦するが失敗。悔しそうな表情を見せたが「そこまで練習していないで、これだけ取れたから満足」(加藤(晴))と5位という結果にも納得していた。震災の影響を受け、練習量が少なくなり、調整も満足にできなかった。それでも、加藤(晴)は堂々とした試技を見せた。今後は来月の東日本インカレへ向けて体づくりに励むという。練習量も増やし、今までの分を取り戻す。そして「最後に表彰台の真ん中に乗りたい」(加藤(晴))とインカレでの目標はただ一つだ。2年前、唯一インカレ優勝を経験している加藤(晴)。「まあ、乗るつもりでいますけど(笑)」。その自信と経験でチームを引っ張ってくれるはずだ。 77kg級、94kg級に出場した高原、三原は4位と、惜しくも表彰台を逃した。 高原はスナッチ、ジャークともに成功したのはそれぞれ1本。最後にはしゃがみ込んで悔しさをかみしめていた。高原のトータル265kgという記録は本来なら7位のはずだったが、上位3人がスナッチで記録なしとなり失格となったため、スナッチ終了時点で高原は5位につけていた。その後、ジャークで1つ順位を上げ、最終的に4位。彼にとって今回の結果は決して満足のいくものではなく、課題の残る試合となってしまった。今後は体を絞り、筋肉量を増やすという。彼の挑戦は「このままじゃ終われない」(高原)。 一方、三原も決していいとは言えない結果となってしまった。いつも調子よく試合に臨んでいた彼だが、今回ばかりは「1週間前から調子が悪かった」という。スナッチはベスト記録より1kg低い127kg。ジャークでは160kgスタートしたものの「試合で(調子は)上がるだろうという甘えが出てしまった」(三原)と2本続けて落としてしまう。もう後がない3本目。これを落とせば記録なしとなってしまう。三原は「何をやっているんだ」と自分に喝を入れ、なんとか160kgを挙げて試技を終えた。トータルは287kgと3位に値する記録だったが、体重差により4位。あと1点が悔やまれる試合となった。 今大会は震災の影響でほとんどの選手が調整不足となり「残念な結果」(本多監督)に終わってしまった。個人戦ということで「もう少し大胆に戦っても良かった」(本多監督)と後悔が残る。しかし、まだ始まったばかりだ。来月には東日本インカレが待っている。「もう下級生に格好悪い姿は見せられない」(加藤(晴))、「自分たちが入賞すれば、下級生も入賞したい気持ちが出てくる」(武市主将)。今年ラストイヤーの4年生がチームを引っ張る。そして、その先にはインカレが待っている。今回、選手全員はそろわなかったが、チームの雰囲気は「いい感じにまとまっていた」(武市主将)。このいい雰囲気でチーム一丸となって戦う日が待ち遠しい。READ MORE -
2年ぶり、東日本インカレ制覇!/東日本大学対抗選手権
ウエイトリフティング大学ウエイトリフティングの東日本の頂点を決める今大会。昨年は総合6位と悔しい結果に終わった明大だったが、今年は2年ぶりの優勝が待っていた。 団体戦は大学別にポイント制で優勝を争う。各階級に出場する選手たちにはスナッチ、ジャークそしてトータルの三つでそれぞれ8位までにポイントが与えられる(1位8点、2位7点、3位6点……8位1点)。スナッチで1位ジャークで1位をとればトータルでも1位となり、それぞれ8点ずつで合計24点獲得となる。そのため、1人だけが好成績を収めても、チームの得点にはつながりにくい。チーム全体の力が優勝を大きく左右するのだ。―大会1日目― まず武市主将が62kg級に姿を見せた。先月大阪で行われた全日本学生個人選手権では2位で表彰台へ上がり、その勢いで迎えた今大会。「スナッチでもジャークでもトータルでも全部で1位を取る」(武市主将)とその目標を見事達成した。得意のスナッチでは「調子が悪かった」(武市主将)と最後の112kgは落としてしまったものの、2回目の109kgをしっかりと挙げ1位につける。一方「怖いくらい調子が上がっている」(武市主将)というジャークでは3本全てを成功させ、最後の136kgを挙げると思わず笑顔でガッツポーズ。目標通りスナッチ、ジャーク、トータル全て1位で24点を獲得。序盤から主将らしい頼もしい姿を見せ、笑顔で表彰台の頂点に立った。 同階級に出場した中田はスナッチ、ジャークを1本ずつ落としてしまい、思うような試技とはいかなかったが12点を獲得した。 明大の先制リードで迎えた69kg級。エース復活を誓う加藤(晴)と3年生で唯一の出場となった吾郷が登場した。先月の個人戦では満足のいかない結果となってしまった吾郷だったが、今大会は危なげなくスナッチを3本決めるとジャークでも落ち着いて137kgを挙げた。トータルは248kgと3位の選手と同じ記録ではあったものの体重差により4位。惜しくも表彰台には届かなかったが、16点を稼いだ。一方、加藤(晴)はスナッチ123kgを挙げ大会新記録を叩き出した。1本目の120kgの時点で他の選手の試技は終わり、もはや敵なし。あとは記録への挑戦だった。2本目で123kgを挙げるも、挙げ切れず後ろへ落としてしまう。しかし、3本目で見事成功。会場を沸かせた。その後のジャークでは「あまり取れなかった」(加藤(晴))と話したものの、143kgを挙げトータル266kgで試技を終えた。加藤(晴)の記録も糸数(日大)と並んで1位に値する成績ではあったが、やはり体重差により2位。先月の個人戦では震災で宮城へ帰省していたため練習不足だったと話した加藤(晴)だったが、今大会の結果について「ここまで戻すのに時間かかった。大会新記録はうれしい」(加藤(晴))と笑顔で表彰台入りを果たした。 吾郷と加藤(晴)の活躍により38点を獲得した明大。順調に他大との差を広げていた。 続いて高原が77㎏級に出場した。スナッチでは1本目の118㎏を軽々と挙げ、そのままの調子で行きたいところだったが次の122㎏で失敗。3本目で同重量を成功させ、なんとか3位に。ジャークでも最初の150㎏を成功させるが、後が続かない。結局、残りの2本を挙げ切れず巻き返しを図ることはできなかった。自らの記録には悔しそうな表情を浮かべた高原だったが、順位は3位。チームに17ポイントを追加した。 この日最後の85㎏級に出場したのは千原。スナッチ、ジャークともに1本ずつの失敗はあったものの、スナッチでは自己新記録となる120㎏を挙げ、ジャークでも4年生らしく落ち着いた試技を見せて159㎏を成功。見事3位入賞を果たした。しかし「他大の2人が調子悪かったから3位もらえた」(千原)とこの結果に満足はしていない。それでも16点を稼ぎ「まあ悪くはない」(千原)と笑顔でチームに貢献した。 大会1日目で合計107点を獲得した明大。「こんなに取れると思ってなかった」(武市主将)と選手も驚くほどの結果だった。―大会2日目― 「日大、法大の選手を抑えてほしい」(武市主将)。全ては2年生2人に託された。この日94㎏級のみの出場となった明大は、この階級でどれだけ点を稼ぎ優勝候補である日大、そして法大を抑えられるかが勝負だった。 最後の94㎏級には敦見、三原の2人が出場。最初に三原が姿を見せた。スナッチでは3位と振るわなかったが、ジャークで170㎏に成功しトータル295㎏で21点を稼ぎ準優勝。団体優勝に大きく近づいた。三原は表彰台で照れ笑いを浮かべ、満足そうな表情だった。一方、敦見は「2年でメンバーに選ばれて負けられない」(敦見)と集中して試合に臨んだが、スナッチの2回目から連続で失敗。次のジャークでは「スナッチをミスしたからチームのために取らなあかんと思った」(敦見)と気合を入れ直した。その結果、自己新記録を1㎏更新し、5位に入賞。試合後には、「表彰台を狙えと言われていたので悔しい」(敦見)と肩を落としたが、「トータルの点を出せて安心した」(敦見)と12点を稼いだうれしさも語った。次の大会への抱負を聞くと「インカレまでに力をつけて三原と表彰台に立ちたい」(敦見)と決意を新たにした。この階級は敦見と三原だけで33点を獲得し明大の合計は140点。あとはただ結果を待つだけだった。 終わってみれば明大140点、日大128点、法大127点。明大は優勝候補とされていた2校に大差をつけての優勝となった。2年ぶりの優勝――。選手たちは肩を抱き校歌を歌い、喜びをかみしめた。2年前の優勝と今年の優勝。同じ優勝でも今年は少し違う。「2年前は突出した選手がいたが、今回は全体の力、8人全員の力」(本多監督)と言うように今大会では出場した選手全員が点を獲得し、チームを優勝へと導いた。チームの雰囲気も「軽量級から流れをつくろうと話していた」(千原)とまさにその通りとなった。個人で見ても、全階級で表彰台入りを果たし、自己新記録や大会新記録など記録を更新する選手が目立った。 「あくまでインカレの前哨戦」。そう本多監督が語るように、明大ウエイトリフティング部が目指すものはこの先にある。12月のインカレ、全国の壁はまだまだ高い。しかし、今大会の優勝は選手たちにとって自信となったはずだ。インカレまであと約半年。次は全国の舞台で明治の校歌を――。優勝へ向け、選手たちの新たな挑戦は始まった。READ MORE -
(8) 佐藤英人&塩山泰行
ウエイトリフティング待望の第8回は佐藤(英・政経4)と塩山(政経4)が登場。代替わりを終え、最高学年として新たなスタートに立った2人に今後の目標を熱く語ってもらいました!最高学年となってみていかがですか?佐藤「学年の人数少ないし(4人)、ずば抜けて強いヤツもいないけど、最後だから一生懸命やりたいよ」。塩山「弱いかもしれないけど、精一杯頑張って先輩の意地を見せたい」。具体的に変わったことはありますか?塩山「3年のときとは違うっていうのは実感するな。なんとなくだけど、後輩の視線が変わった気がする」。練習はどのようにされていますか?佐藤「決まった練習は2、3時間で、そこからまた自分で練習するよ」。塩山「今日は早めに上がろうと思ったけど、コーチに捕まった…。あかん、これはあかんと思ったな(笑)。台上スナッチ(軽い重量でフォームの確認をする練習)をひたすらやらされたよ」。井上コーチが就任されてから練習に違いは見られますか?佐藤「間違いなく練習量は増えたよな」。塩山「多少キツくなった…」。佐藤「でも記録は良くなってるしね、いいと思うよ!」昨年の成績は・・・?佐藤「5月の全日本個人と国体予選に出たよ。今年の国体は地元の秋田でやるし、さすがに出たいね。補助員はイヤだし」。塩山「去年は2つくらいしか出てない…国体は出たけどね」。反省点はありますか?佐藤「1、2年のときはダメだったけど、去年はトータル300kg以上出せてそこそこだったかな。一応の目標は達成したよ」。塩山「自分として納得してないね…成功率もよくなかったし。今年は成功率を上げて、後悔しないようにしたいよ」。佐藤「やっぱり周りが調子悪いと自分も不安になるしね。インカレでは人の試合は見ないようにしてたよ」。塩山「逆に誰かが頑張れば、オレも!ってなるから、みんなで頑張っていきたいね」。今年はどんなチームにしていきたいですか?佐藤「なんかある?」塩山「楽しくやっていきたいな。いい思い出作ろうぜ!みたいな」。佐藤「インカレは出れないやつらもいるけど、しっかり記録出して悔いのないようにやっていきたい。井上先輩がメニュー作ってるから大丈夫っしょ!」最後に今年の抱負をお願いします。佐藤「国体出て、インカレで結果残して、団体でも優勝することかな」。塩山「地元の先生が見に来るし…まずはインカレメンバーにならないとね!」名前 佐藤 英人 さとうひでと 181cm・113kg出身校 秋田工高 出身地 秋田県自己ベスト スナッチ 135kg ジャーク 167kg トータル302kg今年の目標 インカレ優勝趣味 サイクリング得意科目 体育尊敬する先輩 地元の先輩ライバル 佐々木(政経3) 吉条(政経2)良く行く店や場所 新宿etcオフのときにやること 買い物ニックネーム ひでとみんなに一言 最後頑張ります!名前 塩山 泰行 しおやまやすゆき 175cm・94kg出身校 堅田高校 出身地 兵庫県自己ベスト スナッチ 120kg ジャーク 155kg トータル 275kg今年の目標 インカレメンバーに選ばれること趣味 映画鑑賞 読書得意科目 歴史尊敬する先輩 他言無用、わかりませんライバル 丹伊田(商3)良く行く店や場所 新宿 下北沢オフのときにやること 寮でゴロゴロする 適当なところへ外出ニックネーム しおみんなに一言 最後の年なんで楽しくいい年にしていきましょう!!READ MORE -
(1) 小山内伸明&高橋純兵
ウエイトリフティング第1回目は、軽量級の56㎏級。現在明治の56㎏級にはこの1年生コンビ小山内伸明(政経1)と高橋純兵(政経1)しかいません。小さな体でも100㎏以上のバーベルを挙げる2人。インカレ優勝にかかせない2人に迫ります入寮して4ヶ月が経って今の心境は?高橋「寮には慣れたけど、厳しいですね。当番とかが大変です」。小山内「やっぱり当番がつらいです…料理が一番大変です」。当番はどういったことを?高橋「そうですね、色々あるんですけど主に朝掃除をするのと、電話番と、料理(夕食)とかですね」。夕食を作ると思うけど、今までに料理の経験は?高橋「中、高の家庭科の授業だけです」。小山内「自分も中高の家庭科だけでしたが、調理実習の時に友達から何もするなって言われてました」。※取材中、寮にいた部員さん達はそれを聞いて大爆笑でした。得意料理は?高橋「自分は、卵料理が得意です」。小山内「得意料理ですか…ん~皿洗いです!」皿洗いは料理じゃないよね?小山内「あっ、失礼しました。玉ねぎのスライスとチンジャオロースぐらいです」。高橋は趣味とか暇な日は?高橋「釣りですね。実家の目の前が海で小学校低学年のときからお兄ちゃんと一緒に釣りに出かけていました。暇な日はゲーセンに行っています」。自分でさばく?高橋「いや、さばくのはお母さんとかおばあちゃんとかですね」。漫画は結構好き?小山内「はい、特に好きなのは…ん~殺し屋1とか他にはバキとか結構面白いですね。バキ見た後は筋トレしたくなります!」小山内は漫画以外に趣味は?小山内「ゴルフ、パソコン友達の携帯をいじることです!ゴルフは、親戚の叔父さんとかと一緒にコースを回ったことがあります。パソコンは、主にゲームをやります。ゲーセンにも友達とか高橋とかと行きますね。友達の携帯はデータをいじったりしています」(笑)※部員の皆さん小山内の届くとこには携帯を置かないで下さい!もちろん近くにいた先輩からは「友達無くすぞ!」と言われていました。当番も大変だと思うけど、練習のほうはどう?結構夜遅くまでやってると思うけど。高橋「高校の練習も厳しかったけど、大学のほうがもっと厳しいですね。それと高校の時と練習のやり方が結構違います。もちろん練習の量も、大学のほうが多いです。最初は付いていくのがやっとでした」。小山内「やっぱり、練習のやり方は違いますね。練習時間は、高校の時10時半ぐらいまでやっていたんでそんなにきつくはないです」。2人とも始めたきっかけは?高橋「小、中剣道をやっていました。一応、中学校のときに県大会で3位になりました。高校では、部活をやる気は無くて勉強に専念しようと思っていました。(笑)ですが、ウエイトリフティング部に仲が良い友達が入ってその友達に誘われて入ってしまいました。それと、剣道は、階級が無くて相手が沢山いて勝てなかったけど、ウエイトリフティングは階級で区切られていて剣道みたいに、人数が多くなかったので自分でも優勝できるかなと思って入りました」。小山内「自分の場合は小、中と何もやっていませんでした。それで、だらしないと思って部活に入ることにしました。自分の高校は、男子校でバスケ部とか野球部とか普通の高校にある部活もあったんですが、どの部活も人数が少なくて野球も10人ちょっとぐらいでした。でも、ウエイトリフティング部だけは一番人数が多くて15人ぐらい部員がいて友達もできると思って入りました」。※そんな小山内は、インターハイで準優勝に輝きました。では最後に今シーズの目標を!小山内「トータル20㎏伸ばすのと、さし(ジャーク)が弱いのでそこを鍛えます!」高橋「えっと、小山内を抜くことです!」名前 小山内伸明 おさないのぶあき163cm・63㎏出身校 南部工出身地 沖縄県生年月日 1987.9.3血液型 O型自己ベスト スナッチ 100㎏ ジャーク 110㎏ トータル 210㎏今年の目標 見た目をごつくします。そしてインカレ優勝!趣味 ゴルフ パソコン得意科目 国語好きな芸能人・タレント ベッキー尊敬する先輩 幸地先輩(自衛隊)ライバル 中川大樹(立命大)良く行く店や場所 明大マートオフのときにやること ゲームセンターに行くニックネーム のぶ高橋に一言「一緒に頑張ろう!」名前 高橋純兵 たかはしじゅんぺい162cm・63㎏出身校 杵築高出身地 大分県生年月日 1987.5.10血液型 A型自己ベスト スナッチ 85㎏ ジャーク 100㎏ トータル 185㎏今年の目標 トータル20㎏伸ばすことです。趣味 釣り得意科目 体育好きな芸能人・タレント 全員尊敬する先輩 松永二郎先輩(平18年農卒)ライバル 小山内(いつか勝ちたい)良く行く店や場所 ゲーセンオフのときにやること 寝てますニックネーム 純兵小山内に一言「今はオレは小山内の影だけど、いつか追い抜くぞ~」READ MORE -
(2) 桜庭和己&平野孝治
ウエイトリフティング第2回はインカレを1ヵ月後に控えた、桜庭(政経4)・平野(農4)に迫ります。「お互いに似たような性格」といわれている2人。話は、合宿所生活での思い出から、最後のインカレに懸ける熱い想いまでノンストップで繰り広げられ、非常に楽しいものとなりました。まず、お2人はどうしてウエイトリフティングを始められたんですか?桜庭「始めたのは高1のとき。最初は柔道部とどっちにしようか迷ってた。でもウエイトはマイナー競技だから、すぐにインターハイに行ける!と思ってウエイトにしたよ。スピードスケートの清水宏保(NEC)に憧れて、とにかくマッチョになりたかったんだよね」。平野「高校入学してすぐに先生に誘われてかな。あんまり知らなかったんだけど、そのころは運動不足で、何か運動をしたかったから。でも、最初のころは厳しくて、これがウエイトかぁ…と思ってたよ」。やりがいを感じるようになったのはいつごろですか?平野「高2の時、先輩と競い始めてから。大会を意識するようになってからは面白くなってきたよ」。桜庭「俺は高1の夏に先生が貸してくれたシドニー五輪のビデオを見てからだね。あれは衝撃だった…この人たちみたいな選手になりたい!と思ったよ」。ウエイトリフティングをやっていて良かったことってありますか?平野「インターハイで金メダル1個と、銅メダル2個を取ったんだよ。それを入院中の祖母の首に掛けてあげた時に、すごく喜んでくれたことだね。あの時はウエイトやってて良かったなあ…と思ったよ」。※部員、記者一同感動の嵐に包まれる4年間の合宿所生活はいかがでしたか?何か珍事件などがあれば是非。桜庭「あれは1年のとき…(みんなが外食禁止の時期)我慢できなくて練習をサボってパンと牛乳を食べていたら、その現場を先輩に見られたことがあったよ。あの時は初めて恐怖感と絶望感を味わった…」(笑)平野「うーん、俺も2年のときOB先輩への態度がひどくて怒られたことがあったな…」。なぜか暗い思い出ばっかりですね…楽しかったことはありますか?桜庭「2年生の東日本新人戦で表彰台に登れたことかな!メダルも貰えたし、とても嬉しかったよ!あとは、原宿で開催されてたベンチプレス大会でボディビルダーの人たちを見て大興奮!」平野「これもOB先輩つながりなんだけど、朝田先輩(平17商卒・警視庁)にものまねを見せたらウケてくれたことかな」。お互いの性格を1言で表すとどのような感じですか?平野「桜庭は自分の体に対しては意外にマメ。あとは抜けてる」。桜庭「結構、几帳面なところがある。だけどたまに余計なイタズラをすることがあるね」。例えばどんなものですか?平野「前にドンキホーテに一緒に行ったとき、黙って桜庭のカゴの中にこんにゃくを入れておいたことがあるよ。桜庭は気づかずに買ってたけどね。あれってどうなったの?」桜庭「使わず捨てたよ…」ここで話は先日の東日本個人戦で見事1位に輝いた桜庭の話へ優勝おめでとうございます。率直な感想をお聞かせください。桜庭「やっと来たか…って感じだね。4年目での悲願だからとても嬉しいよ。練習してきた甲斐があったなあ。試合が終わって改めて金メダルを見ると、4年間で初めて達成感を味わったという気がする」。表彰台での気分は?桜庭「やっぱり格別。名前をコールされた瞬間、体がビクッとなったよ。本当に1位になってしまったのかぁ…と思ったね」。体調管理はどのようにされたんですか?桜庭「佐竹(政経3)にいろいろ教えてもらったんだ。おススメはこれ。ライトツナ。これは脂肪が少なく、かつ非常にたんぱく質を摂取しやすいという…(笑)」。優勝の喜びは誰に伝えたいですか?桜庭「やっぱり両親、高校の先生、地元のみなさんに。金メダルはベッドの中に大切に保管しています」。では、最後にお2人のこれからの目標を教えてください!平野「んー、親孝行!名前の孝治の『孝』は親孝行の『孝』だから!」桜庭「今年のインカレで必ず明治に貢献できるよう力の限り頑張ること!卒業後もウエイトリフティングを愛する一社会人として生きていきたいです」。名前 桜庭 和己 さくらばかずみ166cm・93kg出身校 北海道立札幌琴似工業高校出身地 北海道生年月日 1984.8.2血液型 A型自己ベスト スナッチ 124kg ジャーク 166kg トータル290kg今年の目標 スナッチ125以上、ジャーク170以上趣味 音楽鑑賞 映画鑑賞 ウエイトリフティング得意科目 国語好きな芸能人・タレント 石塚英彦 松下由樹尊敬する先輩 井上コーチ 朝田先輩(平17商卒・警視庁)杉内先輩(平18政経卒・(株)ニッポー)ライバル 湊(商4) 津軽(農4) 塩山(政経3) 丹伊田(商2) 中島(政経1)良く行く店や場所 御茶ノ水のフィットネスショップオフのときにやること ゴロゴロしたり勉強したり適当に外出したりニックネーム サクチャン (たまに)ゴリ一言 インカレでしっかりポイントを取るように頑張ります!!名前 平野 孝治 ひらのこうじ177cm・105kg出身校 下関国際高校出身地 山口県生年月日 1984.9.27血液型 A型自己ベスト スナッチ 125kgジャーク 162kg トータル 287kg今年の目標 卒業趣味 バイト得意科目 家庭科好きな芸能人・タレント mihimaruGT 志田未来尊敬する先輩 井上コーチライバル 自分自身良く行く店や場所 TSUTAYA笹塚店(バイト先)オフのときにやること バイト ニックネーム 平野(そのまま)一言 後輩たちへ、さっさと俺を追い越していけよ!こういうのは苦手だ…READ MORE -
(3) 津軽真裕
ウエイトリフティング第3回は、みんなの頼れる兄貴分・津軽(農4)に迫ります。インカレまであとわずか、インカレのことはもちろん、大学4年間を振り返っていただきました。こわもてとは相反し、とっても明るく、いろいろなことを考えている方で、取材をしていてとても勉強になりました。ウエイトリフティングを始めたきっかけは何でしたか? 「どうしても、インターハイとか出てみたくて。ほら、スラムダンクとかスポーツ漫画ってインターハイに出て感動の結末って展開あるでしょ?それを自分もやってみたかったんだよね(笑)。それでおれの高校は、ボクシングと馬術とウエイトがすごく強くて、その中のどれかに入ろうと思って」。なぜその3種目の中、ウエイトを選んだのですか? 「最初はボクシングをやりたかったんだ。でも、1年のうちは走らされるだけだって聞いてしかも先輩にボコボコに殴られる。それはさすがにね(笑)。実は友達の親の同級生の弟がウエイトをやっていて、中学の時から強く勧められたんだ。周りにウエイト関連の人が多かったな。今思うと、いろんなところでつながっていて、結局おれはウエイトをやる運命だったんだなって思うよ」。ウエイトにやりがいを見いだせるようになったのは? 「入部して最初の大会で県3位になったんだ。その1ヵ月後の試合では2位、そのまた1ヵ月後には優勝していた。本当に楽しかったよ、この県には自分より重い重量を挙げられる人はいないんだって思うとね。周りより挙げられることが快感だった」。無敵の高校時代を過ごし大学に進学されたわけですが、数ある強豪校から明治を選んだ理由はありますか? 「合宿に行ったり、父親の母校だったりするから、最初は日大に入る予定だったけど、明治からも誘いが来て、農学部を勧められたら入りたくなって。私立の農学部で一番偏差値高いし」。ウエイトといえば、寮生活なしでは語れません。特に1年生は当番があり、規則もかなり厳しいですが、寮生活を振り返ってみていかがですか? 「高校のときはあまり先輩がいなくて、目上の人に対する接し方とかわからなくて。ここは上下関係が厳しいから、1年のときは先輩からかなり嫌われていたよ(笑)。でも和解したら本当によくしてもらったよ。練習でもしごいてもらって。衝突してわかり合えたことがよかったなって思った。今となってはみんな良い思い出だよ」。やはり規則から学ぶ点は多かったですか? 「もちろん。いつかは上下関係とか、学ぶ姿勢を学習しなくてはならないんだ。ここにはそれを学べる環境がある。前の代が楽にしようとしたけど、おれたちの代で元に戻した。後輩にはたくさん学んでほしいから、そう思うとやっぱり厳しくしないといけないんだよね」。大学でやっていて一番うれしかったことは? 「兵庫国体の時に、高校時代の顧問が、修学旅行の引率の帰りにわざわざ大阪から駆けつけてくれたんだ。その顧問はおれが1年のときに新任の先生で、高校3年間は顧問と2人3脚でずっとやってたんだ。顧問はおれのことを一度も怒ったことがなくて、たくさん励ましてくれた。おれがウエイトでここまでになれたのは、もともと素質があるとかじゃなくて、顧問がいたからなのだなと思う。そしたらどうしても顧問に恩返しがしたくなってね。国体後にすぐ新しい靴を買ったんだ。あと大学で残る大会はインカレだけなのに(笑)。卒業後も続ける、とりあえず再来年までは頑張るよ」。高校の顧問の話が出たところで、大学のコーチの話もお願いします。井上コーチの存在は? 「すごく大きいね。週2で練習をしていて国体に出場もしているから、それも現役続投に大きく影響した。コーチとはこれからもちょくちょく合宿所に来てOBとして補助コーチになって後輩を指導していきたいんだ。それでたまに練習させてもらってね」。さて、たくさんのことを振り返っていただきましたが、ついにインカレが目前に迫ってきましたね。今の心境はいかがですか? 「やーもうすぐだね、ちょっと寂しいな。でも、試合のことを考えると、はっきりいってラッキーというくらいライバルがバラけてくれて本当に助かったよ。たくさん作戦は考えているけどね・・・。そう、最近寝る前に、頭で試合のデモンストレーションをして、表彰台の一番上で泣いているっていう想像を毎晩しているよ(笑)」。では最後にインカレに向けて意気込みをよろしくお願いします!! 「今は不安でマジでびびってるけど、高校からの7年間でチャンスを得られたことに感謝してます。狙うは優勝!絶対に優勝するぞ!!」名前 津軽 真裕 つがるまさひろ166cm・93kg出身校 宮城農高出出身地 宮城県生年月日 1984.8.2血液型 A型自己ベスト スナッチ 137kg ジャーク 170kg トータル307kg趣味 マージャン得意科目 化学好きな芸能人・タレント ダウンタウン尊敬する先輩 朝田先輩(平17商卒・警視庁) 杉内先輩(平18政経卒・(株)ニッポー)ライバル 湊(商4)オフのときにやること マージャンニックネーム まー 朝青龍 がる デブ井上コーチに一言 今まで教えてもらったことを出し切ります!READ MORE -
(4) 湊信彦主将&園田幸太郎
ウエイトリフティングインカレ直前の第4回は湊主将(商4)と園田(政経4)が登場。今年の主将、主務として部をまとめあげてきた2人です。部を思う気持ちは誰よりも強い2人がインカレについて、最高学年のあり方について、熱いトークを交わしました。インカレを直前に控えているわけですが、今の心境はいかがですか?湊「やっぱり緊張するね…今までずっとけがしていたから。でも久しぶりの試合だから楽しみではあるよ」。4年間で最後のインカレですが?園田「おれは、最初で最後のインカレ出場だから、正直ビビッてる。緊張するけど、高校の恩師にいい報告できるように思い切っていくよ」。湊「確かにそれはあるなー。集大成だから、親とか高校の先生とかにいい記録を報告したいね。最後は優勝しないと!少しでもいい記録を出したいよ」。いい記録を出すために何か新しい試みはされたんですか?湊「春に兵庫で合宿をしたよね?」園田「そうそう。高校を回って練習して。最後は試合で締めたよ」。湊「あとは1年生中心にランニングしたり。試作段階だけど練習日誌とかね」。園田「1番変わったのは常に練習を見てくれるコーチが就いたことかな…」。湊「今年は明治で初めて5大学対抗戦もあって楽しかったよ。あ、佐竹(政経3)がメガネに変えたことも新しい試みです(笑)」。湊主将は94kg級から105kg級へ階級変更をしたわけですが、体重のほうは増えていますか?湊「もう5kg増えているよ!去年のこの時期はもっとあったんだけど、けがをして体重が減ってからはなかなか増えないんだよね…」。この階級変更は作戦だとお聞きしましたが…園田「最初は各階級に1人ずつバラけさせようとしたんだけどね」。湊「結局おれが階級を上げて、同じ階級に2人ずつ集めたんだ。これが1番ポイントが取れる形だよ。1人でも失敗するとダメなんだけどね」。ズバリ、今大会のチームの順位は!?湊「今年は九州国際大が強いんだよ…それに中大、法大、日大…。でも順位はあとあとの話、個人でいかに成績が残せるかだから。明治もみんなが力を出し切れば十分優勝が狙える位置!あきらめてはいないよ!」そもそも、明治に入ったきっかけというのは?湊「高校の先輩がよく明治に行っていたからね。練習してみたいなぁと思って」。 園田「おれも先輩が明治へのルートを切り開いていたからかな。おれの高校がこの競技ではかなり有名校だから。でも、父ちゃんが日大でウエイトリフティングをやっていて、ずっと日大に行けって言われていたからかなり迷ったよ。中学生のときに野球をやっていたんだけど、日大のウエイトリフティング部が熊本に合宿をやりにきて、まだ競技も始めていないおれに勧誘してきたんだよね」。ではなぜ高校からウエイトリフティングを始めたんですか?園田「最初は自転車で通学できる近くの高校に決めていたんだけど、父ちゃんがウエイトが強い高校に勝手に願書を出しちゃったんだよ。押し負けたっていうか…(笑)。もう自然的にウエイトしないといけない流れになって…。あと、母ちゃんも父ちゃんに言われて審判の資格を取らされていた。インターハイの審判は母ちゃんと父ちゃんだったんだよ!うちは家族で試合をしているんだと思った」。周りの反応はいかがでしたか?園田「お前の家スゴイなーって言われてた(笑)。試合の時サイドレフェリーだった母ちゃんがこっち見てニターって笑ってたり。父ちゃんからは試合のたびにアドバイスもらったりね。まぁ、すごく貴重な経験だよ」。合宿所生活をしていてどうでしたか?湊「みんなで生活してるから寂しくないよ。毎日が楽しかったね。チームとしてはいい環境だよね」。園田「他の部の人も寮生活いいですねって言われる。おれが寂しがりやだからやっぱり寮はいいよ!みんな兄弟みたいなもんだよ」。湊「みんなでメシ食ったり、飲んだり、遊びに出たりね。誕生日祝ったりもするよ。この前はみんなで井上コーチにブルガリの財布をプレゼントした!」。園田「1年生はかわいい弟みたいだしね。来年もここにいたいな…」。湊「確かにみんなバラバラになっちゃうしね」。園田「離れたくないな…もう1回学生したいわー!!」。今年、主将、主務を務めてみていかがでしたか?湊「主将としての理想はあったんだけど、いざなってみると難しくて悩んだよ。どうすればまとまるか、どうすれば盛り上がるかってずっと考えてた。そんな時はよく幸太郎(園田)に相談していたな。後輩は兄弟みたいとは言ったけど、礼儀は教えていかないといけないからね。俺は軍隊みたいなのは目指してないし、後輩が心からついてきてくれるように心がけてたよ」。園田「俺も主務に選ばれたときは、俺でいいのかって思ったね。わからないことばっかりで湊にもよく相談したし。逆に湊の気持ちを考えて、ちゃんとサポートしようとも思ってたよ」。湊「主務はやること多いよね…」。園田「事務的なことが多いけど、いい経験だったよ。これからにもつながると思う。後輩に対しても『~しろ』じゃなくて、自分が率先して動いて行動で示してきたよ。自分がやらないと後輩はついてこないからね!」。湊「上からビシビシ厳しく言っていくのは楽だけど、それは望んでないしね。悩みながら精いっぱいやってきたけど、みんながいたからここまでやって来られたし。みんなには本当に感謝しているよ!」。名前 湊 信彦 みなとのぶひこ175cm・97kg出身校 須磨友ヶ丘高校出身地 兵庫県自己ベスト スナッチ 145kg ジャーク 175kg トータル320kg今年の目標 インカレ優勝趣味 写真 ラーメン 得意科目 体育好きな芸能人・タレント お笑い芸人たち 尊敬する先輩 高校・大学のウエイト部の人たちライバル 全員 良く行く店や場所 吉祥寺オフのときにやること 寝る 食う 遊ぶニックネーム のぶ幸太郎に一言 もう起きないと昼過ぎやで!名前 園田 幸太郎 そのだこうたろう171cm・67kg出身校 鎮西高校出身地 熊本県自己ベスト スナッチ 116kg ジャーク 143kg トータル 259kg今年の目標 インカレ優勝趣味 野球 酒 写真得意科目 家庭科好きな芸能人・タレント 桑田真澄尊敬する先輩 崎村先輩 朝田先輩(平17商卒・警視庁)ライバル 同じ階級の人良く行く店や場所 新宿 渋谷オフのときにやること 寝てる どこかに行くニックネーム こうちゃんのぶに一言 整理整頓してねREAD MORE -
見せた集大成、4年生をつなぐきずな/全日本大学選手権
ウエイトリフティング4年生にとっては、最後の試合となるインカレ。それだけに懸ける想いも強かったが、結果は総合5位と悲願の優勝は達成されなかった。しかし、湊主将や津軽が随所で表彰台に輝く活躍を見せる。「結果はついて来なかったけど、今年はどこの大学よりもチームワークはよかった」(湊主将)と語るとおり、彼らの栄冠を支えたのはひとつの「チーム」としての想い。試技直前までかけ続けられた熱い声援が、それを象徴していた。 その中でも特に目を引いたのが4年生たちの信頼関係。試合後、「今の同期と4年間一緒にやってこれてよかった」と、誰もが口をそろえるほど強いきずなで結ばれている。湊は「こんなにいい関係が持てるのは明治だけ。4年が抜けても、下級生にはしっかりやっていってほしい」と、新体制に向けチームワークの大切さを教えさとした。 4年生は今季限りでの引退。明大ウエイトリフティング部を支え続けた6人が、部を去る。だが、「悔いはない」(園田)。晴れ晴れとした表情の彼らがそこにはいた。READ MORE
部の紹介 INTRODUCTION
1952年創部。練習は週5回、和泉キャンパス体育館内で行う。創部当時は、全国の大学で最初の体育会ウエイトリフティング部として注目された。以来、五輪入賞者を多く輩出。さらには全日本団体インカレ優勝多数を誇る古豪である。個人戦では、他大学の競技力も上がっている中、全日本インカレ入賞を果たしている。チームのモットーは〝質実剛健〟、〝文武両道〟。己の体と日々向き合いながら地道な練習にひたすら励んでいる。まずは一人一人の自己ベスト更新、そして個人戦、団体インカレでの上位入賞を目指している。