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秋季リーグ戦展望Ⅳ~秋のメイジの秘密兵器――定岡恭平~
卓球今夏のインカレ。明治は早大を破り、11年ぶり12度目の日本一を勝ち取った。だが、明治は気を緩めることはない。「もう一度、早大を倒す」(高山監督)。春季リーグ戦では完敗した早大を倒すことを目標に再びトレーニングを積んでいる。すべては、秋季リーグ戦5連覇のために。そして、春のリベンジへ。今回は春季リーグにも出場し、重要な戦力として期待のかかる3年生・定岡恭平(商3)を取った。 今年負けたのは早稲田だけ。絶対に負けたくない。秋季リーグを控えた定岡は、始めに宿敵早大への思いを口にした。「インカレでは勝ったが、春季リーグで負けたという事実は変わらない。今年明治が負けたのは早稲田だけ。絶対に負けたくない」春季リーグではベンチ入りして1試合に出場し、屈辱のⅤ逸を間近で目の当たりにしているだけに早大に対する思いは一入(ひとしお)だ。また定岡はインカレ優勝後の部内の雰囲気について「しばらく浮ついた感じだったが、リーグ戦が近づくにつれ緊張感が高まってきた、みんな挑戦者という気持ちで臨んでいる」と語り、自分自身の調子については「秋季リーグはチャンスがあると思うし、気分良くやれている。仕上がりは順調」と話した。 伝統があるからこそ勝ち続けたい。昨年まで秋季リーグ戦4連覇、更にはリーグ戦通算優勝回数32回を誇り、圧倒的な秋季リーグ戦の強さから“秋のメイジ”との異名を持つ本学。その事実をプレッシャーに感じるかとの問いに対し定岡は「“秋のメイジ”と言われていて、絶対に勝たなきゃいけないというプレッシャーはある。連覇は先輩方が積み重ねてきたものだから、自分たちの代で止めるわけにはいかない。築き上げてきた伝統があるからこそ勝ち続けたい」と真剣な表情で答えた。取材中、定岡は「秋は絶対に勝たなければならない」と何度も口にした。自分に対し執拗(しつよう)なまでに課すプレッシャーこそ、自身の秋季リーグへの意気込みの表れだろう。 最後に定岡はリーグ戦に向けて「緊張感は春季リーグ戦を経験して分かっている。春の経験を活かして緊張に勝てるように戦っていきたい」と抱負を語った。また、チーム全体については「初日に勢いをつけて最終日まで調子を上げていき、早大戦にピークを持ってこられれば」と冷静に分析した。 普段は温厚で、取材にも快く応じてくれる定岡。だが、彼の口から紡がれる言葉の数々からは、心に秘めた熱い闘志が垣間見えた。3年間で培った冷静かつ闘志あふれるプレーで秋季リーグ戦優勝、そして秋季リーグ5連覇に貢献してほしい。READ MORE -
秋季リーグ戦展望Ⅰ~5連覇へ、全戦全勝が至上命題!――軽部隆介・池田和正~
卓球今夏のインカレ。明治は早大を破り、11年ぶり12度目の日本一を勝ち取った。だが、明治は気を緩めることはない。「もう一度、早大を倒す」(高山監督)。春季リーグ戦では完敗した早大を倒すことを目標に再びトレーニングを積んでいる。すべては、秋季リーグ戦5連覇のために。そして、春のリベンジへ。今回は、明治の主軸となる3年生コンビ、軽部隆介(営3)と池田和正(法3)を取り上げる。 エースとしての活躍が期待される軽部。軽部にとって、忘れられない戦いが2つある。1つ目は今年の春季リーグ戦。全勝で優勝に王手をかけた明治は早大と激突。軽部は、追い込まれた場面で足立(早大)と対決。終始相手のペースで自分のプレーができず悔しい思いをした。結果、早大優勝の瞬間をコートで味わった。「挑戦者としての気持ちでやったほうが良かったのかな……」。この屈辱をバネに巻き返しを誓い、迎えたインカレ。すべてストレート勝ちで決勝まで勝ち進んだチーム同様に、軽部も全勝と絶好調。そして決勝はまたもや早大。軽部は、春とは違い相手を追い込んだ場面で回ってきた。「負けたくなかった」。立川オープンで敗北を喫した高岡(早大)に対し、自分から声を出し、一本取るごとにガッツポーズ。高山監督に「頼もしかった」と言わしめた軽部は、自らの手で明治に優勝旗をもたらした。そんな波乱万丈の戦いをしてきた軽部が、次に目指すのは秋季リーグ5連覇だ。「出る試合は全部勝つ」。リーグ戦通算18勝のエースは、「個人タイトルよりチームの優勝」と意気込んでいる。明治、5連覇へ。エースの活躍から目が離せない! 1点取るごとに雄叫びをあげる池田。チームに勢いを与え、一本を取るごとに闘志あふれるガッツポーズをする池田。「団体戦男」と呼ぶにふさわしい男だ。リーグ戦通算18勝は、軽部と並んでチーム最多。今年の関東学生選手権では第1シードの足立(早大)を破り、自身初のランク入りを果たすなど絶好調だ。しかし、池田にとって苦手な分の悪い選手がいる。それは、早大の攻撃型カットマン・御内だ。池田と御内。2人は今季の春季リーグ戦とインカレで対戦したが、ともに御内に軍配が上がった。秋のリーグ戦では、最終戦・早大と優勝決定戦に、そして接戦の試合展開になる可能性が高い。そこで、池田と御内が三度目の因縁対決になることもありうる。三度目の正直、今度こそ雪辱を果たしてほしい。そして、「団体戦男」の活躍が明治の5連覇に導く!READ MORE -
“予選”だからこそ負けられない明治の戦い/全日本学生選手権・関東予選
卓球先日、全日本大学選手権優勝を果たし、真の“大学日本一”となった明治。しかし、個人戦で日本一となることも選手たちの一つの目標だ。その“学生日本一”を決定する全日本学生選手権(全日学)への切符を勝ち取るべく、選手らが関東予選会に出場した。試合は2日間に渡って行われ、新たにダブルス27組、シングルス58名の代表が決まる。6月行われた関東学生選手権の結果などから、明治ではシングルス6名、ダブルス3組がすでに全日学への出場を決めていた。それらの選手も見守る中、数少ない代表の座をめぐって戦いの火蓋が切られた。 まずは明治から10組が出場した男子ダブルス。激戦区・関東で、どのペアも健闘を見せた。北村・浅川組は3回戦で新人戦ベスト4の干場・秋田組(日大)を破り、代表決定戦へ進出。フルセットの末惜しくも代表は逃したが、「3回戦であのペアに勝てたのは大きい」と自信を付けた。一方、原・笠井組は代表決定戦まで順調に勝ち進み、そこでも2セットを先取。しかし、あと1セット取れば勝ち、という場面で4セット目を奪われてしまう。最終セットも粘るが、9―11で試合終了。初の全日学出場はならなかった。 そんな中、大塚・柴田組、竹之内・仲田組、松渕・根田組が予選を通過した。中でも特に劇的な展開を見せたのが竹之内・仲田組だ。代表決定戦前の3回戦、駒大の1年生ペア、渡邉・濱口組にセットカウント0―2と追い込まれる。しかし、ここであきらめる2人では無かった。「練習通りやろう」。今までやりこんできた練習、そしてお互いのことを信じ、1本1本慎重に取り返していく。気付けば最終セットのマッチポイント。競り合いながらも、代表決定戦進出を決めた。 代表決定戦の相手は筑波大の大森・藤本組。今度は順調に2セット先取するも、3・4セット目を奪われフルセットの試合に。最終セット、序盤リードするが相手も負けじと追い上げてくる。ここで負けてはいられない――強い気持ちがプレーに表れたのか、11-8で勝利し、見事代表の座を勝ち取った。「ありがとうっ!!」。その瞬間、仲田の口から感謝の言葉が飛び出した。 1日目後半から2日目にかけて行われた男子シングルス。明治の選手はほとんどがシード選手となっていた。ほぼ毎年全日学に出場している選手らが、安定した強さを見せ次々に代表を決めていく。シングルスに出場した本学選手21人中10人が、見事予選通過を果たした。 その中で初の全日学出場を決めたのが豊岡と猪瀬だ。4年生である豊岡は最後の年にして初の快挙を達成。代表決定戦まで進出したのも初めてだったが、日大の飯干に3―1で余裕を見せ勝利。「就職活動や国体予選であまり練習できていなかった」(豊岡)との言葉からは全く想像がつかないくらいの好プレーを見せた。 一方、明治選手の中で一番最後まで試合が続いた3年生の猪瀬。「(代表の座を)狙ってた」と話す。組み合わせが決まってからは、この予選に向け規定練習以外でも積極的に練習をしてきた。そして4回戦、代表決定戦では大正大のカットマン、佐々木と対戦。セットカウント1―1から3セット目を奪われ1―2と後が無くなるも、ドライブとストップで相手を翻弄(ほんろう)し1本1本着実に得点していく。ベンチや観客席に集まった明治の選手たち全員の声援を受け、猪瀬も点を取る度ガッツポーズし大きな声を上げた。結果はフルセットでの逆転勝利。予選通過を果たした猪瀬を、応援していた選手ら全員が喜びの声で迎えた。 明治からは毎年多くの選手が全日学に出場する。選手層が厚いと言われる明治では、当たり前のこと――なのかもしれない。しかし、今大会終了後に選手たちから出た言葉は、「相手に早くミスってもらうことを願うだけだった」(大塚)、「サーブ出すときも手が震えてた」(柴田)、「びびってた」(松渕)、「緊張して自分のプレーが出来なかった」(川上)、というもの。はたからは楽勝そうに見えても、選手たちの内心はそうではない。いつも“常勝明治”の名の下に戦っている選手たち。だからこそ重くのしかかる重圧がある。相手との戦い、自分との戦い…簡単では無いが、乗り越えていくしかない。予選は終わった。本番の全日本学生選手権では、どれだけの選手が自分との戦いにも勝利を挙げることができるのか。彼らの活躍に期待したい。 <試合後のコメント>平屋主将「今までで一番緊張した。1・2・3年のとき予選通ってるし負けたくなかった。まず予選通らないといけないので。毎年4年生で落ちる人がいたから…。ちゃんとやってきて良かった。全日学の目標は、ダブルスは本当にランク以上。いつも本選あんまりだったけど、林とのダブルスも最後なんで。シングルスもランク。」大塚 「今年で最後なので、今までずっと予選通ってきたし今回負けるわけいかなかった。1、2セット取れても3セット目意識しずきちゃって…。自分としてはお願いだから早くミスって、みたいな気持ちで試合してたから、勝ってホッとした。夏の間は国体予選とかがあったので、試合の感覚はあった。全日学では今まで勝てそうで勝てなかったので、自己最高記録更新のベスト16が目標。最後なんで、負けてもいいかなっていう楽な気持ちで取り組みたい」柴田 「今日いい試合できてなかった。でもそこは明治っていうオーラ出して気合で。サーブ出すときも手震えてて…でもそれはいい緊張。結果がついてきたし。全日学ではダブルスもシングルスもランク入りしたい。その前に9月はリーグ戦もあるので頑張ります」豊岡 「初めて決定戦まで行った。全日学も初めて。就活とか国体予選で練習できてなかったんですけどね。実家では練習したりしてたけど。全日学では1回勝つことが目標。そうすると泊まれるらしいので」猪瀬 「(代表を)狙ってた。自分の思い通りにできた。組み合わせが決まってから、ちょっと積極的に規定練習以外にも練習してきた。全日学では1回勝ちたい」遠藤 「決定戦の相手は専大のレギュラーだったから楽勝でもなかった。でも自分の思い通りにできた。全日学での目標は、去年ベスト32だったのでベスト16」竹之内 「ダブルスでは2人で1本1本結構話し合った。そしたらいい流れになった。ダブルスは信頼し合わないといけない。自分も仲田の力がなければできなかった。相手が年下だったから絶対負けたくないっていう気持ちはあった。シングルスは軽部がいいアドバイスをくれた。全日学での目標はランク入り。それが大学入ってからの目標でもあるので」仲田 「竹之内のおかげ。サーブレシーブとか練習やり込んだんで。(駒大に先に2セット取られたときは)練習通りやろうって話して。ダブルスは全日学ランク取ります」原 「力のあるボールはいいけど細かいことが出来ないダブルスなので、パターンとか細かい技術を練習してきた。試合の内容は良かった」松渕 「ダブルスはあんまり練習してなかった。かみ合わない部分もあったけど、試合は良かった。大事な所は2人で話し合って。シングルスは勝ってホッとした。予選は通過点なんで。そこをちゃんとできて安堵(あんど)してる。決定戦はビビってた。でも練習してきたし、最後は自分が勝つっていう気持ちでできた。全日学では単複ランク目指して頑張ります」北村・浅川 「3回戦の相手が結構強い相手だった。そこに勝って油断した部分があった。でもそこに勝てたのがすごい」川上 「緊張した。自分のゾーンがいける場所だったから。自分のプレーができなかった。予選には、規定練習以外に走ったりトレーニングして臨んだ」根田 「ダブルスはあんまり練習してない。余裕で予選突破する気でした。試合は良かった。全日学はランク目指して頑張ります」READ MORE -
強豪明治復活!インカレ11年ぶりの優勝を果たす/全日本大学選手権
卓球強豪明治は再び大学卓球の頂点に立った。本年度のインカレの開催地は京都。11年前に倉嶋洋介氏(平10営卒・現協和発酵/明大卓球部ヘッドコーチ)擁する明治がインカレで最後に優勝した場所だ。「OBからの期待は相当あった」(平屋主将・政経4)と、選手たちはOB達の気持ちをも一身に背負っていた。そして、インカレ優勝のために避けては通れないのが、春季リーグ戦で明治を破って優勝を収めている早大だ。決勝トーナメントの組み合わせ抽選の結果、明治と早大は反対側のブロックに振り分けられた。「因縁めいたものを感じた」(平屋主将)と言うように、選手たちの早大に対する思いは、他大とは一線を画していた。 まさに屈辱の敗戦だった――。さかのぼること3カ月、春季リーグで明治は最終戦を全勝で迎えた。しかし、すでに1敗していた早大にまさかの敗戦を喫し、目の前で「優勝」という2文字を攫(さら)われてしまう。この敗戦後、高山監督は早大の選手と談笑する明治の選手たちを見て「負けた相手とヘラヘラしながら会話できる神経が分からない」と珍しく強い口調で選手たちを詰(なじ)った。しかし、日を経るにつれ選手たちの心に染み渡ってゆく春季リーグでの屈辱。インカレ直前取材では「春は負けているから、インカレでは負けられない」と口にする選手たちが印象的であった。その表情はみな真剣で、目には強豪明治としてのプライドが宿っていた。 そして迎えたインカレ本番。予選を難なく突破した明治は、予選リーグから全試合ストレート勝ちで決勝まで進んだ。決勝の相手は予想通り鬼門の早大。明治の1番手は日本が誇る若きエース水谷。対する早大の1番手は、今年の関東学生選手権を制した笠原だ。 試合が始まると、水谷にしては珍しく強いボールをハイペースで打ち込み笠原を攻め立てる。さらに、普段闘志を余り表に出さない水谷が、雄叫びやガッツポーズを何度も見せると、明治ベンチのムードは一気に上昇する。最終的にセットカウント3-1で水谷は勝利。2番手は今大会明治の主将に抜擢(ばってき)された池田(法3)。池田は、緩急をつけて終始相手を翻弄(ほんろう)するが、終盤に粘りきれずフルセットの末にカットマン御内に敗れてしまう。 そして3ゲーム目、優勝へのターニングポイントとも言えるダブルス。「このインカレでダブルスが一番大事だと思っていた」(水谷)というだけに、この夏かなりの練習量を積んできた。水谷・甲斐組に対するは、春季リーグで敗戦を喫した笠原・足立組だ。1セット目はデュースに持ち込まれるものの、2セットを先取。1点取るごとに声を出し、2人でガッツポーズを交わす。これまで以上にダブルスらしい一面を見せる2人。しかし、勝利を目前にしたところで緊張が出たのか、3セット目は4点しか取れず敗北。流れが傾きかけたこのタイミングで水谷が、焦りの見えてきたパートナーの甲斐に声を掛けた。――この意思疎通が功を奏し、4セット目はダブルス本来の力でゲームを制した。 優勝に王手を掛けた4ゲーム目。軽部(営3)と高岡の対決。高岡は以前軽部が敗れている相手だ。「今大会は全体を通して調子自体は良くなかった」(軽部)と、不調の中で1セット目をリードしながらも落してしまう。しかし、「前回のリベンジの気持ちでやれた。緊張したが相手のプレッシャーもかなりのものだったと思う」(軽部)とすぐに切り替え、試合の流れを引き寄せその後のセットでは高岡をロースコアに押さえ込む。 4セット目、このセットを取れば優勝が決まる。軽部の雄叫びとともに打ち込まれるスマッシュが決まる度、ベンチからの声援が大きくなってゆく。10‐3のマッチポイント、高岡のレシーブが外れた。11年ぶりの歓喜の瞬間は、意外にも静かなものだった。 ゲームセット――お互いの健闘を称える礼を終えた後、紫紺のユニフォームをまとった戦士たちは改めて勝利をかみ締め喜びを爆発させた。「最高の気分」(平屋主将)と、喜びを表すのには多くの言葉を必要としなかった。高山監督は「春リーグ戦よりミーティングの回数を増やした。その結果が出て良かった。軽部の成長が本当にうれしい。自分から声を出していて頼もしく見えた。」と戦いを振り返った。しかし、強豪明治にゆっくりと優勝の喜びに浸っている時間はない。来月には5連覇がかかっている秋季リーグ戦が控えている。「秋のメイジと呼ばれるからには優勝したい。早稲田をもう一度ねじ伏せたい。そして社会人日本一の東京アートを倒して真の団体日本一に君臨したい」(高山監督)と、気持ちは次なる栄光へと向かっていた。 現状に満足しない“秋のメイジ”はリーグ戦でも必ずや頂点に立ってくれるだろう。☆試合後のコメント☆兒玉総監督「ミーティングでは、折れない気持ちを持たせるために、“勝負脳”を伝授した。勝つときはぶっちぎり、負けるときでも一点でも多く取るように言った。11年前に優勝した時と比べても、総合力は断然今年のほうが上。秋に向けてのモチベーションは問題ない」高山監督「隼には本当に救われた。オーダーを決める時も度々相談したが、ドンピシャだった。早稲田は逃げずに真っ向勝負で挑んできてくれた。大学3年の時にインカレで優勝したが、今のチームのほうが強い。強化すべきところをしいて挙げるならば、ダブルスのさらなる強化と軽部の体力向上」倉嶋ヘッドコーチ「春負けた次の日からインカレに向けてスタートした。“絶対優勝”というプレッシャーの中で選手たちは苦しかったと思う。厳しい練習もさせたし、不安もあっただろうけど選手はよくやってくれた。苦しい練習をしてきたので必ず優勝する、という気持ちが選手のプレーや行動に現れていた。水谷を軸に池田、軽部が普段通りの実力を発揮してくれた。甲斐もすごく練習して成長しているし、技術面だけでなく心の部分も成長した。来年青森大がいる中で優勝し、真の1位を見たい」池田「今回は主将を経験できてよかった。来年にもつながっていくと思う。秋も気持ちを強く持ってどんどん攻めて優勝したいと思う」軽部「今回は大会通して調子は良くなかった。入りの1セット目はやはり決勝ということもあり緊張して落してしまったが、相手もプレッシャーは重かったと思う。前回高岡さんには負けていたのでリベンジという気持ちでやれた」甲斐「リーグ戦以降ずっとダブルスの練習をしてきた。その成果が今大会出せてよかった。秋の大会に向けて今大会のビデオを見て欠点を探して修正していきたい」水谷「春負けて、みんな絶対優勝っていう気持ちがあったので勝ててよかった。インカレではダブルスが一番大事だと思って、一番練習してきた。決勝では終始自分のペースで試合ができた」[加藤祐輔]READ MORE -
全日本学生選手権出場者決まる!/全日本学生選手権・関東予選
卓球全日本学生選手権(全日学)出場が懸かった今大会。予選と言えど強者集う関東地区で接戦を制し、ダブルス3組とシングルス10名が新たに全日学への切符を手にした。READ MORE -
悲願のインカレ優勝/全日本大学対抗選手権
卓球優勝すれば11年ぶり12回目となる本大会。本学は予選を順調に勝ち進み、決勝で早大を3-1で破り悲願の優勝を果たした。READ MORE -
水谷、男子ダブルス3連覇!!/全日本選手権
卓球日本最高峰の大会である全日本選手権。日本で卓球をしている者なら全てが目標にしている大会だ。今回、水谷隼(政経1)がダブルス3連覇を達成。しかし一方、これからの明治を担う他選手の活躍は見られず、来年度の団体戦に不安がよぎる結果となった。<男子ダブルス> 本学選手を含めたペア10組の出場があった男子ダブルス。レベルの高い戦いに、1、2回戦でぞくぞくと明大選手が敗れていく中、4回戦まで駒を進めたのが和田(大・商4)・青山(中大)組。昨年は出場をも果たしていない彼らが、接戦を制し、学生最後の今大会でランク決定戦まで登り詰めた。フルセットで敗れ、惜しくもランク入りは果たせなかったが、大健闘だった。 また、昨年ランク入りした水野(営4)・小野(商4)組、昨年優勝の水谷・岸川(スヴェンソン)組は4回戦からの出場だった。水野・小野組は4回戦で田中・久保田(シチズン)組をストレートで破り、第2シードの倉嶋・田㔟(協和発酵キリン)組と対戦する5回戦へ進出。高校からずっとペアを組んできた水野と小野だが、大学卒業後は別々の進路を取るため、全日本という舞台で2人がダブルスを組むのは今大会が最後だった。2人は「久しぶりにめちゃくちゃ調子がいい」と感じながら試合に臨んだ。結果惜しくもフルセットで敗れたが、「僕らの中では結構いい試合ができたと思ってます。負けても悪くはない試合ができました」(水野)と、満足のいく結果となった。 第1シードの水谷・岸川組は、準々決勝まで順調に駒を進めた。しかし準決勝、青森山田高の上田・野邑組に思わぬ苦戦を強いられる。1セット目からデュースにもつれ込み、結局14―16で第1セットを奪われ、続く2セット目も9―11で相手に許す。これで後が無くなった水谷・岸川組だが、ここからが王者の見せ所。日本代表としても絶対に負けられないという気持ちに火が付いた。3セット目以降、これまで相手に押されていたのがウソかのようだった。11―6、11―4、11―6と点差を付けて見事勝利。決勝の舞台へ踊り出た。 決勝の相手は、全日本社会人選手権王者の時吉・横山(グランプリ大阪)組。決勝戦にふさわしい戦いが繰り広げられたが、デュースにもつれ込んでも2人で声を掛け合い慎重にプレーし、絶対に流れを相手に譲らない。終わってみれば、ストレートでの勝利だった。これで水谷・岸川組は全日本ダブルス3連覇を達成。応援席から祝福の声を上げる明治の選手たちに水谷は笑顔で答えた。 今回、水谷・岸川組の優勝、水野・小野組のランク入りと、明治勢の活躍も見られたが、3年生以下の目立った活躍は見られなかった。団体戦で明治の弱点となっているダブルスの強化が、今年の明治の活躍のカギとも言える。来年は明治勢の華々しい活躍を見せてほしい。READ MORE -
“明大のカットマン”定岡が攻める!!/関東学生選手権
卓球今年、世界選手権横浜大会で、水谷(政経2)・岸川(スヴェンソン)組が日本男子勢12年ぶりの銅メダルを獲得したことは、すでに周知の事実だろう。その12年前、マンチェスター大会で同じ快挙を成し遂げていたのも、他でもなく明大OB、松下浩二氏(平2文卒)・渋谷浩氏(平2営卒)のペアだった。 松下・渋谷両選手の戦型はカットマン。ひたすらカットをひいて相手のミスを誘うパターンが多かった時代に、カットで機会をうかがい、甘い球には積極的に攻撃へ転じる今日のカットマン像を築きあげた立役者は、彼らだといえる。そんな先輩方の確立した攻撃的なカットマンのスタイルで、各校の猛者に挑む選手が今、明治にも1人――定岡だ。 抜群の安定感を誇る部内唯一のカットマン、定岡。団体戦でレギュラーになることも難しいといわれる明治で、今年、リーグ戦初出場を果たした。惜しくもそこで初白星とはならなかったが、続く今大会、関東学生選手権では見事な活躍を見せた。 総勢570名の選手が集い、関東の学生ナンバー1の座を争うこの大会。ノーシードから勝ち上がった昨年に続き、定岡はシングルス2年連続のベスト16入りを果たした。 昨年の同大会の成績が考慮され、シングルスはシードで4回戦からの出場となった。大会初日にダブルスで敗れたものの、「大会中は試合ごとに調子が上がっていった」というように、2日目のシングルス4、5回戦は、相手を寄せ付けず快勝した。 ランク入り(ベスト16)の懸かった6回戦、難敵埼玉工大の伴との1戦でも、長身から繰り出す重たいカットと鋭い反撃で相手を翻弄(ほんろう)。終始有利な展開で試合を進める。しかし、2-1で迎えた第4セットでは、マッチポイントを握ってから相手に連続得点を許し、デュースに持ち込まれるという場面も。そこで最後に勝負を決めたのは、やはり磨いてきた“攻撃力”だった。追いつかれてもなお自分のプレースタイルを崩さず攻め続けた定岡に、最後は相手が根負け。見事、ベスト16入りを決めた。必死にボールに向かってゆく定岡のその姿には、執念さえも感じられた。 難敵を冷静にさばき、自身初のベスト8を懸けて7回戦で挑んだのは早大のエース笠原。2年生ながら今年の春季リーグ戦で個人賞を総なめした実力者だ。定岡は、長い手足を生かした粘り強いプレーで相手に食らいついていく。しかし攻略の糸口はつかめず、「相手の方が1枚上手だった」と健闘むなしくストレート負けを喫した。 試合後、「大会の目標は最低でランク入りだったので、それを達成できたことには満足してる。でも最低条件をクリアしたにすぎないので、まだまだこれから」と話し、あくまで控えめな彼。しかし、偉大な先輩方に続くプレースタイルを生かし、2年連続のランク入りを果たしたことは、定岡に大きな収穫をもたらすだろう。今後の目標を尋ねると、「ランク入りの懸かったベスト32と16はもちろんのこと、ベスト16と8の差も大きいので、来年はさらに上が目指せるように練習を頑張りたい」とさらなる上位進出に意欲を見せた。その朗らかな笑顔の奥には、次を見据える熱い闘志がみなぎっているに違いない。 数々の強豪を退けてきたその攻撃力は、どこまで飛躍を続けるのか。定岡の活躍に今後も目が離せない!◆定岡恭平 さだおかきょうへい 商3 実践学園高出 186cm・87kgREAD MORE -
遠藤、ベスト16の壁破れず/関東学生選手権
卓球あと一歩だった――。自身初となるランク入りまであと1勝だった遠藤佳祐。だが、その1勝という壁があまりにも大きかった。 ランク入り決定戦は中大のエース・森田。「相手は断然格上だったので攻めるしかなかった」。強い気持ちで相手にぶつかり第1セットを取った。「いける」――と思いきや、徐々に森田も本来のペースをつかみ、第2、第3セットを連取された。「今大会の目標はベスト16。明治でレギュラーを取るためにはランク入りしなきゃいけない」。後がなくなった第4セットはデュースまでもつれ込む熱戦。ここで遠藤は勝負に出た。「普段あまり使わないサーブを使う」。しかし、ボールはネットを越えなかった。このサーブミスが響き、あえなく3対1で敗退した。「サーブミスは勝負しにいった結果。敗因は最後の1球を打ち切れなかった。まだまだベスト16の壁は大きい」。惜しくもランク入りとはならなかったが、全日本学生シングルスベスト16の早大の原を破る成果も見せた。 「明治でレギュラーになりたい気持ちは誰にも負けない。レギュラーとして関東学生でベスト16は最低条件。今後国体予選などあるのでいい結果を残したい」。遠藤は悔しい表情を浮かべながらもしっかりと前を見据え、今後の飛躍を誓った。◆遠藤 佳祐 えんどうけいすけ 法3 仙台育英高出 181cm・70kgREAD MORE -
シングルス、ベスト4止まり/関東学生選手権
卓球明治勢3年連続のシングルス制覇を狙ったが、今年は最高ベスト4止まりに終わった。一方で、ダブルスは池田・軽部組が2年連続で準優勝を果たした。READ MORE
特集記事 SPECIAL
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【卓球部】卓球界の王者たれ2023
卓球界の王者たれ。世界で活躍する選手を幾度となく輩出し、常に大学卓球界トップに君臨し続けた明大卓球部。今年度は戸上隼輔主将(政経4=野田学園)を筆頭とする新体制で、悲願のグランドスラム連覇へとまい進する。本特集では、懸命に卓球に向き合う選手の姿を特集していく。READ MORE -
【卓球部】卓球界の王者たれ2022
卓球界の王者たれ。世界で活躍する選手を幾度となく輩出し、常に大学卓球界トップに君臨し続けた明大卓球部。今年度も松下竜巳主将(商4=野田学園)を筆頭とする新体制で、ここ4年遠ざかっているグランドスラム達成に向け、まい進する。本特集では、懸命に卓球に向き合う選手の姿を特集していく。READ MORE
部の紹介 INTRODUCTION
1931年に創部されて以来、世界で羽ばたく有名選手を数多く輩出してきた卓球部。2016年のリオデジャネイロ五輪では水谷隼(平25政経卒・現木下グループ)、丹羽孝希(平29政経卒=現スヴェンソン)が代表選手に選ばれ、団体戦史上初の銀メダル獲得に貢献した。 「卓球界の王者たれ!明治大学」というスローガンを掲げ、寮にある練習場で毎日練習を行っており、技術力だけでなくチーム力も培っている。大学卓球界にその名を轟かせてきた〝古豪・明治〟は、現在も新たな歴史を刻み続けている。