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水野、圧倒的強さで悲願の初優勝/関東学生選手権
卓球タイトル獲得を至上命令として臨んだ今大会。ダブルスは水野・小野組が準優勝で惜しくも同一ペアによる39年ぶりの連覇はならなかった。しかし、シングルスでは準決勝で水野、足立共に早大の選手を破り決勝で夢の明治対決が実現。そして見事水野が足立に勝利し、自身初となる個人タイトルを獲得した。 大会最終日、ダブルス・シングルス共に準決勝から行うこの日、明治はダブルスでは水野・小野組が出場。シングルスでは水野・足立が出場した。ダブルス39年ぶりの連覇を狙う水野・小野組の決勝戦の相手は今まで負けたことがない白神・森田(中大)組。しかし自分たちの思うようなプレーをさせてもらえず4-1と完敗し、悔しい準優勝に終わった。「自分たちの力が出せなくて悔いが残る」(小野)。 続いて行われたシングルス。ベスト4に明治二人、早大二人が残る因縁のライバル校対決となった。しかし、まずは水野が時吉(早大)に競りながらも4-1と快勝し、足立も気迫のプレーで4-2と勝利。決勝戦は明治同士の対決となった。互角の戦いを見せた二人だったが、最後はボールの威力の勝る水野が4-2と勝利し今年の関東学生チャンピオンに輝いた。 今回、水野が見事シングルス優勝を果たすカギとなったのは、大会3日目、新人時代からのライバルである塩野(早大)との準々決勝だった。「(男子シングルス)優勝を狙うなら避けては通れない」(水野)相手。繰り返される激しいラリーの応酬、最終セットまでもつれ込む大熱戦となったが、最後は水野のスマッシュが決まり4-3。この勝利が水野に勢いを与え、初の個人タイトル獲得へと導いた。「念願の個人タイトル、うれしいしか出てこない」(水野)。 シングルス決勝の明治対決を始め、ダブルスではベスト8に明治の選手が4ペア残るなど層の厚さを見せ付けた今大会。この活躍を大きな弾みに8月のインカレでは、悲願の優勝を狙う。READ MORE -
優勝特集(1) 2人のルーキー/池田和正・軽部隆介
卓球明大卓球部は秋季リーグ戦、5戦全勝で通算31回目となる完全優勝を成し遂げた。この快挙に貢献した、それぞれの選手の思いとは。全4回でお送りする秋季リーグ戦優勝特集、第1回は池田和正(法1)と軽部隆介(営1)のルーキー2人に迫る。 完全優勝を飾った秋季リーグ戦。その優勝に一役買ったのは、池田(法1)、軽部(営1)だった。さまざまな面で対照的な2人は、自分自身の長所を生かして1年生ながら数少ないレギュラーの座をキープしている。 池田は、1枚ラバーを生かして相手を自分のペースへ巻き込み、点数を重ねていく。彼が誰にも負けないもの。それはどんなに苦しい状況でも決して勝利をあきらめない気合だ。「春は自分の卓球ができなかった」(池田)。しかし今リーグ戦、「向かっていくだけ」(池田)の言葉通り、池田は粘りの卓球で6点差から逆転勝利を決めるなど、どんなに点差がつこうとも強気な卓球を貫くという気合はますます増していた。1本をとった瞬間には体全体を使い、会場中に響く熱い叫びをあげる。確かな成長が感じられた試合後には「満足できた」(池田)という笑顔が見られた。 対して鋭いドライブで、相手のコーナーを突いていくのが軽部の卓球だ。今リーグ戦では「気持ちが入っていれば下山(早大)も敵じゃない」(高山コーチ)という周囲からの期待にも応え、明治を31回目の優勝へと導いた。4年生を相手にし「最後まで強気でいけた」(軽部)と、格上の相手にも堂々とした卓球を見せた軽部。もともと「何事にも動じない」(高山コーチ)性格だが、1本を決めた瞬間に見せる、固く握り締めた拳からは確かな勝利への執着心が感じられる。 2人は春と比べても、はっきりとわかるほどの成長を見せている。2人が先輩から刺激を受けながら、また互いに切磋琢磨(せっさたくま)しながら、さらなる成長を遂げることは間違いない。これから先、どんな試合を見せてくれるのかと思うと楽しみだ。◆池田和正 いけだかずまさ 法1 清水国際高出 180cm・69kg◆軽部隆介 かるべりゅうすけ 営1 仙台育英高出 171cm・60kgREAD MORE -
優勝特集(2) 挫折の果ての復活劇/小野竜也
卓球優勝に貢献した選手をクローズアップする秋季リーグ戦優勝特集。第2回は今リーグ戦で優秀選手賞に選ばれた小野竜也(商3)に迫る。 「小野!小野!」と代々木体育館にコールが鳴り響く。その真ん中に、早大戦シングルス3番手で見事勝利した小野の勝利をかみしめる姿があった。早大・足立相手に3-0のストレート勝ち。壊れるほど強く握り締めた拳、あふれ出る笑顔が、このリーグ戦での復活までがいかに苦しかったかを物語っていた。 自信を失ったのは、8月に行われたインカレ準決勝・早大戦でのことだった。早大に2ゲームを連取され、後がない場面でシングルスが回ってきた。小野がもし負ければそれで終わりという状況、明大卓球部の期待すべてを背負っての試合。だが、勢いに乗った早大の主将・下山になすすべもなく点を積み上げられ、終わってみれば大差のストレート負け。3セット目に至っては、1-11とまったく歯が立たなかった。「思ったこと何一つできなかった……」。小野がゲームを落としたことで早大に敗北し、選手たちは下を向いてベンチを引き上げていく。 試合後、体のケアなどをしながら休息をとる選手たちの輪の中に小野の姿はなかった。会場の外で、1人顔を覆ってたたずむ小野。「負けたのは自分のせい」と肩を落とす。だが、同時に自分自身の分析も始めた。「ボールの威力、スピード、戦術すべてにおいて負けていた。今まで、練習においても試合中においても甘さがあったのだと思う。この敗戦を、自分自身を見つめ直す機会にしたい」。悔しさの中にも見えた、向上心と自分を見つめ直す力。これこそが以前の小野にはなかったもので、後の復活への原動力になる。 インカレ後、小野は次なるリーグ戦に向けて自分に課題を課した。「小さなことかもしれないけれど、きっとプラスになるはず」とまず早朝ランニングを始める。ルールの変更により9月からグルー使用が禁止になるため、道具もプレースタイルも一新。新しい道具とスタイルに短期間で慣れるために必死に練習をした。 また、雪辱を果たしたいという小野の思いとは裏腹に、周囲からインカレの試合への非難もあった。だが「それだけ自分が期待されているってこと、周囲が応援してくれているってこと」と屈辱をバネに、リーグ戦への準備を着実に重ねていった。 そして今リーグ戦では出場した4試合で全勝し、優秀選手賞を獲得。「明大の優勝に貢献できたことが素直にうれしい」と喜びをあらわにした。完全復活を見せ、自信を取り戻した小野だが、その真価が問われるのはこれからだ。また、このリーグ戦で4年生が引退し、最高学年として明大卓球部を引っ張っていく立場になるとともに、より結果を求められるようになる。見事な復活劇を見せ、これからの明大をけん引していく小野の新たな一歩に注目したい。◆小野竜也 おのたつや 商3 仙台育英高出 173cm・70kgREAD MORE -
優勝特集(3) エースのゆえん/水野裕哉
卓球優勝に貢献した選手をクローズアップする秋季リーグ戦優勝特集。第3回は明治の押しも押されもせぬエース・水野裕哉(営3)に迫る。 リーグ戦4日目、勝負の早大戦。1番水野対早大のエース・時吉との試合は取っては取られてのシーソーゲームだった。鋭いラリーの応酬が続き、そして最終セット。最後の1点を奪った瞬間、水野はボールを宙高く投げ上げ、体全体で喜びを爆発させた。この勝利が明治に勢いを与え、優勝を大きくたぐりよせた。 「そこまでプレッシャーは感じていなかった」と、この熱戦をひょうひょうと振り返るその男こそ明治のエース・水野だ。秋季リーグ戦、5戦全勝を飾った水野は殊勲賞を受賞。だが本人にとっては「もらえるなら、もらっておこうという感じ」らしく、さらには「特に欲しいと思っていなかったって言ったらあれだけど」などと、無邪気な笑顔で聞いているこっちが驚くようなことをさらっと言う。しかし、裏を返せばそれだけ「チームの優勝」を思い、この秋季リーグ戦を戦ってきたということだ。 「水野が勝たなくちゃ始まらない」(平岡監督)と監督から絶対の信頼を置かれている水野。主将からも「チームの絶対的エース」(平屋(慶)主将・営4)と信頼が厚い。しかし、そのエースとしての信頼は水野の技術や勝率だけが生んできたものではない。リーグ戦の最中、セット間でベンチに戻ってくる選手に声をかける水野の姿があった。負けている選手にはアドバイスをし、勝っている選手にもこうすればさらに良くなると声をかけてから送り出す。「無意識にやっちゃう」と特に何か考えがあってのことではないが、そこには「試合をやってる人に勝ってほしい」という強い思いがある。そして自身に対しても、「自分が勝つことでチームに勢いを与えたい」と、何においてもチームを第一に考えている。そんな水野は「チームで勝てたらうれしいし、盛り上がる。試合に出ていない選手から、勝ったら何かパフォーマンスしてって言われたりも(笑)。そんなチームだからリラックスして試合に臨めるし、何より応援は力になる」と団体戦の良さ、明治というチームの魅力を何とも楽しそうに語る。 どんなに苦しい場面でも決してあきらめず、自分個人のことよりチームを思う。やはり水野こそ明治大学卓球部のエースだ。◆水野裕哉 みずのゆうや 営3 仙台育英高出 160cm・58kgREAD MORE -
優勝特集(4) 優勝を裏から支えた主将の声/平屋慶四郎
卓球優勝に貢献した選手をクローズアップする秋季リーグ戦優勝特集。最終回は1年間、常勝明大卓球部を率いてきた平屋慶四郎主将(営4)に迫る。 31度目の優勝。その瞬間、チームのことを第一に考え、行動してきた平屋(慶)主将の涙があふれた。さまざまな出来事が彼の頭によぎったのだろう。 平屋主将がリーグ戦3年間で積み上げた勝ち星の数は16。4年生になり、1部リーグ戦で20勝すると与えられる特別賞受賞まで残り4勝。彼が受賞するのは確実とみられ、80年の歴史ある関東学生卓球リーグ戦に名を刻むはずだった。だが今春リーグ戦、オーダー表には平屋主将の名前はなく、力のある池田(法1)、軽部(営1)という1年生の名前があった。それでもベンチから身を乗り出し、必死に選手を勇気づけた。 明治に入部する選手は高校時代、インターハイに出場し、活躍しているのが普通。だが平屋主将はベンチで応援している立場だった。しかし、大学入学後は1年春からリーグ戦に出場。そのため「試合に出る側と出ない側を経験し、両方の気持ちが分かる」。試合に出場できず、悔しい気持ちが少なからずあるにもかかわらずベンチから大きな声を出し、選手を後押しする。「背中でチームを引っ張っていた」(高山コーチ)の言葉通り、彼の姿は選手たちを奮起させ、優勝の隠れた原動力となっていた。 「自分は幸せ者だ」。早大に勝ち、優勝を決めた瞬間こうつぶやいた。平屋主将がチームを率いる立場になってから団体戦で常勝明治は2度も早大に負け、主将としてふがいない気持ちを抱えてきた。けれども、大学最後のリーグ戦でリベンジを果たし、優勝を決めた瞬間、涙は止まらない。リーグ戦終了後は「後輩には今度こそ3冠をとってほしい」と終始チームのことを口にし、最後まで彼の口から特別賞受賞についての後悔の言葉は出なかった。チームに対する熱い思いは、明大卓球部の歴史においても彼にかなう選手はいないだろう。◆平屋慶四郎 ひらやけいしろう 営4 仙台育英高出 178cm・65kgREAD MORE -
中大倒し、完全優勝!/秋季リーグ戦
卓球9月3日~7日にかけて秋季リーグ戦が行われた。本学は春季リーグ戦、インカレと負け越していた早大に勝ち、完全優勝を手にした。これで秋季は3連覇となり、「秋に強い明治」の名は来年へと引き継がれることになった。 初戦は昨年秋季リーグ戦で唯一負けを喫した専大だったが、今大会は危なげなく勝利。4ゲーム中1セットしか落とさないという見事な試合展開を見せた。2日目の埼玉工大戦。春季リーグ戦ではまさかの敗北をみたが、今大会は池田(法1)が新人戦シングルス優勝の胡(埼工大)に勝利を挙げるなどして雪辱を果たした。3日目の駒大戦は、前2日とオーダーが多少変わり、日高(法4)、石崎(政経3)が今大会初出場。日高は2セットを取られてからの挽回(ばんかい)、石崎はストレートでの勝利を勝ち取り、周囲に本学の層の厚さを見せつけた。 4日目は、今大会一番の勝負どころである早大戦。試合開始前から、会場には高揚した空気が漂い、平岡監督も前日に「ここまで4―0で来てても、早稲田に勝たなきゃ話にならない」と意気込みを見せていた。結果は4-2で本学の勝利。この時点で、優勝が決定した。軽部(営1)の一本で優勝が決まった瞬間の選手の歓声や、「うれしい」と語った池田の泣き笑いの表情が印象に残った試合となった。 最終日の相手は今年の関東学生選手権大会でダブルス優勝を果たした、白神・森田ペア有する中大。ストレート勝ちかと思われた試合だったが、その思惑に反して、最終ゲームまでもつれ込む混戦となった。しかし最後は本学が伝統校の意地を見せつけ、4―3で勝利。秋季リーグ戦は本学の完全優勝で幕を閉じた。来年からは1部校が6校から8校へと変わり、試合数も増える。条件は多少変わるが、明治の勢いは止まらない。来年こそは春秋リーグ戦連覇を狙う。READ MORE -
有終の美飾る/第60回東京選手権
卓球今大会が学生最後となる足立・松山組。全日本学生チャンピオン、徳増・森田組(専大)を制し有終の美を飾った。READ MORE -
(6)「部内一のマイペース男」――和田隆仁
卓球部外大会で勝つ以前に、部内で勝たねば大会に出る権利さえ得られない、強豪・明大卓球部。その中で実力を持ちながらも出場機会に恵まれず、最終学年を迎えた眠れる獅子がいる。卓球部一のマイペース男・和田隆仁(法4)だ。部内一の気分屋 和田と話していると、時間が止まっているような印象を受ける。会話をしていても、一言一言がスローモーション。話す内容にも、あまり気迫や感情が伝わってくるものが少ない。それは会話だけにとどまらず、卓球も同様で「やるときはやるが、やらないときはやらない」と、ダブルスを組む大塚(商3)は言う。和田自身も、「卓球にも自分の性格が出ているのか、エンジンが掛かるのが遅い。追い込まれないとやらないし、集中できない」と苦笑いする。監督も認めるほどの、部内一の気分屋・和田。だがそんな彼にも、一つだけ「情熱」を注ぐ大会がある。関東学生1部リーグ戦だ。「自分もあの舞台に立ちたい」。いつもはおとなしい和田だが、リーグ戦の話をするときだけは目の輝きが違う。各校の代表選手が母校の看板を背負い、熱い戦いを繰り広げるリーグ戦への情熱――、それは「出たい」という単純な思いではない。そこには「卓球人生最後の年」に懸ける特別な感情がある。最後のリーグ戦 卓球部で過ごす最後の1年を迎えた今年、和田は一つの決断を下した。「自分の卓球人生を大学で終える」。どこか寂しげな装いを感じさせながらも、しっかりとした目でそう語る。だが卓球人生に終止符を打つ決断をした今、そんな和田には残り1年間で成就させなければならない思いがある。それがリーグ戦への出場だ。卓球人生最後の年をリーグ戦で飾りたい――。その切なる願いを実現させずに、卒業することはできない。 「リーグ戦って、やっぱりほかの大会とは違う。勝ったらヒーローだし、そこに自分が立てたらって……。しかも4年目だと、きっとそれまでと違う感情とか味わえるんだろうな」とリーグ戦への言葉は尽きない。昨秋のリーグ戦優勝、一昨秋の優勝、そしてさらにその前の優勝……。「引退する最後の4年目に優勝を決めた4年生は、やっぱりほかの学年の選手とは違う特別な喜びみたいなものを感じた。自分もそうなりたい」。また和田自身の個人的な思いだけにとどまらず、「監督やコーチも自分を遠征に出させてくれたりと、色々チャンスを与えてくれている。その期待に応えなきゃって思う」。 春季リーグ戦が迫った今、和田は「最近よく監督にダブルスの練習しっかりしておけよって言われる。だからもしかして出られるんじゃ、って大塚と話したりもしてます。でも、これで出れなかったら、笑いものですけどね」と、和田はいつもの笑顔を見せる。冗談のように語る和田だが、それは決して届かない夢ではない。部内一のマイペース男・和田、ラストシーズンを最高の形で飾れるか。◆和田 隆仁 わだたかひと 法4 高知小津高出 175cm・63kg<戦型>左・シェーク・フォア裏、バック裏・ドライブ型READ MORE -
(5)「負けず嫌いが原動力」――柴田健一
卓球遅いスタート 柴田(法3)が卓球を始めたのは中学生の時。明治の選手の大半が幼少時代から卓球を始める中で、彼は卓球というスポーツに出会うのが遅かった。小学校までは野球一本できた柴田。しかし中学校には野球部がなく、そこで始めて「卓球」という選択肢が生まれた。だが「小学校の時遊びで卓球をやってみて面白かったから最初は卓球か、もしくはその中学校で吹奏楽が有名だったからどちらかをやろうと思った」と決して強い思いがあったわけではない。最終的に卓球部に入った理由も「友達が入るから」という程度のものだった。強い反骨精神 中学校の最初の大会。初心者から始めた柴田はあえなく市内で初戦負け。「とても悔しかった」。そこで柴田の心に火がついた。「人一倍負けず嫌い」という柴田の性格。このままで終わるわけはなかった。この時から柴田にとって卓球はもう、ただ「面白いから」という理由だけで続けるようなものではなくなっていた。それからは早朝5時のランニングに、練習後は、体育館を貸しきって夜遅くまで練習するなど、卓球漬けの毎日だった。その時期について聞いてみると、「卓球が好きだったからきつい練習もきついと思わなかった」。そして練習の成果が実を結び、脅威のスピードで何と半年後関東大会に出場。中学最後の大会では関東大会シングルスベスト8まで駆け上った。この負けず嫌いの性格は卓球だけにとどまらない。学業の方でも友達と競い合い「8割以上は取っていた」という柴田。彼の負けず嫌いの性格が、短い3年間を、より充実したものに変え、この3年間の努力が、卓球を中学から始めたハンデを埋め名門・明治への入学を可能にさせた。明治での目標 柴田の武器は「プレーに安定感がある」(林・営3)こと。コーナーに狙い澄まされたバックは百発百中。そのプレーからはまさか彼が中学生から卓球を始めたとは思えない。そして柴田をここまで押し上げた負けず嫌いな性格は今も健在だ。「他大学のレギュラーだけには絶対負けたくない」。そんな柴田の今の目標は「リーグ戦に出てチームのために一生懸命戦う」ことだ。柴田の「負けず嫌い」根性があれば、その目標を達成する日もそう遠くはないだろう。チームのため、代々木第二体育館で勝利を挙げた瞬間の彼のガッツポーズが早く見たい。◆柴田 健一 しばたけんいち 法3 作新学院高出 170cm・74kg<戦型>左・シェーク・フォア裏、バック裏・ドライブ型READ MORE -
甲斐、男子シングルス準優勝/関東学生新人戦
卓球将来の大学卓球界を担うルーキーたちが、しのぎを削る新人戦。シングルスでは甲斐が準優勝、ダブルスでは甲斐・松渕組がベスト8に入賞した。 大会前、「シングルスで必ず優勝する」と断言していた甲斐。高校時代の成績・実力から見れば、その可能性は十分あった。だがシングルス4回戦、思わぬ苦戦を強いられた。 相手は法政のカットマン・鳥羽。実力では明らかに甲斐が上だ。だが序盤からリズムをつかめず、2―2と追い詰められる。そして最終セット、フルセットデュースまでもつれこむ。だが「こんなところで負けるわけにはいかない――」。最後は甲斐のスマッシュが決まり、勝利。何とかピンチを切り抜けた。 その後はいつもの甲斐のプレーが戻り、6回戦、準々決勝、準決勝と続くカットマン相手にも、前後左右に振る卓球で相手を崩していく。甲斐の強みである「冷静な卓球」(高山監督)を武器に、難なく勝ち上がっていった。 そして決勝戦、相手は第1シードの明(日大)。明の力強い卓球に、ペースをつかめないままセットを積み上げられていく。終わってみれば、3―0のストレート負け。「終始相手の好きにさせてしまった。もっと自分から攻めていければ……」と悔しさをにじませた。 甲斐にとっては悔しい結果に終わった新人戦。だが、「足腰を鍛えるトレーニングをもっと取り入れる必要がある」と課題も見えた。また5月7日から始まるリーグ戦に向けては、「メンバー入りをただ狙うだけではなく、新人賞を取る」と力強く語る。明治の将来を担う、期待の新人たちの今後の活躍が楽しみだ。☆期待の3人ルーキー☆ 今年明治には超大物ルーキー水谷隼(政経1)が入りましたが、期待の新人は水谷だけではありません。ここでは、この春明治の門をたたいた3人のルーキーを紹介します。1.名前(ふりがな)2.出身校3.学部4.戦型5.高校時代の成績6.アピールポイント1.甲斐義和(かいよしかず)2.明豊高3.営4.右シェークドライブ型5.07年 ワールドジュニアサーキットフランス大会ダブルス優勝6.「どんなときでも冷静沈着。強力ドライブを見てください」。1.北村大亮(きたむらだいすけ)2.九州学院高3.商4.左ペンドライブ型5.07年 平成19年度全日本卓球選手権大会シングルス出場6.「九州の暴れん坊北村です。サーブを見てください」。1.松渕健一(まつぶちけんいち)2.秋田高3.文4.左シェークドライブ型5.07年 平成19年度全日本卓球選手権大会シングルス出場6.「打ち合いはあまり得意じゃないけど、サーブ、レシーブには力を入れてます」。READ MORE
特集記事 SPECIAL
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【卓球部】卓球界の王者たれ2023
卓球界の王者たれ。世界で活躍する選手を幾度となく輩出し、常に大学卓球界トップに君臨し続けた明大卓球部。今年度は戸上隼輔主将(政経4=野田学園)を筆頭とする新体制で、悲願のグランドスラム連覇へとまい進する。本特集では、懸命に卓球に向き合う選手の姿を特集していく。READ MORE -
【卓球部】卓球界の王者たれ2022
卓球界の王者たれ。世界で活躍する選手を幾度となく輩出し、常に大学卓球界トップに君臨し続けた明大卓球部。今年度も松下竜巳主将(商4=野田学園)を筆頭とする新体制で、ここ4年遠ざかっているグランドスラム達成に向け、まい進する。本特集では、懸命に卓球に向き合う選手の姿を特集していく。READ MORE
部の紹介 INTRODUCTION
1931年に創部されて以来、世界で羽ばたく有名選手を数多く輩出してきた卓球部。2016年のリオデジャネイロ五輪では水谷隼(平25政経卒・現木下グループ)、丹羽孝希(平29政経卒=現スヴェンソン)が代表選手に選ばれ、団体戦史上初の銀メダル獲得に貢献した。 「卓球界の王者たれ!明治大学」というスローガンを掲げ、寮にある練習場で毎日練習を行っており、技術力だけでなくチーム力も培っている。大学卓球界にその名を轟かせてきた〝古豪・明治〟は、現在も新たな歴史を刻み続けている。