最新記事 RECENT ENTRIES
-
深見が自己ベストを更新し圧巻V/全日本学生選抜選手権
ウエイトリフティング 2024.03.10全国からトップレベルの選手が集結する全日本学生選抜選手権。森本凌功(営2=紀北農芸)が3位に、深見健(政経2=安曇川)が自己ベストをマークし優勝を飾った。2日目の大久保直倖(法3=宇佐)は4位、青柳昌孝(政経3=川口)は記録なしに終わった。今後の団体戦に向け、明大ウエイトリフティング部に期待がかかる結果となった。 ◆3・9〜10 第20回全日本学生選抜選手権(上尾市スポーツ総合センター)▼55キロ級1位 深見(S98 J123 T221)▼61キロ級3位 森本(S97 J122 T219)▼96キロ級青柳 記録なし▼102キロ級4位 大久保(S125 J145 T270)※S…スナッチ、J…ジャーク、T…トータル 最初に登場したのは、先日全日本ジュニア選手権にも出場した深見。スナッチで98キロを挙上すると、勢いそのままにジャークで123キロを成功。自己ベストを更新し見事優勝を果たした。「コンディションが悪いことを考慮すると60、70点ぐらいだと思う」と結果に満足せず、さらなる高みを見据えていた。次に登場した森本はスナッチで97キロ、ジャークで123キロを挙上。安定感を見せ3位に輝いた。「練習からジャークも調子がよくてクリーンにするのは初めてだったので、次の大会に向けてもっとパワーをつけてしっかり取れるようにしたい」と意気込んだ。 続いて試技に臨んだのは青柳。「調整したが、年明けぐらいから全くうまくいっていなくて調子が悪かった」。スナッチの1本目で125キロを挙上するも2本目以降の130キロは失敗。「100点満点で評価したら20点、4分の1くらいの力だった」と新たな課題が見えた。しかし、ジャークは3本全て失敗し、無念の記録なしに。それでも青柳は、新年度の幕開けに前を向いていた。今大会ラストを飾る大久保は、スナッチで自己ベストに挑戦し、見事125キロを挙上。続くジャークでは145キロを成功させる、表彰台がかかる150キロを失敗してしまう。「3本目をとっていたら3位にもなれたので、150キロが全てだったと思う」。悔しさをにじませた。 (写真:声援を送る新井陽生・政経2=尼崎工) 岸本龍太郎コーチ(令3法卒)は「全体的に頑張ってくれた」と選手の健闘をたたえた。今大会から、明大ウエイトリフティング部は新体制に移行し、中田健太郎監督の指導のもと増量に取り組んでいる。「体重があった方がパワーも出る」(大久保)と過酷なトレーニングメニューにも意欲を見せた。5月には全日本学生個人選手権を控えている。日々成長を遂げる明大から今後も目が離せない。[田上愛子] 試合後のコメント岸本龍太郎コーチ――普段の練習についていかがですか。「基本土曜日の練習を見ているので全員がそろっている分、上下関係なく元気にみんなで声を出し合って一緒に追い込むことをしっかりやってくれていると思います」 深見――自己ベストについていかがですか。 「自己ベストが試合で出たのは初めてでした。練習はちょうど123キロでトータル225キロが目標だったのでもう少しです。最後は攻めて127キロをいきました」 森本――ジャークが去年に比べて記録が伸びていますがいかがですか。 「だいぶコツをつかんだというか、自分なりのやり方が分かってきたので、このまま練習を頑張って次の大会で130キロぐらいを触れるようにしたいです」 青柳――当初の目標を教えてください。「まずは現状の自分の力を把握できればいいかなという感じで出場しました。出来栄えとしては、15点くらいですね。でも『結果にはこだわらず』です」 大久保――好調の理由はありますか。 「最近、スクワットを頑張っているので脚の強さが強化されて、少しは課題が解消できて良くなってきたと思います」 READ MORE -
衆望担う中野・木村がアベックV/全日本学生新人選手権
ウエイトリフティング 2024.03.09全国屈指の1・2年生が結集する全日本学生新人選手権。中野龍斗(政経1=水島工)、木村梁(営1=紀北工)がともに優勝を飾ると、2日目に出場した辻本侑矢(法1=家島)は2位の好成績。来年度における明大ウエイトリフティング部の躍進を予感させる結果となった。◆3・7〜8 第68回全日本学生新人選手権(上尾市スポーツ総合センター)▼67キロ級1位 中野(S108 J134 T242)▼73キロ級1位 木村(S118 J140 T258)4位 道幸(S118 J122 T240)▼109キロ級2位 辻本(S125 J146 T271)※S…スナッチ、J…ジャーク、T…トータル 真剣な面持ちでプラットフォームに上がった中野。「気持ちで負けてしまった」と1本目のスナッチを失敗したものの、2本目では108キロを挙上。勢いそのままに自己ベストの114キロに挑んだが、バーベルは背後に落下。記録更新には惜しくも至らなかった。だがジャークの3本は立て続けに成功。2本目から予定を変更し「大会記録を伸ばそうと思った」と重量増加に踏み切る。3本目で134キロに挑み、見事成功。トータル242キロで表彰台の頂点に登った。試合後は「80点くらい。スナッチ115キロ、ジャーク140キロが目標。それ以上を取れるプランで考えている」と次への意気込みを語った。 続いて試技に臨んだのは木村と道幸昌広(政経1=若狭東)。木村は1本目を除く全ての試技を成功させ、スナッチ・ジャークともに自己新記録をマーク。アップで不調を感じ1本目を落とすも「そこで気持ちを変えられたのが2本目につながった」と立て直しに成功した。迎えた最後のジャークでは、中田健太郎監督に背中を押され『一点集中』。堂々たる試技で140キロを掲げ、金メダルと共に万雷の拍手を浴びた。道幸は惜しくも4位となったが、1カ月前の手首のケガから復帰。食生活などの見直しで体力の増強を図ってきた。練習ができなかったジャークこそ振るわなかったが、スナッチについては自己ベストに迫る挙上を見せ「(状態に比べて)いい結果が残せた」と確かな成長にうなずいた。 今大会ラストを担う辻本は、スナッチ・ジャークでそれぞれ125キロ、146キロを挙上。自己ベストを更新し、2位の好成績を残す。チームメイトから「一年間を振り返って頑張ってこい」と背中をたたかれ150キロのジャークに臨んだが、あと一歩及ばず。体づくりがうまくいかず苦しい思いをすることもあったが、それでも「少しずつ身になってきている。調子を崩さないように頑張ってもらいたい」と中田監督も期待を寄せた。 翌日からは全日本選抜選手権が開催。今大会は応援に徹した3、4年生も、次は自分たちの戦いが始まる。前途有望な後輩たちに刺激を受けた上級生は、一体どんな姿を見せてくれるのだろうか。[松下日軌]試合後のコメント中野――試技を振り返っていかがですか。 「今日はジャークの方が良かったですね。スナッチも引きは良かったんですが、うまくかみ合わなくて取れませんでした。スナッチ最後の114キロは(背中側までバーベルを)回せたので、可能性は感じました。この前の全日本ジュニア選手権で115キロを挑戦した時には、取れる未来が全く見えなかったので。そこは成果を得られたかなと思っています」木村――優勝という結果をどう受け止めていますか。 「今まで1位を取ったことがなかったので、『やっと1位を取れた』というのもありますが、これで喜ばず。4月に全国大会があるので、また1位を取れるよう頑張ります」道幸――今後取り組みたいことはありますか。 「今回の大会で、やはりジャークのフォームの悪さが露呈したというか。よりフォームを徹底しようと思っています」辻本――本日の試技を振り返り、点数をつけるとすれば何点でしょうか。 「80点ですかね。20点足りないところは、スナッチで10点、ジャークで10点ずつです。スナッチでは、緊張しすぎたせいで動きが固くなってしまったのでマイナス10点。ジャークの方はやはり集中集中と言いながら、ただ全力で、がむしゃらにやってしまったという点で、マイナス10点です」――プラットフォームでの笑顔が印象的でした。 「そうですね。知らない人も自分のことを見ているので、緊張しているのを見られたくないというのがあります。『調子良さそうだな』ではないですが『自信あるな』みたいな感じで見せたくて、高校の時から絶えずそうやって試合に臨んでいます」READ MORE -
目標の表彰台には届かず 団体5位入賞/全日本大学対抗選手権
ウエイトリフティング 2023.12.11全日本大学対抗選手権(以下、インカレ)最終日はチームの期待を背負う川上直哉主将(政経4=尼崎工)をはじめ3選手が出場。インカレの舞台で表彰台に立つという目標は惜しくもかなわず団体5位という結果に。それでも大学競技生活を終えた4年生の顔は晴れやかな表情に見えた。 ◆12・9~10 第69回全日本大学対抗選手権(日大生物資源科学部体育館)▼102キロ級 7位 大久保(S117 J146 T263)▼109キロ級 2位 川上(S151 J174 T325)▼+109キロ級4位 寺西(S131 J176 T307)▼団体5位 明大※S…スナッチ、J…ジャーク、T…トータル 最初に登場したのは今大会のために体重を増加させたという102キロ級の大久保直倖(法3=宇佐)。スナッチは1、2本目で失敗するも、3本目で挙上し最後のチャンスをモノにする。ジャークでは136キロと140キロを危なげなく成功。3本目には146キロを記録し、高い成功率を見せた。それでも目標順位の5位には一歩届かず、7位という結果に。「スナッチが取れなかったことでジャークの1本目を下げ気味でいってしまったので、スナッチをしっかり取れるようにしたい」と彼の目は、既に次なる課題を見据えていた。 +109キロ級からは、全日本学生個人選手権で1位を獲得し、チームの期待を背負う寺西洸志郎(営3=滑川)が登場。苦手とするスナッチでは1、2本目は成功させるも「少し恐怖を感じて落としてしまった」と3本目の137キロを失敗。しかし、続くジャークでは1本目の失敗からすぐに立て直し2本目を成功。その後の176キロも拳上したものの、他大の好記録もあり4位に終わった。 今大会で引退となる4年生からは、今年度のチームをけん引してきた川上が登場。スナッチ1度目の試技で140キロを成功させ、続く2度目の145キロも拳上させた。大会新記録への期待がかかる3本目は、一際大きな声援に応え151キロを成功。競技人生最後に見事大会新記録を樹立した。続くジャークでは1度目と2度目の試技を成功させるも3度目の179キロを失敗。「勝負時のジャークの3本目が成功できないことが自分の課題だったので、それを克服するための試合の意味もあったが、やはり最後も取れなかった」と冷静に振り返る。それでも今大会チーム最高成績の2位を記録し、主将の意地を見せつけた。「悔いはない」と語るその表情は晴れ晴れとしていた。 目標の団体3位には届かなかったものの「みんなはよく頑張ってくれた」(中田健太郎監督)と、その努力を褒めたたえた。「5位という結果は正直受け入れ難い気持ちもあるが、来年度は3位を取れるように頑張ってほしい」(川上)と後輩に期待の眼差しを向ける。来年度こそは表彰台へ。その景色をもう一度望むために、明大の挑戦は続く。 [田上愛子] 試合後のコメント中田監督――チームにとって4年生はどのような存在でしたか。 「とても頑張ってくれました。競技だけではなく、下級生の指導や寮の管理、そして部内や勉強の管理など、多岐にわたって4人しかいない4年生が1年間休まずに頑張ってくれたので、感謝の気持ちしかないです」 川上――最後のインカレの空気感についてはいかがでしたか。 「年に1回の特別な試合なので緊張感がある中で、最後にとても楽しめたので悔いなく終われます」 寺西――ジャークはいかがでしたか。 「あまり調子がいいとは言えなくて1回落としたりしていたので、1本目が大事だと思っていたのに今回の大会は落としてしまいました。そういう重要なポイントをしっかり取り切るようにしないと来年優勝はできないと思うので、今後はそういうところも重点的に練習をしたいと思います」 大久保――良かった点を教えてください。 「スナッチは悪かったけど、ジャークでしっかり3本取って巻き返せたところです」READ MORE -
1日目 試合後コメント/全日本大学対抗選手権
ウエイトリフティング 2023.12.11深田――試技を振り返っていかがですか。 「そうですね。もう正直いつもより全然下の重量で、 しかも成功率もよくなかったので、ボロボロになってしまったなという感じです。ですが一応、予想点数よりは取れたので、結果的には良かったのかなと思っています」 ――4年生として最後の大会になると思います。 「これまで、辛かったこともたくさんありました。ですが終わってみて、競技人生思い返してみればやはり、いい競技だったな、やってよかったな、と思っています。最後の最後で結果は振るわなかったんですが、それでも続けてきたから最後にこのような舞台に立てましたし、この競技をやってなかったら、この大学にも入っていなかったので。結果的に良かったなと感じています」 深見 ――取り組んできた課題はなんでしたか。 「自分が一番足りないと思っていたのが体幹です。今日の試合でもありましたが、これまで挙上はできているのに、最後を抑えきれず失敗してしまうことが多くて。国体で見ていたら、やはり強い選手は芯がしっかりとしているように見えたので、そういった体幹があれば自分ももっと安定するんじゃないかと思い、それを中心にやっていました」 ――今日見つかった課題や記録の向上のための目標はありますか。 「2月の終わりに全日本ジュニアの大会があります。その大会は世界ジュニアの基準にもなっているので、まずはそこに向けて頑張っていけたらなと思います。正直、調子自体は今日すごく良かったと思っているので、今までやってきた練習を継続してパワーアップしていきたいなと思います」 坂口――今日の試技を全体的に振り返っていかがでしたか。 「全体的に、自分の中では結構いいレベルでできたと思います。というのも先月ぐらいから腰の怪我をしていて調子もなかなか上がらず、練習ではスナッチ93キロ、ジャーク120キロがやっとの思いでしたが、練習以上のスナッチ97キロ、ジャーク124キロまでできて。たまたま、本来1位になる選手が落としてしまって、3位という結果で終われたので、点数も取れてよかったと思っています」 ――4年間のウエイトリフティング部での活動は振り返っていかがですか。 「1年生の時はコロナ禍で練習もできなくて、記録も落ちてしまったんですけど。2年生、3年生、4年生と学年が上がるにつれて、自分はあまり急に伸びるタイプではなかったんですが、最後のインカレで後輩たちや次につなげられる試技ができたと思っています」 ――この後に出場する選手に向けて一言お願いします。 「そうですね。やはりコンディションというか体調もさまざまだと思うんですけど、その中でも一試技一試技を大事にして、次につなげていってほしいです」 深澤――スナッチを振り返っていかがですか。 「最初の1本目を失敗してしまって、それに関しては少し緊張していた部分がありました。それからは2本目をしっかりと合わせて取ることができて、3本目もそれに繋げて軽くできました。ただ1本目でしっかりと取れていれば、 3本目で105キロ、106まで狙えるかなという風にはじめは考えていたので。少し甘さというか、未熟なところが出てしまったな、と思っています」 ――ジャークを振り返っていかがですか。 「そうですね。 1本目から少しクリーンが乱れてしまって、そこでは乗り切ったんですが。次の2本目で普段と違う、違和感ではないですが、立つ際に時間をかけてしまったせいで体力を使ってしまったので、もう少しクリーンで余力を持って、ジャークを決められれば良かったと思います」 足立――試技を振り返っていかがですか。 「(スナッチでは)狙っていた数字はできなかったんですけど、自分のベスト記録よりも1キロ上の記録が取れて、よくできたかなと思います。(狙っていた数字というのは)130キロ以上は1回でも挑戦できたらいいなと思っていたので、少し心残りです。(ジャークでは)やはり1本目を落としてテンポが悪くなったというのと、全体的に詰めが甘かったです。290キロ以上やらないと上位に食い込めなかったので、そこはとても悔しいです」 道畑――ジャークを振り返っていかがですか。 「正直、ジャークはクリーンが一番の問題というか、苦手意識が強いのでかなり不安でした。その不安の中で、やはり監督やその周りにいたセコンドの方たちの声、アドバイスなどで気持ちを切り替えられた点が大きく関係してると感じました」 ――今日見つかった課題についてはいかがですか。 「メンタルが弱いのは元々知っていましたが、1本目落としてからメンタルの落ち込み方がひど過ぎました。メンタルを維持できるようにすることが課題かなと。あとはもうけがした中でどれだけ自分ができるかを考えることが課題です」 青柳――スナッチを振り返っていかがですか。 「そうですね。特に重いというわけではなかったです。ですが、なんというか『軽いがゆえに振り回してしまう』というか。普段は1本目のように後ろに振り回す失敗はしないので、その瞬間は自分でもドキッとしました。いつも直近1週間の調子から、『今この重量はこれくらいの重さに感じるだろうな』というのを大体頭の中で理解しているんですが、今回は想像していたよりも自分の調子が良かったので1本目に調整ができず失敗してしまったという感じです」 ――団体戦は個人とは違った緊張感や雰囲気があると思いますが、プレッシャーにはなりませんでしたか。 「自分は結構なりましたね。個人戦だと『スナッチがうまくいかなかったらジャークでうまくいけばいいか』と思うんですけど、(団体戦では)スナッチの点数をムキになってでもジャークで取りに行こうとしてしまうので。冷静じゃないとどの競技もできないと思いますが、その点で団体戦はメンタルコントロールが難しいなと思います」 [ウエイトリフティング部担当一同]READ MORE -
インカレ開幕 力戦奮闘も悔い残る1日目/全日本大学対抗選手権
ウエイトリフティング 2023.12.10 1年間の成果を発揮する全日本大学対抗選手権が幕を開けた。初日は55キロ級から96キロ級までの7人が出場。55キロ級で4位に輝いた深見健(政経2=安曇川)に続き、61キロ級の坂口颯基(政経4=須磨友が丘)が3位入賞を果たした。全体として振るわない中でも現時点では6位につけ、団体3位という目標に向けて明日の重量級にバトンをつないだ。◆12・7~10 第69回全日本大学対抗選手権(日大生物資源科学部体育館)▼55キロ級4位 深見(S97 J115 T212)7位 深田(S83 J100 T183)▼61キロ級3位 坂口(S97 J124 T211)▼67キロ級7位 深澤(S101 J125 T226)▼81キロ級7位 足立(S127 J155 T282)▼89キロ級5位 道畑(S119 J155 T274)▼96キロ級6位 青柳(S125 J154 T279)※S…スナッチ、J…ジャーク、T…トータル トップバッターとしてプラットフォームに上がった深田幸暉(農4=埼玉栄)。しかし、1本目のスナッチ失敗を皮切りに、最後まで調子を取り戻すことができない。1本目、2本目のジャークを成功させ立て直しを図るが、3度目の試技でバランスを崩しあえなく失敗。「自分自身を奮い立たせられなかった」と試合後も悔しさを隠せなかった。深見は得意のスナッチで、右ふくらはぎをつってしまうアクシデント。それでも1本目の97キロで1位を奪取。しかし脚の負傷がジャークでも尾を引き、トータル212キロで4位入賞に伸び悩んだ。「高校の監督が見に来てくださったが、ふがいない結果を見せてしまい申し訳なかった」。 「4年生として、絶対に6本とも成功しようという思いでやった」。61キロ級では、坂口が存在感を放つ。スナッチ、ジャーク共に落ち着いた試技を見せ、トータル212キロを挙上。抜群の安定感で3位の表彰台へと登った。後続では67キロ級の深澤陽生(政経3=松商学園)が健闘。インカレ初出場という緊張感からスナッチ1本目を失敗するが、2本目で97キロ、3本目で101キロの挙上に成功した。だが続くジャーク1本目の試技でクリーンを乱し、ペースを取り戻せないまま試技が終了。試合後には「自分の仕事ができなかった」と無念の表情を見せた。 前半組も折り返しを迎える。まずは81キロ級の足立涼馬(法4=舞子)が、幸先のいいスタートを決めた。1、2本目の失敗ではやや肝を冷やしたが、3本目で127キロを挙上。ジャークでは2本目の155キロに成功すると、さらに記録を伸ばすべく159キロに挑戦したが惜しくも失敗。トータル282キロと最終結果を7位とした。先輩から後を任されたのは道畑陽識(政経3=常翔学園)。しかし、「取らないといけない場面で点数を取れなかった」。なんとしても流れを引き寄せたかったが、得意のスナッチを2本連続で失敗。それでも3度目を気合いで挙上すると、気持ちを切り替えジャークは3連続で成功させた。尻上がりに記録を伸ばし、不調ながらトータル274キロで7位入賞を果たした。 前半組の掉尾(ちょうび)を飾ったのは、この日7人目の出場となる青柳昌孝(政経3=川口)。「明日にうまく流れをつなげられるように」と意気込んだが、うまく調整ができず不振にあえぐ。それでも中田監督からの「気合いで乗り越えろ』という言葉に背中を押され、意地の挙上を見せる。スナッチ125キロ、ジャーク154キロと成功は2度に留まるも、土俵際の苦境を気炎で乗り越えた。 1年の集大成となる今大会。しかしなかなか思うような試技運びができず、悔しさをにじませる選手の姿が目立った。暫定6位となった明大は、明日の試技でひとつでも順位を上げることができるのか。命運は、重量級の猛者が待ち構える2日目へと託された。[松下日軌]READ MORE -
インカレ開幕直前特集 座談会③
ウエイトリフティング 2023.12.081年の集大成となる大会がいよいよ始まる。12月9~10日に日大生物資源科学部体育館にて全日本大学対抗選手権(以下、インカレ)が開催。昨年度は団体7位に終わり涙をのんだ。目標の3位入賞へ、チーム一丸となって全国の猛者たちに挑む。 本特集ではインカレ登録メンバーによる生の声をお届けします。第3回は川上直哉主将(政経4=尼崎工)、青柳昌孝(政経3=川口)、大久保直倖(法3=宇佐)、寺西洸志郎(営3=滑川)ら4選手による対談です。(なお、この取材は11月25日に行われたものです) ――インカレのメンバーに選ばれた感想をお願いします。川上 「毎年選ばれていて、最後の年になるので全力を尽くしたいと思います」青柳 「3年生になってからは、実力がついてきたなと実感していたので、(メンバーに選ばれる)予想はついていました」大久保 「この1年間、メンバーに選ばれるために頑張っていたので、とてもうれしいです」寺西 「1年生の頃から毎年選んでいただいたので、一番後ろの最重量級で責任を持ってチームのために貢献しようと思います」 ――今年度の大会を振り返っていかがですか。川上 「今年度が4年間で一番試合に出ることができました。そのおかげで自分なりに試合のリズムが分かってきたので、最後しっかり締めたいと思います。青柳 「スナッチの成功率はいいですが、ジャークの3本目が毎回失敗で終わっているので、そこが課題かなと思います」大久保 「今年度は1、2年生では出られなかった個人戦や団体戦に出させてもらいましたが、いい記録は残していないのでインカレで自分の理想の重量と順位を取れるように頑張りたいと思います」寺西 「今年度は、昨年度より良い成績だったのでこの調子でインカレもいい順位を取れるように頑張ろうと思います」 ――練習で重点的に取り組んでいることはありますか。川上 「最近ちょっと気温が落ちてきたので、体を動かしてから練習に取り組むようにしています」青柳 「今重心の位置が結構迷走しているので、それを取り戻すために頑張っています」大久保 「体重が一気に上がって動きが重くなっているので、重くなった動きを早くしてスナッチで以前のような早い動きを取り戻すことを重点的にやっています」寺西 「以前から重心が前気味なので、それを直すように練習しています」 ――競技をする上での原動力はありますか。川上 「地元の人や家族が自分の結果を通して喜んでくれる姿が一番のモチベーションです」青柳 「高校の頃から2位や3位は取ったことがありますが、優勝まで一歩届いていないので、優勝を目指して練習しています」大久保 「以前89キロ級だった時に、上位に道畑陽識(政経3=常翔学園)選手がいて、その選手を超えることを目標にやっていました」寺西 「大会で自分が今まで取れなかった重量を取った時の高揚感がとても好きで、それが練習の励みであり原動力になっています」 ――チームの雰囲気はいかがですか。川上 「調子がとてもいい選手がいるわけでもなければ、すごく悪い選手がいるわけでもないので、良くも悪くもないかなと自分では思っています。でもここから上がっていきます」青柳 「メンバーを選出する時に、お互いに高め合っていい雰囲気が出来上がってきています」大久保 「いい雰囲気だと思います」寺西 「インカレ前1ヶ月を切ったあたりから、練習内でもバチバチな雰囲気で、自分ではそれが刺激になっていいなと思っています」 ――試合前のルーティーンを教えてください。川上 「三大欲求を抑えることを常に意識しています」青柳 「脱力するために腕を振っています」大久保 「早寝早起き朝ごはんです」寺西 「試合前はジャンプと屈伸を再度やるようにしています。試合中は深呼吸を何度もしています」 ――インカレの目標を個人と団体でそれぞれお願いします。川上 「個人としては、優勝を目指して頑張りたいです。団体としては、3位を取れるように頑張りたいと思います」青柳 「個人としては最近調子が悪いので、自分の限界までいけたらと思っています。団体としては20点を超えられるように頑張りたいです」大久保 「自分のベスト重量を取って、順位としては4位になるように頑張ります。団体としては団体3位になるために貢献したいです」寺西 「個人としては、スナッチが強くないので3位以上を狙って、ジャークは1位を目指そうと思っています。団体としては、団体3位を取るというチームの目標を達成できるように20点以上を目指して頑張ろうと思います」 ――ありがとうございました。 [田上愛子] READ MORE -
インカレ開幕直前特集 座談会②
ウエイトリフティング 2023.12.071年の集大成となる大会がいよいよ始まる。12月9~10日に日大生物資源科学部体育館にて全日本大学対抗選手権(以下、インカレ)が開催。昨年度は団体7位に終わり涙をのんだ。目標の3位入賞へ、チーム一丸となって全国の猛者たちに挑む。 本特集ではインカレ登録メンバーによる座談会の様子をお届けします。第2回は足立涼馬(法4=舞子)、道畑陽識(政経3=常翔学園)、深澤陽生(政経3=松商学園)、新井陽生(政経2=尼崎工)、中野龍斗(政経1=水島工)ら5選手による対談です。(なお、この取材は11月25日に行われたものです) ――お互いの選手の印象を教えてください。中野 「深澤さんは補強が強いです。筋量が多いです。自分よりはるかに多いです」深澤 「中野は自分の気分によって調子が上がり下がりするんですけど、それでも大会だったり、試合に合わせて、すごい結果を残してくれるという可能性の固まりだと思っています」新井 「自分から見た道畑先輩は、フォームとかタイプもかなり似ていて。自分と似たようなところもあるので、一番参考にしている先輩でもありますし、やっぱり自分よりパワーが何よりもあって、自分が苦しく挙げるような重量でも軽々挙げるところもありますし、試合でもここ一番で勝負強さを発揮していたので、尊敬しています」道畑 「新井はひたむきに努力するところがすごいかなと思います。多分今明治の中で誰よりも練習時間が長いので、そういう練習をしてちゃんと結果も出してきているので、見ていて、負けられないなという気持ちにさせてくれるような重要な選手なのかなって思います。足立先輩はもう1年生の時からお世話になっていて、ムードメーカーみたいなところがあります。どんなに緊張していても、あんまり緊張を悟らせないところがすごいなと思います」 ――インカレメンバーに選ばれた感想を教えてください。中野 「自分は1年で、まだインカレを経験したことがないので、とりあえず場の雰囲気とかに飲まれないように、自分の出せる最善を尽くしていこうかなって思います」深澤 「今回3年生になって初めてインカレに選んでいただいて、それで4年生と一緒に戦える最後の機会なので、全力を尽くしてチームに貢献できるように頑張りたいと思っています」新井 「自分は今2年生で、1年生の時は出場してはいないんですけど、インカレの場の雰囲気を実際に体験して、来年は本気で出たいと心の底から思っていたので、今こうやってメンバーに選ばれていることに関しては本当にうれしいと思っています」道畑 「1年間の集大成のインカレなんで、今持ってる力を全力で出して、いい結果を出せるように頑張ろうかなと考えています」足立 「もう最後の試合なんで、悔いの残らないようにしたいです。あとは後輩にいいところを見せられるように頑張ります」 ――インカレは団体戦で、個人戦とは違った難しさがあると思いますが、いかがですか。中野 「個人だけだったら自分の記録伸ばしたらいいだけなんですけど、団体は自分のやりたい重量というよりかは、一つでも多く点数を取れる重量を触っていきたいなって感じです」深澤 「これまでの大会とかを見てきて、軽量級で点数を取っておかないと、後々重量級の方で苦しくなってきてしまうので、自分の責任を感じて、少しでも点を取りたいと考えています」新井 「団体戦は、1点でも相手の方が多ければ負けてしまうので、6本しかない中で、確実に成功していかなければならないです。プレッシャーにも勝っていかなければならないと思っているので、そこが一番難しいと思います」道畑 「チーム競技なので、やっぱり一人一人にかかるプレッシャーはすごい大きいんですが、その中で頑張って結果を出したら、次の階級の人たちなどにもいい意味でのプレッシャーを与えられると思っているので、とりあえずチーム戦ではあるんですけど、自分自身の戦いかなとは考えています」足立 「道畑と同じく、もう自分との戦いだなと思います」 ――ここから本番に向けて調子を上げていくに当たって、今重点的に取り組んでいることを教えてください。中野 「とりあえず、ケガをしないためにもストレッチを入念にしています。ウォーミングアップで体を温めてから重たい重量を触るって感じです」深澤 「自分もストレッチとウォーミングアップで、あとはサプリメントだったりビタミンや乳酸菌を取っています。あと監督が準備してくれたものなんですけど、コーヒーだったり、お茶だったり温かいものを飲んで、普段から体温を下げないようにやっています」新井 「自分は体重などにブレがあるので、試合に出場できる体重が89キロ付近でも、日々の練習を毎日やっていくのもそうですし、疲労を次の日に絶対残さないようにストレッチを入念に行っています」道畑 「ストレッチと食事内容に気をつけています。体調崩しやすいんで、寒い時は夜着込んで布団被ってしっかり寝ます。(食事内容ではどういうことを意識されていますか)筋トレ頑張った日はタンパク質の多い鶏肉や胸肉などを食べて、筋肉痛多いなとか思う日は豚肉とか牛肉とか食べたりとか。あとは納豆やヨーグルト食べたりして気をつけています」 ――この1年間で成長したことを教えてください。中野 「自分はもう単純にパワーや筋量が増えたことですね」深澤 「これまで1、2年と筋トレとかも続けてきて、パワーがついてきてはケガをしたりということがありました。今回は中野と一緒に、練習をしているんですけど、その中で切磋琢磨(せっさたくま)して記録も伸びてきているので、ようやく1年間で強くなってこれからかなと思っています」新井 「自分は結構メンタル的な部分がかなり成長したと思っています。春頃にかなり調子が悪くなったんですけど、その中でも調子の良しあしとか、気分の浮き沈みじゃなく、練習をしっかりこなすという毎日一歩一歩前に進んでいって勝ち続けるという意識で練習してきました。それが今の調子につながってきていると思うので、成長だと思います」道畑 「記録も伸びましたが、一番大きく伸びたと思うのは考える力が少しだけついたのと、人間的に色々考えられるようになったかなは思います。(具体的に考えられるようになったことはありますか)どうしたら良くなるかなとか、今の何がダメなのかなとか、1回立ち止まって落ち着いて自分自身を見ることができるようになったかなと思います」足立 「そうですね、最高学年になって毎日いい意味で自分にプレッシャー与えながら過ごせたかなと思います」 ――チームの中で、自分が期待している選手を教えてください。中野 「深澤先輩です。やっぱり補強が強くて伸びしろが自分より全然あるので、その伸びしろに期待しています」深澤 「中野って言いたいところなんですけど、自分が絶対に出るんで、そこは頑張ります。やっぱり注目している選手としては、4年生の先輩方です。1人ってわけじゃないんですけど、最後になるので、全力で熱い試技を見せてくれるという風に考えています」新井 「主将の川上先輩(直哉主将・政経4=尼崎工)です。自分は同じ高校から練習してきて、高校生の時もめちゃくちゃ強かったんですけど、ここに来るまでただ強い人みたいなイメージで、才能だけでやっている人だと思っていました。ここに来て一緒に生活する中で、誰よりもストレッチしていて、練習のケアもしていますし、食事面もかなり気を遣っていて、生活習慣などでも、絶対夜更かししないであったり、朝決まった時間に起きるだったり、誰よりも試合や練習に向けて姿勢がしっかりしているので、最後一番大きい大会で頑張ってくださると思っています」道畑 「自分も4年生の先輩方全員が注目ですね。やっぱり最後なのでいい結果で終わってほしいなという気持ちもあるので、どういう試技を最後見せてくれるのかなという興味と期待はあります」足立 「僕は一緒に練習している大久保(直倖・法3=宇佐)です。結構直近で、メンバーになるために体重もかなり増やしていて、この試合にかける気持ちっていうのが人一倍強いと思うんで、その分結果も出るなっていうのは思っているので、応援しています」 ――インカレは、4年生にとって最後の大会になります。どのように感じていますか。中野 「主将とかは特にみんなに注目されていると思うので、やっぱりそこで重たい重量取った時は、士気が上がっているなって感じるんで、それに続いて、自分も重たい重量取れたらなって思っています」深澤 「4年生はやっぱり責任をすごく強く感じていると思うんですけど、練習場であったり、試合であったりで、重い重量を触って場の雰囲気というか、チームの士気を上げてくれているという風に考えているので、そういう面でとても大切な存在だと思っています」新井 「練習面もそうですし、生活面でも自分が例えば体調不良とかになったりとか、何かトラブルがあった際は必ず4年生に相談して対処していただいて、練習面だけじゃなく、生活と両方の面で本当に大切な存在だったと思います」道畑 「3年間一緒にいて、寮生活で一緒にいた時間も長いので、人柄とかもよく知っているので、それでもやっぱり1個上ってだけでもすごい安心感があったり、迷ったりわからないことがあれば、先輩として助言とかしてくれるので、ありがたい4年生かなと思っています」足立 「他の代と比べて、結構人が少なかったりしたんですけど、何とか1年やってこれたのは、同期のおかげでもあるので感謝しています」 ――最後にインカレに向けてそれぞれ意気込みをお願いします。中野 「とりあえず自分はインカレに出場するところからなので、今日挙げるんですけど、そこで大体決まるのでとりあえず精一杯頑張っていきます」深澤 「自分も今日決まるので一緒です。そこで重く挙げられた方が出られると思うので、絶対に負けないようにします」新井 「自分もまだインカレに確実に出るって決まってないのでわからないですけど、もし出るってなった際には今まで大学生で頑張ってきた2年間も全てインカレで出し切りたいと思っています」道畑 「あと2週間コツコツ努力して、インカレでは1年間の集大成なので、学んできたことを全て出し切って成功本数稼いでちょっとでも上目指そうかなと考えています」足立 「もうみんなの度肝を抜くような試合がしたいなと思っています」 ――ありがとうございました。 [中村謙吾]READ MORE -
インカレ開幕直前特集 座談会①
ウエイトリフティング 2023.12.061年の集大成となる大会がいよいよ始まる。12月9~10日に日大生物資源科学部体育館にて全日本大学対抗選手権(以下、インカレ)が開催。昨年度は団体7位に終わり涙をのんだ。目標の3位入賞へ、チーム一丸となって全国の猛者たちに挑む。 本特集ではインカレ登録メンバーによる座談会の様子をお届けします。第1回は深田幸暉(農4=埼玉栄)、坂口颯基(政経4=須磨友が丘)、深見健(政経2=安曇川)、森本凌功(営2=紀北農芸)ら4選手による対談です。(なお、この取材は11月25日に行われたものです) ――インカレメンバーに選ばれた感想を教えてください。深見 「自分は去年も出させていただきましたが、調子よく点数面でも貢献できたと思います。今年は去年以上に貢献できるように頑張ろうと思っています」深田 「まさか最後の最後で選ばれると思っていなかったので、やると決めたからには最後までやり切れるように頑張りたいと思っています」坂口 「最初にありがたいという気持ちが一番強くて、昨年も出させていただいたんですけどもふがいない結果に終わってしまったので、今年は昨年以上に点数を取れるように頑張りたいと思っております」森本 「僕は正規のメンバーではないですが、坂口先輩が出られない場合にその補欠として正規になって最後は頑張ってチームに貢献したいと思います」 ――今年度の大会を振り返っていかがでしたか。深見 「自分は正直調子が悪い時がずっと続いていて、いろいろ試したけれどうまくいかないことが多くて、かなり苦しんだ時期でした。いろいろ試していって今調子は上がってきていると思うので、今までで一番苦しんだ時期だとは思いますが自分の身になったというか、勉強になった1年だったなと思います」深田 「自分も今年は不調の方で、最後にも関わらずもう諦めた雰囲気とか出したりして前半から中盤にかけてボロボロだったので、ここから乗り越えて上げていけたらいいなと思っています」坂口 「詰めが甘い1年だと思っていて、10月ごろからぎっくり腰になってしまって今も引きずっていますが、そういったこともこれから残り少ない中調子をどんどん上げていけたらいいなと思っています」森本 「試合はたくさん出ましたが、やはりむらがあったりいいとき悪いときがあったので、今回の試合に出るときは最後は調子を合わせて頑張っていきたいなと思います」 ――深田選手と坂口選手、深見選手と森本選手は同期ですが、お互いの印象を教えてください。深田 「対策とかこうと決めたことは絶対やるような性格だと思っているので、今回の試合でもきっと大活躍をしてくれると思います」坂口 「4年間一緒にいますが負けず嫌いな性格だと思っています。試合とか勝負事においても今回が最後の試合にお互いなるので、負けず嫌いさを発揮して彼も大活躍してくれるんじゃないかなと思います」深見 「本人も言った通りむらがある性格というか、やる気あるときとないときの差がすごいとは思いますが、しっかりやる気あるときは自分が調子落ち始めてモチベーションが落ちているときとかに引っ張ってくれたりするので、すごく頼りがいがある同期です」森本 「深見は自分たちの学年でも一番競技力が強く、練習における姿勢が自分たちの学年の中で一番意識が高くて、尊敬する部分しかないです。今回はこの試合に向けてすごく対策や研究しているのですごい結果を出してくれると思っています」 ――今のチームの雰囲気を教えてください。深見 「去年も雰囲気を見ていて思いましたが、調子が上がっている人は多いと思います。特に4年生は最後の試合になる人が多いので、ウエイトに対する姿勢が今まで以上に向き合っているなというのは感じます。自分もそうだし4年生も全体がいい結果で終われるように雰囲気づくりするのが大事だなと思っています」深田 「やはりインカレってこともあってチーム全体が盛り上がっているなっていう印象ですね。メンバーに選ばれた人だけではなく、メンバー外の人もメンバーの背中を見てみんな頑張り続けるいいチームになっていると思っています」坂口 「一言で言ったらがっつりしています。4年生だけではなく、1、2年生から3年生、メンバーに選ばれなかった人も試合の残り日数が近づくにつれて意識も高まって、それぞれの練習に向き合っている感じはします」森本 「チーム全体でインカレに向けて切磋琢磨(せっさたくま)して全員でそこに向かえてると思うので、このまま自分たち出る出ないに関わらず出る選手を最高のコンディションで送れるように自分たちもサポートするつもりです」 ――ウエイトリフティング部のSNSで投稿されている練習風景では本番さながらの声掛けが印象的ですが、意識していることはありますか。深見 「試合もそうですが、個人競技でありつつも周りの支援があると自分もやる気になるというか、やらないといけないといういいプレッシャーになり、練習でもやはり大事なことだと思うのでみんな声出すようにはしています」深田 「そうですね。深見君が言った通りだと思います」坂口、森本 「間違いないです(笑)」 ――競技をする上での原動力を教えてください。深見 「自分は大学4年の時に地元の滋賀県で国体があって、それが一番の目的として今やっています。正直今の滋賀県もレベル高くて今の自分でも国体でいい順位取るだとか、そもそも国体に出られるのかっていうのも怪しいラインですが、今までお世話になった人たちに恩返しできるようにと考えているのでそこを目標にしています」深田 「原動力としてはやはり毎回新記録とかに挑戦することの楽しさとか、成功したときの達成感やうれしさが染みついているので、それを原動力に頑張っています」坂口 「僕は大学の大舞台であるインカレに出場したいという気持ちと、やはり数字が重量を上げることによって増えていく楽しさ、そういったものを原動力として練習に日々取り組んでいます」森本 「自分の原動力としては、応援してくれている家族とか友達とか祖父母などが試合の際にラインをくれたりするので、すごく頑張りたいと思っています」 ――競技に打ち込む毎日ですが、何か息抜きの方法はありますか。深見 「自分はどちらかというと外でというよりはゆっくりする方が好きなので、ゆっくりアニメ見たり最近は部屋でよく桃鉄(桃太郎電鉄)とかやったりしているので、そういうので楽しみながら休んでいます」深田 「自分も外に出て活動するというよりは室内にいて、趣味がプラモデル製作なのでそういうので精神統一したり、あとは後輩と一緒にゲームをしたり自分でゲームしたりと普通に過ごしています」坂口 「僕もどちらかというとインドアなので、最近は呪術廻戦よく見ているんですけどそれが息抜きですね」森本 「自分はアウトドアで外でもバリバリ遊んでいます(笑)」 ――最後に団体3位入賞に向け、個人の目標を教えてください。深見 「自分は去年2位に入らせてもらいましたが、正直他大学の争いでたまたま抜けて2位になったというだけなので、今年はしっかり実力で優勝目指していきたいです」深田 「自分は点数とかランキング表である程度分かってはいますが、それよりも1点でも多く取ったり、できるだけ成功本数を増やしていい試技をして、次につなげるような試合にしたいなと思っています」坂口 「昨年も出させていただいたんですけど点数を取ることはできなかったので、今年は1点でも多くの試技を成功させて、チームの団体の得点のために少しでも助けになればいいかなと思っています」森本 「試合に出た時には1点でも多く取って団体3位に貢献できるように頑張ります」 ――ありがとうございました。 [高橋佳菜]READ MORE -
個人3メダル 振るわずも団体4位入賞/東日本大学対抗選手権
ウエイトリフティング 2023.07.04東日本大学対抗選手権最終日となる3日目は、4人の選手が出場した。96キロ級の青柳昌孝(政経3=川口)が2位の表彰台に登ると、続く102キロ級の川上直哉主将(政経4=尼崎工)、109キロ級の相馬来輝(政経2=柴田)、+109キロ級の寺西洸志郎(営3=滑川)が入賞。団体では悔しくも4位となり表彰台には登れなかったが、調子が振るわないながらも安定した結果を見せ、来季への大成長を予感する内容となった。 ◆6・30~7・2 第51回東日本大学対抗選手権(日大生物資源科学部体育館)▼96キロ級2位 青柳(S130 J161 T291)▼102キロ級2位 川上(S150 J172 T322)▼109キロ級8位 相馬(S116 J150 T266)▼+109キロ級2位 寺西(S136 J177 T313)▼団体4位 明大※S…スナッチ、J…ジャーク、T…トータル 大会3日目。川上主将が信頼を寄せる96キロ級の青柳がチーム明大を勢いづかせた。スナッチでは、前回の全日本学生個人選手権で制した他学の選手に競り負けてしまい、130キロにとどまる結果に。だが、続くジャークで自己新を更新し161キロを挙上。試技間の休憩が短く残りの体力が懸念されるも、最後には気持ちの強さが光り、「安心した」と喜びのガッツポーズを見せた。明大として初の20点を記録し一番槍の功を立てた青柳だったが、「及第点です」と自身の結果には満足していない様子。後続の選手に良いプレッシャーを与え、期待を背負う川上・相馬・寺西に見事なバトンパスを繋いだ。 続く川上は、スナッチで150キロを挙上。「気持ちが入った。上出来です」と評する三度目の試技で自己新を更新し、幸先の良いスタートを切った。しかし一方で、「スナッチでの150キロが、思った以上に体に負担が来ていた」と、思う以上に身体は疲弊していた。ジャークが苦手ながらも据えた180キロという目標は、断念せざるを得なかった。それでも3度の試技で172キロを挙上した川上はトータル322キロを記録。青柳に続き2位の表彰台に登った。次回以降「もっと頑張らないと上には立てない」と不完全燃焼の主将には、より期待が膨らむ。 102キロ級では相馬が8位入賞を果たす。スナッチでは1度目の試技で110キロを挙上したが、続く2度目の試技で115キロを失敗。しかしここで仲間からの声援が一段と高まり、緊張感の増す3度目の試技において自己新に迫る116キロの挙上に成功した。ジャークでは2度の試技を順調に成功させ、3度目の試技で自身未到の150キロに挑戦し、これを成功。147キロから自己新を3キロ更新し、トータルでは266キロと大きな成長を見せた。 試合後「練習の成果が上手いように出なかった」と語った寺西は、銀メダルを胸にしながらも納得いかない様子をみせた。スナッチでは130キロ、136キロと2本目までを危なげなく成功させたが、三度目の自己新141キロに挑む試技で惜しくも失敗。続くジャークでは手ごたえを感じながらも、同様に三度目の挑戦で失敗してしまう。「自分の甘いところが出てしまった」。当初のスナッチ140キロ、ジャーク180キロという目標に届かず、試合後は悔しさをあらわにしていた。チームとして最後のプレーを託された寺西が2位の表彰台を飾り、選手権の幕を閉じた。 団体としては4位と目標であった表彰台には届かなかったが、辛酸をなめた初日に対する後半の巻き返しには目を見張るものがあったに違いない。まだまだ力の差を感じることはあるが、その差を埋めることができた選手がいたのも事実だ。「これから本格的にテコ入れを」(中田健太郎監督)。既に監督の瞳には、次に表彰台に登る選手の姿が映っている。今回得た収穫を無駄にせず、次に躍動する選手の姿に期待したい。 [松下日軌] 試合後のコメント中田監督――今回の目標は何ですか。「団体3位を掲げつつ、成功率を高めることと、オールスタッフで出し尽くすことを目標にやってきました」 ――次戦への展望をお願いします。「今幸いにも怪我人がいないので、練習ができると結果にも繋がります。今後の意気込みとしては、そのサイクルを崩さずにもっと練習量を増やしていきたいです。それが優勝への近道だと思っています」 川上――自身の結果(2位)をどう受け止めていますか。「順位は納得できたかなと思います。少しは進歩できました」 ――青柳選手が20点を取りましたが、プレッシャーに感じていましたか。「青柳は最近本当に自分のことを理解するようになってきて、やってくれると思っていました。青柳の分も全員の分も含めて頑張ろうと思うことができました。信頼しています」 青柳――スナッチを振り返っていかがですか。「あまり良くなかったです。前回大会では131キロで1位だったので。今回同じ相手の選手と競り負けてしまったので、自分ではあまり納得いっていません」 ――ジャークの2本目3本目の間で、何か調整はありましたか。「2本目3本目の間が最後は短くて、技術的な調整というよりかはもう気持ちで、精神的にもっていった感じです」 寺西――ジャークを振り返っていかがですか。「自分はジャークの方が得意で、心の中でも『今日はいけるな』っていうのもあって。それで今日2本とも結構軽くできていました。その最後の181キロの失敗が、自分の甘いところ、最後まで取りきることをこれから意識して、これから臨みたいです」 ――全体の成績が懸かる、最後の選手として緊張感やプレッシャーはどうでしたか。「結構1年生の頃から大会に出場させて頂いていて、それで任せられることが多いですが割とそういうのが自分のやる気につながるので、結構楽しんでやれました」 READ MORE -
勝負強さ見せた 2人が銅メダル獲得/東日本大学対抗選手権
ウエイトリフティング 2023.07.02巻き返しを図る大会2日目は2人の選手が出場した。81キロ級の足立涼馬(法4=舞子)は課題が見えながらも、トータル3位と今大会明大勢初の表彰台に登る。89キロ級に出場した道畑陽識(政経3=常翔学園)はスナッチ、ジャークともに自己新を更新。足立に続いて3位入賞を果たした。 ◆6・30~7・2 第51回東日本大学対抗選手権(日大生物資源科学部体育館)▼81キロ級3位 足立(S125 J155 T280)▼89キロ級3位 道畑(S131 J160 T291)※S…スナッチ、J…ジャーク、T…トータル 大会初日からの悪い流れを断ち切ったのは足立だった。「アップから調子が良かった」という言葉通り、スナッチでは5月に行われた全日本学生個人選手権(以下、学生個人)の記録を上回る125キロを挙上。3本目は落としてしまったものの、表彰台射程圏内の4位につける。しかし続くジャークで窮地に立たされる。「体力、集中力が欠けてしまった」と最初の2本を連続で失敗。そんな中「ゼロでもいいから思い切りやってこい」という監督やコーチからの言葉が足立の力となった。迎えた3本目、バランスを崩しながらも何とか耐え抜き155キロを成功。これによりスナッチから一つ順位を上げトータルで見事3位入賞を果たした。 試合後「いつもより緊張していた」と話した道畑だったが、そんな様子をみじんも感じさせないほど堂々とした試技を見せた。スナッチは1本目から順調に挙げていき、3本目では131キロに挑戦。落ち着いた試技で自身未到の130キロ台を挙上し喜びを爆発させた。スナッチの結果を受け気持ちに余裕が出てきた道畑は、ジャークでも好記録を連発。1本目から自己ベストを超える151キロを挙げると続けて2本目も成功させた。さらなる高みを目指し挑んだ3本目。「根性で何とか(自己新を)出した」と気迫あふれる試技で160キロの大台を挙げ切る。6本全て成功と抜群の安定感を見せ、銅メダルを獲得した。 「団体戦は責任重大」(道畑)と独特な緊張感の中での2人の好記録は、チーム全体の士気を上げたに違いない。大会最終日には学生個人で優勝した川上直哉主将(政経4=尼崎工)や寺西洸志郎(営3=滑川)をはじめ、4人の選手が出場予定だ。この波に乗って目標とする団体3位はつかむことができるのか。チームの力が試される。 [高橋佳菜] 試合後のコメント足立――ジャークで2本失敗した後、監督やコーチからどのような言葉を頂きましたか。 「落としてもいい、ゼロでもいいから思い切ってやってこいって感じで言われていたので、その言葉に励まされたというか、背中を押してくれました」 ――試技全体を振り返っていかがでしたか。 「最近なかなか成功できない試合が続いていたのでスタートは無理せず着実に挙げようと思っていたんですけど、その目標自体が達成できていないのでそこは反省してまたインカレに向けて練習していきたいと思います」 道畑――6本成功についてどのように考えていますか。 「大学入ってからいろんな試合をしてきて初めて6本成功しました。それを東インカレでできたことをすごく嬉しく思います」 ――3位入賞という結果はいかがですか。 「6本成功でやっと3位とまだ余裕がないので、そこを安定して上の順位を狙えるようにしたいなと思いました」READ MORE
部の紹介 INTRODUCTION
1952年創部。練習は週5回、和泉キャンパス体育館内で行う。創部当時は、全国の大学で最初の体育会ウエイトリフティング部として注目された。以来、五輪入賞者を多く輩出。さらには全日本団体インカレ優勝多数を誇る古豪である。個人戦では、他大学の競技力も上がっている中、全日本インカレ入賞を果たしている。チームのモットーは〝質実剛健〟、〝文武両道〟。己の体と日々向き合いながら地道な練習にひたすら励んでいる。まずは一人一人の自己ベスト更新、そして個人戦、団体インカレでの上位入賞を目指している。