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7年ぶりの快挙達成!/東日本大学対抗選手権
ウエイトリフティング7年ぶりの快挙達成!/東日本大学対抗選手権 12月に行われる全日本インカレの前哨戦となる今大会。本学では、出場選手8人中5人が表彰台入りを果たし、7年ぶりの優勝という快挙を成し遂げた。 最初の56㎏級では高橋と小山内の4年生コンビが活躍した。最近は調子が良く「今回はいけると思った」という高橋は、スナッチで大会記録に挑むが惜しくも失敗。ジャークでは1本目を外してしまったものの、2本目では持ち直し優勝を決めた。久々の優勝に「これを待っていた」と満面の笑み。対する小山内は団体戦ということもあり、成功率を重視して大会に臨んだ。その言葉通り着実に重量を挙げ、見事3位に入賞。しかし、本人は「練習で挙げている重量を大会でも挙げていきたい」とうれしさの半面、多少納得のいかない様子も見せた。 続く62㎏級には武市・古庄が出場。ケガのために、大会3日前に練習を再開したばかりの武市だったが2位入賞を果たした。予想外だったというが、今回の試合内容に関しては「よくできた。今日の調子を維持していきたい」と納得がいった様子。古庄は4位と表彰台には届かなかったが団体戦優勝に貢献した。 69㎏級にはエース加藤が出場するも、スナッチでまさかの記録なし。ジャークでは3位につけたが「次はこんなことはないようにしたい」と肩を落とした。 そして、会場のボルテージも最高潮に達した85㎏級。本学からはチームの大黒柱・谷﨑が参戦した。次々と選手が試技を終えていく中、谷﨑は最後に登場。堂々とした試技で会場を沸かせ、スナッチ・ジャーク共に圧倒的な強さを見せ付けた。ジャークでは大会記録に挑むが失敗。それでも2位に20㎏の差をつけ、優勝を手にした。 14日の105㎏級には中島主将が出場。5月に大阪で行われた全日本学生個人選手権の体調を維持し、今大会に臨んだという。「団体戦で優勝以外は考えられない」とプレッシャーを感じていた様子だが、試技になると緊張をみじんも感じさせず、見事優勝に輝いた。 最後の+105㎏級には長濵が登場。今回は優勝を意識し、無理をせず試技を終えた。「今回は他が頑張ってくれたが、全日本のインカレでは自分も結果を残したい」と次への課題を語った。 7年ぶりの優勝に選手・監督そしてОBも歓喜に沸いた。中でも喜んでいたのは選手たちで「下級生も頑張ってくれた」(中島主将)とまさに明大ウエイトリフティング部一団となって手にした優勝だった。 1人1人が大活躍を見せた今大会。しかし、これで満足する本学ではない。さらなる目標達成のため、選手たちの勢いは止まらない。READ MORE -
それぞれの戦いへ。しかしその先には…/東日本学生選手権
ウエイトリフティング大会2日目。本学からは2人が表彰台入りを果たし、今大会を終えた。 初めに行われた85kg級では千原(信)が見事に表彰台の中央に立った。当初、上位争いは深澤(日大)や小泉(日体大)で繰り広げられると見られ、前評判も高くはなかった。それを象徴するかのように、今日の結果について「運です」と謙そん気味に振り返った千原(信)だが、ジャークでは堂々と全体のトップである146kgをマーク。最後は自己新となる153kgに挑戦するも、残念ながら失敗。「決めたかった」(千原(信))と悔しさをにじませたが、実力でつかんだ勝利であることを十分に示した。一方で同じ階級に出場した津波は「練習不足だったが、思っていた以上にできた。スナッチで108kgまで行けるとは思わなかった」と確かな手ごたえをつかんだようだ。 続く94kg級には遠藤、瀬戸が出場。結果はそれぞれ厳しいものとなったが、今後に期待できる内容だった。 女子の全階級を挟んで行われた105kg級では大嶋が奮闘。結果は8位に終わったが、試合後、熱心に監督の話しに耳を傾ける姿は印象的であった。 最後に行われた+105kg級では長濵が3位表彰台を飾った。合宿の疲れで実際に本格的な練習に取り組めずに臨んだ本大会。本人も試合後に思わず「(今大会に)出るつもりはなかった」と正直な気持ちを漏らした。しかし国体への調整として強行出場した中での3位は、本人にとって弾みになるだろう。 国体の関係で中島主将(政経4)や谷﨑(商4)ら主力選手の多くが欠場した中、本多監督は選手たちに「持てる力を出せ」と言葉をかけた。それに応える形で、特に1・2年生の頑張りが光った今大会。10月に開かれる全日本学生新人選手権では彼らの活躍が期待される。また今後について監督は「メインイベントであるインカレにピークを持っていきたい」と語った。国体を控える長濵もこれからの目標について「インカレで表彰台」と、部としてはあくまでインカレに照準を合わせていることを強調した。 今後それぞれの戦いに挑む選手たち。しかし彼らはその先にある12月の大舞台をしっかりと見据えている。READ MORE -
1、2年が奮闘、3人が堂々の表彰台入り/東日本学生個人選手権
ウエイトリフティング東日本インカレで劇的な優勝を決めてから、初の試合となった今大会。国体前ということもあり、多数の主要選手が出場辞退する中、下級生が活躍した。56㎏級、62㎏級、69㎏級のすべての階級で1、2年生が2位入賞を果たした。 初戦の56㎏級には谷中、加藤(駿)が出場。大学では初の試合となった加藤(駿)は、スナッチ2本、ジャーク1本を失敗するも5位に入賞。初試合とは思えないどうどうとした試技を見せた。続くは最近、成長が感じられず焦っていたという谷中。スナッチでは1本目を外し、ジャークでも2度の失敗と危うい試技が続いた。結果は2位入賞と好成績を残すも、本人は「あまり納得がいかない。全日本新人選手権までに調子を上げたい」と課題を口にした。 続く62㎏級では東日本インカレで団体優勝に貢献した武市、古庄、小山内、そして試合はしばらくぶりとなる渥美が登場。しかし、古庄、小山内はともに実力を出し切れないまま試技を終える。一方、試合直前に調子が落ちたという武市だが、本番の今大会では2位入賞を遂げ、次に控える国体に向け好スタートを切った。 この日、本学最後の試合となった69㎏級。本学からは、与島、宮内、大山(剛)、加藤、美島が出場。加藤(駿)と同じく、大学では初試合となった大山(剛)だが、スナッチ、ジャークともに2本を失敗。11位に入賞するも実力を出し切ることはできなかった。そして、国体を先に控えるエース・加藤だが、国体に照準を合わせるため軽い重量で試合を終えた。一方、最近急成長を見せる美島は、自己新記録の重量にも挑戦。惜しくも失敗に終わったが、見事2位に入賞。今後のさらなる成長が期待できる試合内容となった。 国体を前に主要選手が抜ける中、下級生3人が2位入賞を決めた今大会。本学の選手層の厚さを示す結果となった。続く明日の試合には、3、4年生も多く出場する。本学の強みは下級生だけではない。きっと明日の試合では上級生の威厳を見せつけてくれることだろう。READ MORE -
(18)谷中洋登
ウエイトリフティング6月に行われた東日本インカレで、見事7年ぶりの優勝を遂げた明大ウエイトリフティング部。上級生が圧倒的な戦力を誇る本学では、今大会、1年生が活躍する余地はなかった。しかし、これからの本学を支えるであろう期待のルーキーがいる。それが谷中洋登(政経1)だ。 高校時代に先輩に強引に誘われて入ったというウエイトリフティング部。入った当初は、まったくやる気がなかったという。しかし、記録が伸びるようになるとウエイトリフティングの楽しさに取りつかれていった。生活は部活中心となり、高校3年生になると国体4位、インターハイ4位、全国選抜大会2位と着実に成績を残してきた。 そして今年の春、高校の先輩の誘いで明大に入学。練習もまじめに行い、「部全体から可愛がられている」(長濵・商4)。入学してすぐに劇的な成長を見せ、高校時代から記録を10㎏伸ばすことに成功。その結果、大学にも通用するだけの重量を挙げることが可能となった。そして、4月に行われた東日本新人選手権でようやく念願の優勝を手にすることができた。 そんな彼の尊敬する人は同じ階級の高橋(政経4)だという。理由は「自分が持っていない勢いや力があるから」。谷中の弱点は、スクワットが弱いことだ。力不足でクリーンがなかなか挙がらないこともある。しかしその一方で、それをカバーするほどの技術と体の使い方のうまさがある。彼の試技の特徴は「きれいにジャークを挙げる」(加藤・営1)こと。苦しげなクリーンの後のジャークはとても軽やかで、安定感がある。 今後の目標は「もっと記録を伸ばして、インカレに出場すること」。穏やかな笑顔を浮かべながらも、力強く語ってくれた。技術に恵まれ、練習にもまじめに励む。そんな谷中が本学を率いて大舞台に立つ日は近い。◆谷中 洋登 たになかひろと 政経1 須磨友が丘高出 163cm・55kgREAD MORE -
切磋琢磨が生んだ劇的成長!!/全日本学生新人選手権
ウエイトリフティング切磋琢磨が生んだ劇的成長!!/全日本学生新人選手権 下級生が大活躍した9月の東日本学生個人選手権から1カ月。その力を全国で発揮する機会がようやく訪れた。前年には本学のエース、加藤・武市が優勝を治めたこの大会。前年度の優勝者は出場できないという規定により、エース2人が不参加な中、4人が表彰台入りと健闘した。今年度3度目の表彰台入りを果たした美島 10日の初戦、56㎏・62㎏級には東日本新人選手権で優勝を決めた谷中、そして東日本個人選手権に続けての出場となった加藤・渥美が登場した。加藤は奮闘したものの、表彰台には届かなかった。渥美はジャークを棄権し、記録なしに終わってしまう。ここで活躍したのが谷中だ。最近、調子を落とし自己ベストからほど遠い記録しか出ていなかった谷中。今大会での復活を誓い、大会1週間前にフォームを変えるという思い切った策に出た。試合が始まると、順調にシャフトを挙げスナッチでは2位につける。続くは、得意のジャーク。1本目から他選手を突き放し、110㎏に挑戦。クリーンでは辛そうな表情を浮かべながらも胸まで上げてしまうと、いつもの鮮やかなジャークで優勝を決めた。その後、自己ベストに挑戦するが惜しくも失敗。東日本と合わせて新人戦2連覇を達成するも、「調子が戻った感じを見せたかった」とまだ満足のいく結果ではなかったようだ。しかし「新しいフォームのコツをつかめた」と、今後の成長の兆しが見えた試合だった。 続く69㎏級には、美島・吾郷・大山が出場。大山は着実に重量を挙げながらも、表彰台には届かなかった。国体出場後、1週間ほどしか時間がなかった吾郷は、ジャークを3本ともミスし、記録なしという結果に終わってしまう。そして、最近では表彰台争いの常連となった美島がやはり活躍。原田(名産大)・平良(法大)・美島の三者による争いと思われたこの試合で、拮抗(きっこう)した展開を見せる。最後に美島が141㎏に挑戦し、成功すれば2位、失敗すれば3位という状況に。苦しい表情を浮かべながら、なんとかシャフトを振り上げるも、最後まで挙げきることはできず3位に甘んじた。試合後、「表彰台に乗ったのは大学のためには良かった」としながらも、141㎏を失敗したのはやはり悔しかったようで「ああいうところで取れないのがまだまだ」とこぼした。急成長し2位入賞を遂げた千原 11日の1試合目となった85㎏級。本学からは津波と千原の2年生コンビが出場した。津波は強豪がそろうなかで入賞はかなわなかったが、ここで活躍を見せたのが東日本学生選手権で優勝を決めた千原だ。1年時から40㎏も記録を伸ばし、驚異的な成長を見せた千原だが、今回目指したのは今大会でトータル265㎏を挙げ、学生選抜に出場することだった。スナッチでは順調に重量を挙げたものの、安江(中大)が二位以下をはるかに突き放しスナッチ1位に。ジャークで巻き返しを図る千原は、学生選抜出場のボーダーであるトータル265㎏を取るため155㎏に挑戦。これを挙げれば、今大会優勝と学生選抜への切符を同時に手に入れられたが、惜しくも失敗。涙を呑む結果となった。見事な試技で3位入賞を決めた遠藤 続く94㎏級には遠藤・瀬戸が出場。瀬戸は奮闘報われず、入賞には届かず。ここで活躍したのが遠藤だ。今まで目立った活躍のなかった遠藤。本人も1年生時を「うだつの上がらない1年だった」と振り返る。夏の合宿明けにようやく自分に合った練習方法にたどりつき、それが今回の飛躍につながった。スナッチ・ジャークともに成功率を重視して試技に臨み、その通り落ち着いて重量を重ねていき、3位入賞を果たした。 今大会最後の階級となった105㎏級・+105㎏級。本学からは大嶋・徐の1年生2人が参戦した。大嶋はスナッチでは攻めの姿勢を貫くも、緊張のためか思い通りの結果とならず、記録なしとなってしまった。徐も奮闘したが、表彰台入りはかなわなかった。 加藤・武市の2年生エースが欠場となったにも関わらず、4人もが表彰台入りを果たした今大会。「加藤、武市、美島にばかり良い格好をさせてられない」。そう語ったのは遠藤だ。相手を認めながらも、それに負けてはいられないという気持ちが今回の好成績を、そして、個々人の大きな飛躍を生んだ。本学を支えているのはエースといわれる人物たちだけではない。今回の結果が本学の底の深さを示してくれた。次に控えるは1年の集大成ともいうべき12月の全日本インカレ。全国の舞台で表彰台の真ん中に立つ選手たちの姿を見せてほしい。READ MORE -
すべてをやり切り、4年間を終える/全日本大学対抗選手権
ウエイトリフティング「結果がすべてだから――」。突き刺さるようなこの言葉に、すべてが凝縮されているように感じた。多くの4年生が本来の力を出せずに終わった今大会。だが決して言い訳することなく敗北を認めた。そこには自らのふがいなさと、すべてやり切ったことからくる一種の満足感が入り混じっていたように思える。4年生最後の大会であるインカレはそんな言葉に象徴されるように幕を閉じた。 56kgに出場した高橋。大会前、減量気味とあって調子は決して良くはなかった。だが今大会は大学最後の試合であると同時に、競技生活最後の大会。「目標は表彰台」。力強く語ったこの言葉に周りの部員たちも期待を寄せていた。 スナッチの1回目で93kgをクリア。「1本目は軽かった。これはいけると思った」。本人がそう思ったように、誰もがそう信じていた。この時点で後に起こるアクシデントなどは想像できるわけもなかった……。 それは直後のスナッチ2回目に起きた。減量し過ぎるとよく起こるという、足のつりがこの大事な場面で出てしまう。その場に倒れこむと、自力で立ち上がることができなかった。すかさずセコンド役の与島(法4)が駆けつけ、抱え込まれるようにその場を立ち去る。果たして戻ってこられるのか――。明大の応援席には言いようもない不安が広がった。 そんな周囲の心配をよそに、高橋は一つの選択に迫られていた。それはもう一人のセコンド役である千原(光・政経4)から勧められた「棄権」。この状態ではベストの力を出せないとの判断であった。しかし高橋は「あきらめたくなかった」と試合続行を希望。ジャークのスタート重量を落としてまでも試技に挑んだ。何とか3回中2回成功し、総合9位という結果をマーク。ポイントをもたらすことはできなかったが、舞台の上で戦い続けた。 大会2日目は武市、加藤(晴)の2年生コンビの活躍が光り、最終日に向けて沈んでいたチームを盛り上げた。特に加藤は2年生ながら69kg級でインカレ個人優勝。本人も「最高」と振り返るほど納得の試合であった。前日の高橋のアクシデントもあり、「高橋さんと4年生から頼むと言われた」とプレッシャーがかかる中ではあったが、クールなエースは気負いすることなく試技に向かった。「周りの調子も良くなかった。これは取らないと」。巡ってきたチャンスを確実にものにし、見事に同階級を制した。 迎えた大会最終日。前日の頑張りもあり、この日は結果次第で目標であった「インカレ表彰台」も見えてくるところにきていた。そして何よりもエースの谷崎と中島主将が登場することが一層、希望の光りを与えてくれていた。 まずは85kg級。「(スナッチは)1本でも取って来い」と送り出された千原(信)が本人も納得するような記録を残す中、谷崎はずっと出番を待っていた。スナッチ1本目の重量は135kg。同階級の出場選手中もっとも遅くに現れた谷崎は1本目を落とすものの、2回目で成功。この時点でスナッチでの1位を決めると、3回目は大学新記録となる149kgに挑戦。残念ながらこれは失敗に終わったが、個人優勝はほぼ堅いと言える状況であった。そして続くジャーク1回目も出番を待ち続け、やっとの思いで巡ってきた1回目はなんと175kg。これを挙げればその時点で優勝が事実上決まるとあって、注目が集まるも失敗。だがチャンスはあと2回ある。そこできっと決めてくれるはず。誰もがそう信じ、そう願っていた。しかしまさかの連続失敗で記録なし。つかみかけていた勝利は手のひらからするりとこぼれ落ちていった。 初日の高橋に続き、谷崎までもが……。表彰台入りで高ポイントをもたらすと期待された2人がつまずく非常事態。中島主将への重圧の高まりはもはや必然とも言えた。だがそんなプレッシャーはまたしても悪い方向に作用する。105kg級に出場した中島主将はまずスナッチで4位と好位置につけ、ジャークを迎える。しかし4年生を襲った負の連鎖を断ち切ることはできなかった。申告した169kgを3連続で失敗。記録なしに終わった。 重苦しい雰囲気の中、唯一4年生として好成績を残したのが長濵。競技生活最後となる今大会を自己新記録という最高の形で締めくくった。トータルで初めて300kgを超えるなど本人も「大満足」。7年間の競技生活を「やっててよかった」と振り返った。 思えば今季は長濵にとって苦しいシーズンであった。自身の調子が上がらない中、チームは6月の東日本インカレで優勝。同期が素晴らしい結果を残す一方で、自分は結果を出せないでいた。そんな時「(高橋)純兵がお前駄目だぞ」と声を掛けてくれたという。「東日本インカレの分、働かなければ」(長濵)。そこからインカレへ向けて懸命に練習を取り組んだ。その成果はしっかりと表れ、インカレ前の1カ月でなんとトータルで13kgも記録を伸ばした。大会当日も安定した試合運びで見せ、初出場のインカレで緊張するなか堂々4位という成績をマーク。「先輩のインカレを見て出たいと思っていた。今回自分の姿を見て(後輩たちが)同じ思いを抱いてくれれば最高」と後輩にメッセージを送った。 総合6位――。去年より一つ順位を上げたが目標であった「インカレ表彰台」には届かず。悔やめばいくらでも悔やむことができるが、選手たち、特に4年生の表情に後悔はなかった。すべてをやり切り、その上で出た結果。そこにはすっきりとした笑顔が広がっていた。 今シーズンはこのインカレをもって幕を閉じる。果たして4年生が見せた最後の姿は下級生にどう映っただろうか。今大会で感じたことを無駄にせず、来年以降に生かしていってほしい。READ MORE -
総合6位……。そこから見えてきたものとは/東日本大学対抗選手権
ウエイトリフティング総合6位……。そこから見えてきたものとは/東日本大学対抗選手権 7年ぶりの関東インカレ制覇からはや1年。前回大会の覇者として迎えた今大会は、総合6位と悔しい結果に終わってしまった。 今大会はスナッチとジャーク、そしてトータルの3つでそれぞれ8位までに入った選手にポイントが与えられ(1位8点、2位7点……8位1点。例えばスナッチ1位、ジャーク1位であればトータルでも1位となり24点)、大学別にその合計得点を競う。 まず大会最初の種目である56kg。明治は古庄と谷中の活躍で見事に32点を獲得し、この時点で全体のトップに立つ。特に古庄は就職活動の影響で、練習も十分に行えず「切れがなかった」と振り返るも堂々の3位表彰台。4年生唯一のレギュラー選手としての意地を見せた。 続いて69kg級には吾郷が出場した。吾郷は安定した試技でスナッチを2本決めると、3本目には自己ベスト更新を狙って112kgに挑戦。これは惜しくも失敗に終わったが、積極的な姿勢が見られた。一方ジャークでは、練習で成功していた140kgを2本失敗するものの、トータルで3位に食い込んだ。この好成績に本人は「最近は調子が良かった」と思わず顔もほころぶ。だが「チームがまとまって応援してくれてやりやすかった」と最後は周りへの感謝も忘れなかった。 同じく大会初日に行われた77kg級、85kg級でもしっかりとポイントを積み重ねた明治は、初日を11大学中トップで折り返した。 大会2日目、この日は重量級の種目である。明治からは津波、遠藤、大嶋の3人が共にポイント圏内入り。中でも遠藤はスナッチ、ジャーク合わせて6本すべて成功と、抜群の安定感を見せた。 しかし3人合わせて獲得したポイントは16点と、他大学に大きく水をあけられてしまう。昨年まではこの重量級にも主力が居たこともあり、上位を望めたが今年は対照的に厳しい結果となった。結局これが響き、総合順位も下げてしまう。 全種目を終え、総合6位。昨年は優勝と華々しい結果だっただけに、少し物足りなさも残った。本多監督も「今年は4年生が少なく、(その4年生の)レギュラーも1人と戦力不足は否めない」と表情は険しい。だが逆にいえば抜きんでた実力者が多く居た昨年とは違い、今年は個の力の結集がより重要になってくるといえる。 個の力の結集――。それにはまず個々のレベルアップが必要不可欠だ。次なる大会は9月の東日本学生個人選手権としばらく間隔も空く。それだけに、いかにしてこの長い時間を有効に使えるかが今後のカギを握るだろう。READ MORE -
メダルラッシュ!8階級中5階級制覇/東日本学生選手権
ウエイトリフティングメダルラッシュ!8階級中5階級制覇/東日本学生選手権 来月行われる国体、新人戦のために主力選手の欠場が目立った今大会。明大は8階級中5階級を優勝で飾り、ほとんどの選手が表彰台入りを果たした。 軽量級の選手たちが出場した大会1日目。 56㎏級に出場したのは「1週間前までは調子が悪かった」と話していた加藤(駿)。スナッチ、ジャーク共にパーフェクトで試技を終え「(記録は)ベストより-5kg」と話したものの、トータル185kgで堂々の優勝を果たした。ジャークでは1本目の115kgを決めた後、2本を立て続けに失敗するも、トータル211kgで見事2位に輝いた。軽量級で見事表彰台入りを果たした谷中(写真左)、古庄 続いて中田(政経1)、谷中(政経2)、古庄(政経4)が62kg級に出場。「表彰台に入れるとは思ってなかった」。そう話したのは谷中。いつもより一つ上の階級に出場した谷中だったがスナッチを3本とも成功させた。 古庄はスナッチを93kgでスタートし、1本目を落とすもののその後は順調に挙げていった。「今日の調子はベストに近い形」とジャークでは3本ともすべて成功させ、ジャークベスト130kgと2位に6kg差をつけトータル226kgで優勝。さらに今大会の最優秀選手にも選ばれた古庄は「インカレに向けていい足掛けになった。谷中だけには負けられない。インカレに出られなくなるので」と笑顔で話した。 69kg級には吾郷、美島、大山(剛)、宮内、奥山が出場。中でも吾郷と美島が見せてくれた。吾郷は最近のベストを記録した吾郷ジャークを133kgからスタートし、2本目の136kgも難なく成功させた。3本目、重量を5kg増やし141kgに挑戦。会場に明大の熱い声援が響く中、同階級の中で唯一の140kg台を挙げた。トータルは250kg。「最近の記録の中では一番」と見事1位で表彰台を飾った。 一方、昨年のひじの手術から久々の表彰台に上った美島。スナッチ2本は失敗に終わったが、ジャークでは131kgを挙げトータル234kgで3位。「調子もよくないし、記録もまだまだ」と話した美島だったが、「記録を戻して明治が1つでも上にいけるようにしたい」と2年ぶりの出場となるインカレに向けて気合い十分だ。 重量級選手の活躍が目立った大会2日目。 まずは津波と千原が85kg級に出場した。1週間前に股関節の痛みから復帰した千原は得意のジャークで2本落としたものの、スナッチでは「よし!よし!よし!」と試技中に声を上げ3本とも成功。「自己新を出したかった」と本人は納得していないようだったが、トータル263kgで優勝をつかんだ。 大会最終種目は94kg級、105kg級、+105kg級。明大からは遠藤、大嶋、徐が各階級に出場した。 遠藤はスナッチを3本とも決め、失敗はジャーク1本のみ。常に「6本成功」を目標としている遠藤にとっては満足のできない試技となった。しかしトータル272kgで優勝。インカレでは「300kgを狙っていきたい」と力強く話してくれた。 「全力が出せなかった」と肩を落とした大嶋はスナッチで130kgに挑んだが失敗。しかし「130kgまでいけて自信につながった」と収穫もあったようだ。ジャークでは1本目で失敗した145kgを2本目で成功させたが、続く3本目の150kgは失敗に終わった。「正直練習不足」と話した大嶋だったが、トータル265kgで3位と表彰台入りを果たした。 肩のケガを押しての出場となった徐はスナッチで1本落としたものの、ジャークでは130kgから136kg、最後は144kgすべて成功させ、「記録は低いけど順位自体はよかった」と2位で表彰台を飾った。 「自分のためだけの大会。ただの通過点に過ぎない」(遠藤)。主力選手の欠場により真の実力が計り難い結果となった今大会を、本多監督は「夏合宿の成果が出ていた。8階級中5階級優勝というのは誇り。でもこれに甘んじることなく、次のインカレにつなげてほしい。」と振り返った。メダルラッシュに沸いた今大会。選手たちには来月行われる新人戦やインカレへの弾みとなったはずだ。まずは来月9日から始まる新人戦。ルーキーたちの活躍に注目が集まる。そしてインカレ。チーム一丸となって万全な備えで臨んでほしい。READ MORE -
今大会も表彰台入りが続出!インカレにつなぐ/全日本学生新人選手権
ウエイトリフティング先月の東日本選手権から約3週間。選手たちにとって短い期間での調整となったが、明大からは見事3人が表彰台の頂点に上った。 大会1日目 最初の56Kg級に出場したのは髪を切り、たくましさが増した加藤(駿)。スナッチを80Kgからスタートし、余裕の表情で82kgも挙げていく。しかし3本目の85Kgでまさかの失敗。それでも1位に3kg差で2位につける。ジャーク競技では応援席のOBたちが「加藤の一人舞台だな」とつぶやいていたように、2本目の106kgを挙げた時点で加藤の優勝が決まった。残る1本で110kgに挑戦したが失敗。「記録的にはダメ」と悔いの残る試合になってしまった。しかし加藤は「優勝はうれしい」と表彰台の上で応援席から連発される「おめでとう」にはにかんだ笑顔を見せた。 続いて中田が62kg級に出場。スナッチベスト103kgで3位につけ、ジャークでの一発逆転優勝も期待できるかのように見えた。しかし「東日本での記録なしで気持ちが落ちていた」とメンタル面が試技へと影響してしまい、1本目の125kgは成功するものの残りの2本を落としてしまう。結果1位と5kg差で2位と表彰台に上ったが、残りの2本を成功させていれば確実に優勝だったことから悔やまれる試合となってしまった。「のどから手が出るほど金が欲しかった」と話すように、表彰台の上で中田に笑顔はなかった。 69kg級に出場したのは奥山、大山(剛)。そして、奥山と大山でなかなか記録が伸びず、いい流れとはいえない中登場した吾郷。昨年の新人戦でケガをしてからトラウマがあったという吾郷だったが、スナッチを1本目から成功させ「のびのびできた」と1位でジャーク競技を迎える。135kg、141kgと順調に挙げ、最後に「新記録を狙っていきたいと思っていた」と145kgに挑戦したが惜しくも落としてしまう。しかし、笑顔で表彰台へと上った。 大会2日目 夏の合宿で増量を試みてからずっと調子がいいという三原が94Kg級に出場した。1年生ながら力強い試技で大活躍を見せた。まずスナッチでは1本1本を慎重に挙げていき、落ち着いた試技を見せ3位でスナッチ競技を終える。ジャーク競技に入り、なかなか姿を見せない三原。140kgになっても150kgになっても出てこない。他の選手がどんどんと試技を終えていく中、落ち着いた表情で現れた三原。重量は155Kg。三原はこれを軽々と挙げ、続く156Kgもしっかりと決めた。残す1本は挑戦だった。会場に明大の応援が響く。「先輩たちがいてくれたからできた」と三原は熱い声援を見事力に変え160kgを挙げた。もう三原に敵はいなかった。スナッチ、ジャーク共に6本すべてを成功させトータル283kgで堂々の優勝。「こんな記録が出るとは思ってなかった」と三原は満面の笑みで表彰台の頂点に上った。試合後、三原は「自分は3位に入れたらいいかなと思っていたけど、先輩たちは最初から優勝するつもりでいてくれた。本当に先輩たちのおかげです」と話した。 インカレを3週間後に控え臨んだ今大会。選手たちにとってはいい弾みとなっただろう。これからインカレまでの短い時間で選手たちは挑戦を重ね、記録を伸ばしていく。すべてはインカレのために。目指すは「団体優勝」。それしかない。READ MORE -
インカレ直前特集 いざ、日本一をかけた戦いへ!
ウエイトリフティング―――もうすぐインカレですが、今の心境を教えてください。(古庄)4年間の集大成なので、この結果が自分たちの残せるものだと思ってます。悔いの残らないようにやりたいです。昨年の記録は超えたいです。みんなの調子は悪いですね。4年生が少ないので、今年が最後というよりか来年を見据えてという感じです。(加藤)昨年よりいい成績で終わりたいです。(遠藤)2部落ちしないように……(笑)。みんなで笑って終わりたいです!(千原)調子悪いですけど、軽量級ががんばれば重量級もがんばるんで(笑)。(武市)インカレの雰囲気は出てない。―――少し早いですが、この1年はどんな1年でしたか?(古庄)最上級生になってまとめる大変さがわかった年になりました。でも、4年間の中で一番充実してる年でした。(加藤)前半は調子よかったけど、最近は本調子じゃなくなってきてます。とりあえず、インカレが終わったら一息つきたいです。(遠藤)記録的には一番飛躍できた年になりました。でも、まだまだ途中です。(千原)試合では記録を残してるけど、納得できない年になりました。調子がいいとケガしてました。(武市)8月の半ばまで調子悪かったけど、夏合宿からだんだん調子が上がってきました。(吾郷)前期で一気に記録を更新しました。合宿でも調子はよかったです。それ以降は調子が下がってます。(三原)大学入ったばかりのときにケガをしていて、2ヶ月リハビリしてました。合宿ではインカレに向けて増量して、調子いいのでこのまま持っていきたいです。(高原)入学してから調子よかったのに、悪くなる一方です。今は試行錯誤してます。でも上がってこない……(笑)―――インカレに向けて意気込みをお願いします。(古庄)とりあえず表彰台!(加藤)2連覇目指してがんばります。(遠藤)三原を倒して表彰台に乗る!(千原)ケガを直して自分の調子を戻します。点数取りにくい階級だけど、ジャークで165kg!4位以内には入りたいです。(武市)さくっとトータル優勝して、千原が爆弾スタートできるように(笑)。表彰台の上でおもしろいことするのが楽しみ(笑)。(吾郷)スナッチもジャークもベスト記録狙っていきたいです。入賞したい!(三原)遠藤さん倒してインカレ出場します!インカレは1年目だからわからないけど、点が取れたらいいです。(高原)全国制覇!やるしかない!自分のやることやったら点数取れると思うのでしっかりがんばります。寮の当番も今は他の1年生にやってもらってるんで、インカレで点取って返していきたいです。 愉快で楽しい選手がそろっているだけはあり、終始笑いの絶えない取材となった。今年は唯一の4年生としてチームを引っ張る古庄や世界大会出場経験を持つ武市、2連覇を目指す加藤、「ポイントゲッター」とチームの期待を背負う吾郷など強力なメンバーに加え、インターハイ優勝経験を持つ高原や先日の新人戦において自己新記録で優勝を果たした三原などルーキー達の活躍にも期待が懸かる。 今年最後の大会にして最大の大会。日本一をかけた戦いが今、始まる。◆古庄 佑基 こしょうゆうき 政経4 杵築高出 166cm・60kg◆谷中 洋登 たになかひろと 政経2 須磨友が丘高出 163cm・59kg◆武市 航 たけいちわたる 農3 大産大附高出 169cm・65kg◆加藤 晴希 かとうはるき 政経3 柴田高出 171cm・70kg◆吾郷 英之 あごうひでゆき 農2 出雲農林高出 166cm・68kg◆千原 信二 ちはらしんじ 政経3 八代農高出 163cm・85kg◆高原 康幸 たかはらやすゆき 政経1 天草高天草西校出 162cm・78kg◆遠藤 圭輔 えんどうけいすけ 政経3 宮城農高出 170cm・93kg◆三原 真吾 みはらしんご 政経1 淡路高出 165cm・91kgREAD MORE
部の紹介 INTRODUCTION
1952年創部。練習は週5回、和泉キャンパス体育館内で行う。創部当時は、全国の大学で最初の体育会ウエイトリフティング部として注目された。以来、五輪入賞者を多く輩出。さらには全日本団体インカレ優勝多数を誇る古豪である。個人戦では、他大学の競技力も上がっている中、全日本インカレ入賞を果たしている。チームのモットーは〝質実剛健〟、〝文武両道〟。己の体と日々向き合いながら地道な練習にひたすら励んでいる。まずは一人一人の自己ベスト更新、そして個人戦、団体インカレでの上位入賞を目指している。