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4年生が奮起の最終戦、奇跡の大逆転/東京六大学秋季リーグ戦
硬式野球4年生にとって、最終試合となった法大2回戦。6回まで0‐4とリードされるも、7・8回に4年生のタイムリーが飛び出し、見事な逆転勝利をおさめた。 前日、6‐0と大差で法大を敗った本学。今日勝てばリーグ最終試合になると同時に、4年生は引退となる。法大の先発は藤田。1年生ながら、明大打線を5回まで4安打に抑え、本学は中盤まで得点できない。一方、明大の先発は慶大戦で7回無失点と好投した久米(農3)。3回に法大・大引に適時打を許し、1点先制される。5回途中まで打たれたヒットは3本だが、自らのエラーや四死球で0‐4とされた。 法大に4点リードされたまま、試合は終盤へ突入する。誰もが、明日の3試合目にもつれ込むだろうと思った7回、本学は連続四死球で無死一、二塁のチャンスを迎える。続く大久保(法4)がゴロを打つ間にランナーが返り、まず1点を返す。さらに今浪(商4)がセンターにタイムリーを放ち、2点を追加した。今浪はこのヒットで今期リーグ通算打率を.361に乗せ、リーグ2位につけた。攻守ともに数々のピンチを救い 、ケガにも屈せずリーグ戦を乗で野り切った今浪は「大学卒業後は野球を続けない。この試合球は最後」。公式戦生涯で最後の試合を最高の形で締めくくった。 8回表、この回から登板した清代(営4)が法大に1点を返され、再び引き離される。しかしその裏、先頭バッターの小林雄(政経2)がヒットで出塁し、上位打線の田沼(商4)に打順が回る。田沼は他の多くの選手と違い、一般入部で野球部に入部した。大きいハンデを抱えながらも努力し、4年生春からレギュラーを勝ち取った選手だ。最後の神宮での勇姿を母親がスタンドから見守る中、田沼の打球はレフト戦へ伸びる。タイムリーとなり、1点を追加した。普段、感情を表に出さない田沼だが、一塁ベースから母親にガッツポーズを送った。そしてネクストバッターズサークルには主将の2番・松下(法4)。大学最後の打席になるであろう松下は、3番・大久保に「何としても塁に出てつなぐから、打てよ」と告げ、打席に入る。法大ピッチャーの制球が定まらず、カウントは0‐3となった。確実に四死球を選ぶか、ゴロやフライでアウトにもなる危険性があるヒッティングか。今期、東大戦が終わった時点でリーグ首位打者となった後も、必要な場面で、自身の成績よりチームの勝利を考え、バントを選び続けてきた主将の気持ちは決まっていた。迷わず四死球を選び、後続につなげた。リーグ最後まで黒子役に撤してきた主将らしい一打席だった。 依然、スコアは4‐5。無死満塁、1点を追いかける。バッターは3番・大久保。春季の10打点に加え、今期は12打点を挙げるなど、主軸として常にチームを引っ張ってきた。どんなに負けていても、ベンチはいつも大久保がいたから試合を諦めなかった。迷わず振りぬいた大久保のバットがボールに当たり、タイムリーとなる。2人の選手がホームへ返り、6‐5と逆転した。 9回、最後の法大の攻撃。ピッチャー宮田(政経2)は大切な場面を任される。テンポよく二死を奪い、最後のバッターは大引。1年生から法大のレギュラーとしてリーグ通算100安打超の記録を作り、プロも注目の4年生だ。大引の打った打球はサード前へ転がり、一塁へ送球され、アウト。明大の劇的な勝利となった。 試合終了と同時に、ベンチからは優勝したかのように選手たちが飛び出してきた。松下は「チームがひとつになれた。4年間、しんどくて辛かったけど、それでも楽しかった。最高の仲間たち」とウイニングボールを片手に、嬉しくも悲しげな表情を見せた。「3年生に最後にいい土産を残してくれた」と川口監督は4年生にはなむけの言葉を送った。 明大は連勝し、法大から勝ち点を挙げ、リーグ3位以内を確定させた。今期、初戦の立大戦でまさかの負けを喫し、もはやBクラスと思われていた中、4年生が奮起し、チームを上位まで引き上げた。優勝には届かなかったものの、春季、最終戦まで優勝争いに加わるも4位に終わった雪辱は果たしたと言える。「4年生の力で大逆転、リーグ2位」という記録を残して、涙を見せることなく、晴れ晴れとした顔つきで4年生は神宮を去った。READ MORE -
(3)松下享平
硬式野球第3回 松下享平(法4)すべてはチームのために 主将として常にチームの勝利を優先し、100人を超える部員をまとめ上げてきた松下前主将(法4)。松下の主将としての功績は部内改革にある。部内の上下関係を改善することで下級生にも平等に練習の機会を与え、さらにトイレ掃除などの雑用も自ら行なった。主将としての姿勢はプレーにも表れる。松下のレギュラー定着は、4年の春季リーグ戦だが、打率143と低迷。結果は出せなくとも松下が明治の精神的支柱であるのに変わりはないが、チームを率いる立場として納得がいかなかった。夏合宿では監督からの特訓を受けフォームを改造、今まで以上にバットを振り込んだ。それは秋季リーグ戦で打率286と結果に表れ、終盤には一時首位打者に躍り出るなど主将としての意地を見せた。だがあくまで松下が目指すのは全員野球。要所であれば四死球やバントを選び、最後までチームの黒子役に徹した。 今春からは社会人野球・東邦ガスへ戦いの場を移す。引退後も明治の新グラウンドで現役部員とともに汗を流し、ユニフォームを真っ黒にする松下は言う。「まずは東邦ガスでレギュラーを取る」。社会人野球はプロ挑戦への最後の切符。「野球をここまで続けてきたからには、プロを最後まで目指したい」と目を輝かす。明治では主将としてチームを第一に戦ってきたが、今度は自身の本当の力が試される社会人野球の厳しい戦いが待っている。松下の挑戦は終わらない。(1)球部を引退して現在の心境 現役時代はその日その日を必死にやるのが精一杯で迷惑かけっぱなしでしたから、とにかくほっとしています。でもまだ上で野球を続けることができるのでやってやるぞって感じです。(2)大学野球生活で一番の思い出 引退した日です。チームには迷惑かけっぱなしで、僕が一番みんなに謝りたかったのに、みんなが本当にやさしい言葉をかけてくれて本当にこのチームでキャプテンをやらせてもらえてよかったなって思いました。(3)今後の目標 東邦ガスに進むことが決まったので、1年目からレギュラーをとって先輩の宇津野さんを超えたいです。(4)後輩たちへメッセージ 僕たちは優勝することができなかったので、とにかく優勝してください。それはもちろん自分たちのためでもあるけれど応援してくれる人たちへの恩返しにもなるので感謝の気持ちを持って勝ち続けて下さい。(5)神宮で応援してくれた人たちへメッセージ 本当に熱いメッセージありがとうございました。そして優勝できなくてすみませんでした。でも明治の応援は六大学で一番熱く心強かったです。後輩たちも精一杯頑張ると思いますので、ご声援よろしくお願いいたします。本当にありがとうございました。◆松下享平 まつしたきょうへい 法4 報徳学園高出 170cm・67kg 右/左 外野手☆次回は今浪隆博(商4)です。ドラフト指名を受け、北海道日本ハムファイターズに入団した彼の今後に迫ります。READ MORE -
春季キャンプ直前情報
硬式野球今月13日から静岡県で春季キャンプを行う明治。学校も長期休暇となり、2月に入ってからは野球漬けの日々を過ごしてきた。ここまで目立ったケガ人はなく調整は順調。キャンプは13日から20日まで沼津、21日から27日まで島田で行われ、その後28日から来月5日までは東海地方に遠征する。キャンプからは開幕メンバー入りを懸けた熾烈(しれつ)な競争がスタート。そこで目前に控えたキャンプインに向けて首脳陣、参加選手に意気込みを聞いた。・川口監督「バッテリーは昨年の主力が残っています。特に4年生の4投手は経験豊富なので、彼らの経験を生かして戦っていきたい。守り勝つ野球をする条件がそろっています。野手はキャンプでセカンド、ショートのレギュラーを探します。(候補は)主将の藤田はもちろん、ほかには渡部、千田。しかし、昨年の主力が抜けて例年以上に野手陣の見極めは難しい。そのためキャンプを通して慎重に見極めていきたいです。今はさまざまな場面を想定して選手には2つのポジションを守るように指示しています。今季は練習後の特守を積極的に行うなど、例年以上に選手たちの意気込みは高いです。(スタメンの)9人全員で戦えるチームづくりをしていきます」。・善波コーチ「投手陣は全体的に良い仕上がり。キャンプに良い状態で臨むことができます。野手陣は体力的な下地はできました。あとはキャンプでサインプレーなど頭を使った実戦形式の練習を行っていきます。セカンド、ショートのレギュラー候補は多い。キャンプにもたくさん連れて行きます。(ルーキーでメンバー入りした2人について)謝敷は打撃が良い、池永は強肩が魅力なのでキャンプに連れて行くことにしました。レギュラー争いはここからが勝負。キャンプではケガをしたらすぐに東京に戻します。まず沼津から島田に移るときにメンバーを絞ります。またOBが2軍の練習を見てくれるので良い報告があった選手とキャンプ組の入れ替えも随時行っていきます。そして島田から東海遠征に向かうときにさらにメンバーを絞る、または入れ替えを行います」。・今関学生コーチ(商4)「試合でプレッシャーに負けないように、ノックではエラーしたら罰ゲームをさせるなど工夫して練習しています。今季は投手中心の守れるチーム、打者が自らのタイプに合ったバッティングができるチームを目指したい」。・藤田主将「今は(守備では)実戦でエラーしないように一球一球を意識して取り組んでいます。打順が何番でも対応できるように走塁やバントの練習もしています。キャンプでは自分は飛ばしたりする打者ではないので自分は自分らしく、相手が嫌がるようなしぶといバッティングをできるように考えて練習していきたいです。あとはオープン戦でレギュラー争いになるのでレギュラーを取れるように頑張ります」。・白石(ピッチャーリーダーに就任)「これまでは中距離のランニングを行ってきましたが、キャンプからは短距離のダッシュをやって体のキレを出していきます。今は(オフに)たくさん走りこんだので、下半身が安定しています。キャンプでは投げ込み中心に行いフォームを固めてストレートのノビを上げたいです。今季はピッチャーリーダーになったので、先頭に立って練習するようにしています」 。・久米(プロ注目のサイドスロー)「今まで以上に走りこみの量を増やしています。キャンプでも走りこみます。また体を大きくしたかったので、今オフからウエイトトレーニングを本格的に取り入れました。筋力を付けて球のキレを上げたいです。変化球は今までいろんな球種を投げてきたけど、キャンプでは球種を絞って球の精度を上げたいと思っています」。・水田(スライダーが武器の右腕)「今は体づくりの時期なので坂道などきついですが走りこみを意識してやっています。今季は変化球ばかりでなく、ストレートで打ち取れるように精度を上げていきたいです」。・古川(復活を目指す貴重な左腕)「投手陣はランニングを中心に今まで以上に下半身強化に取り組んでいます。ブルペンには例年より1ヶ月ほど早く、新年明けてすぐに入りました。今はいつも練習の最後にブルペンに入って、疲れているときにいかに良い球が投げられるかを試しています。これまでは上半身だけで投げようとしていたけど、今は下半身の力を上半身に伝えるように下半身を使って投げています。自分は球のキレで勝負したい。特にストレートは打者に球速より速く感じるくらいにキレを磨きたいです。キャンプではストレートの精度を上げていきたい。今季は最上級生として下級生にいろいろなことを伝えていきたい。新年を明けてから自分の投球も意識も変わり、もう一段階上のレベルを目指しています。ボロボロになるまで練習したい。ほかの4年生3投手に負けないくらい頑張ります」。・中野(リード面の評価が高い正捕手候補)「今は守備中心に練習しています。具体的にはスローイングと捕球練習です。キャンプでもリーグ戦で全試合出場できるように守備力の向上を図りたいです。自分のほかにもいいキャッチャーがたくさんいますが、まずは自分が練習することが一番大切なのでとにかく練習します!」。・行田(昨秋の雪辱を懸ける右の大砲)「今季は左右にしっかり打ち分けるバッティングができるようになりたい。あと出塁率を上げたいです」。・佐々木(右の大砲、4番候補)「今季は打率を上げて、ヒットでいいのでここ一番のチャンスで打てるようになりたい。打撃練習でも試合を想定してやっています。守備はもしエラーしても“あれだけ練習していたらしょうがない”と思われるくらいにノックの数を受けます」。・小林(雄)(俊足が武器、今オフから外野も練習中)「今は外野とセカンドを練習しています。守備は内野の方が難しい。あと盗塁に関して昨年は自分でいけると思ったタイミングでもアウトになってしまうことがあり、足に対して自信がありませんでした。そのため自分で研究して初動浮可走法という走り方に取り組んでいます。粘れるバッティングと警戒されても走れるようになりたいです。(希望の打順は)1番を打ちたい。四球でも塁に出られるようになりたいです」。・謝敷(打撃が売りの大物ルーキー)「今は練習に付いていくのが精一杯。でもとても良い環境で練習しやすいです。一日一日を大切にしてがむしゃらにやりたい」。・福本(打撃が魅力の外野手)「ここ一番で打てるように力を付けたい。外野の生き残りが懸かっているのでしっかり存在感を見せたいです」。・齊藤(陽)(リーグ戦出場経験が豊富な外野のレギュラー筆頭候補)「ここまでは順調に調整できています。今年はパワーを付けてパンチ力のあるバッティングを目指したい」。・小道(俊足巧打の強肩外野手)「リーグ戦を戦い抜く体力を付けることが目標。昨秋に守ったので、ライトのポジションにはこだわりがあります」。春季キャンプ参加メンバーポジション 名前(学部) 投/打 出身校投手 久米勇紀(農4) 右投右打 桐生一高白石守(商4) 右投右打 駒大苫小牧高古川祐樹(理工4) 左投左打 春日部共栄高水田裕(文4) 右投右打 愛知啓成高岩田慎司(営3) 右投左打 東邦高江柄子裕樹(文3) 右投右打 つくば秀英高秦祐太(商3) 右投右打 日大三高宮田隼(政経3) 右投右打 鵡川高大越遼介(政経2) 左投左打 日大三高黒沼克誠(理工2) 左投左打 春日部共栄高成田隼人(商2) 右投右打 鵡川高松橋拓也(商2) 右投右打 駒大苫小牧高捕手 金子鯉一(政経3) 右投右打 明大中野高田島一憲(商3) 右投右打 聖望学園高中野大地(政経3) 右投右打 拓大紅陵高安田亮太(文2) 右投右打 PL学園高池永周平(営1) 右投右打 日大三高一塁手 上宇都泰平(法4) 右投左打 桐光学園高行田篤史(政経4) 右投右打 遊学館高松井尊嗣(文4) 右投右打 大宮東高二塁手 藤田真弘(法4) 右投左打 広陵高梅田大喜(政経3) 右投右打 明徳義塾高小林雄斗(政経3) 右投左打 新田高越智竜一(商2) 右投右打 西条高遠山裕太(商2) 右投右打 松商学園高謝敷正吾(商1) 右投左打 大阪桐蔭高三塁手 佐々木大輔(政経3) 右投右打 日大三高佐藤政仁(政経3) 右投右打 青森山田高西山市郎(法3) 右投右打 明徳義塾高遊撃手 渡部和博(政経4) 右投左打 倉敷工高千田隆之(営2) 右投右打 日大三高外野手 齊藤陽太(商4) 右投両打 桐蔭学園高福本真史(営4) 右投左打 花咲徳栄高池田樹哉(法3) 左投左打 愛工大名電高澤井義志(農3) 右投右打 駒大苫小牧高房林靖治(農3) 右投右打 大阪桐蔭高井上真輔(商2) 右投右打 佐世保南高小林卓麿(文2) 右投右打 豊田西高小町典史(営2) 左投左打 明大中野八王子高小道順平(法2) 右投右打 二松学舎大附高松永三四郎(営2) 左投左打 静岡高※カッコ内の学年は新学年、ルーキーは入学予定の学部☆キャンプ地へのアクセス☆・沼津キャンプ・・・愛鷹球場(静岡県沼津市足高202) JR沼津駅南口富士急デパート前より富士急シティバス沼津ゴルフ場行き拓南下車、徒歩15分または運動公園行き終点下車・島田キャンプ・・・島田球場(静岡県島田市横井4-19-1)JR島田駅から徒歩約7分READ MORE -
(4)今浪隆博
硬式野球第4回 今浪隆博(商4)華麗なる遊撃手 「無冠の帝王」というのは、まさに彼にふさわしい言葉だろう。 明治の遊撃手として活躍した今浪隆博(商4)。しかし大学野球人生において、今浪はベストナインなどのタイトルを獲得することはできなかった。 1年次から試合に出場し、秋季新人戦ではタイムリーを放ち優勝に貢献。早くもレギュラー入りが期待され、実現するのもそう遠い夢ではなかった。しかし翌年、明治が一場投手の活躍で優勝に沸く中、今浪には腰を痛めるという苦難が待ち受けていた。試合出場もできず、一気にレギュラー争いから脱落。1年間を棒に振ってしまった。続く3年次にはなんとか復帰を果たすも、なかなか良い結果に結びつくことはなかった。 迎えた最後の年。遅咲きではあったが、今浪は自身の才能をようやく開花させた。春季リーグ戦ではショートでスタメンに定着し、打率3割台をマーク。そして大学生活最後のシーズンとなる秋季リーグ戦では、岡崎(慶大)らとともに首位打者争いを繰り広げるまで上り詰めた。 引退後、今浪は社会人野球への道を全く考えず、野球人生を終えようとしていた。夢だったプロへの道は、ほぼ絶望的だと思われていたからだ。しかし、北海道日本ハムファイターズからのドラフト7位指名の知らせが舞い込んだ。彼自身、そして周囲の誰もが予想だにしない展開だった。こうして、今浪は本学では2年ぶりとなるプロ入りを果たした。舞台は変わり、今浪は新たな野球人生を歩き出す。バッティングセンスもさることながら、持ち前の華麗で天才的な守備力を武器にして、今度は神宮の観客にとどまらず、多くのファンを魅了してくれるにちがいない。(1)野球部を引退して現在の心境 また野球をすることができて、毎日楽しいです。(2)大学野球生活で一番の思い出 下級生のころの日々。つらいこともたくさんあったけど、それが自分の糧となっている。(3)今後の目標 1軍に通用する実力をつけて活躍したい。(4)後輩たちへメッセージ Enjoy baseball!!楽しく野球をして下さい。(5)神宮で応援してくれた人たちへメッセージ 感謝の気持ちでいっぱいです!これからもよろしくお願いします。◆今浪隆博 いまなみたかひろ 商4 平安高出 175㎝・70㎏ 右/左 内野手☆次回は清代渉平(営4)です。左のエースとして活躍した彼の今後に迫ります。READ MORE -
(5)清代渉平
硬式野球第5回 清代渉平(営4)輝きを取り戻したエース 高校2年時に夏の甲子園で日本一を経験し、高校球界トップレベルの左腕として鳴り物入りで明治に入学した清代。だが、入学直後はケガに苦しみ、1年時のリーグ戦出場はゼロに終わった。清代が初めて神宮のマウンドに立ったのは2年春のリーグ戦。このとき清代は2勝1敗、防御率2.97と好成績を収める。主軸投手として明治の優勝に大きく貢献した。さらに秋のリーグ戦では4勝を挙げて、エースとしての地位を確立するとともに来季以降のさらなる成長が期待された。 3年春のリーグ戦で背負った背番号はエースナンバーである「11」。首脳陣からの大きな期待を受けて臨んだリーグ戦。しかし、気負ってしまったのだろうか。期待を裏切る結果となってしまう。春はわずか1勝、秋にはリーグ戦未勝利という屈辱を味わい、清代にとっては苦しい一年となった。 屈辱を晴らすため、そして最終学年として臨んだ昨春のリーグ戦。左腕エースの完全復活が望まれたが、ここでも0勝に終わる。だが、最後の秋季リーグ戦で清代は本来の実力を遺憾なく発揮した。昨年までの不調を忘れさせるかのように、要所で2年前の活躍をほうふつとさせる好投を披露。結局、規定投球回には届かなかったものの、最終戦の勝利を含む2勝を挙げて有終の美を飾った。卒業後はさらなるレベルアップのためにNTT東日本へ活躍の場を移す。明大野球部、神宮で学んだ多くのことを胸に社会人野球界でも清代の活躍が待ち望まれる。(1)野球部を引退して現在の心境 自由な時間も増えましたが、また違う場所での野球がすぐ始まるのでそこで後れを取らないよう気を付けながら過ごしています。(2)大学野球生活で一番の思い出 大学4年間いつも神宮のマウンドのことばかり考えていました。やはりあの場に立って、投げていたことが一番の思い出です。(3)今後の目標 ほかの場で野球を続ける仲間より早く活躍して、もっと高いレベルを目指したいです。(4)後輩たちへメッセージ 努力を惜しまず練習し、神宮で暴れて、明治を優勝させてください。(5)神宮で応援してくれた人たちへメッセージ 4年間応援ありがとうございました。今年のチームは明治を優勝へ導いてくれるはずです。ぜひこれからも神宮に足を運んでいただき、野球部を応援してください。◆清代渉平 きよしろしょうへい 営4 日大三高出 180cm・72kg 左/左 投手☆次回は田沼俊秀(商4)です。いぶし銀として活躍した彼の今後に迫ります。READ MORE -
(6)田沼俊秀
硬式野球「いぶし銀」まさにそんな言葉が似合うのが、この田沼だ。昨秋は1番打者として大活躍。打率は.333を記録し、ベストナインも獲得した。典型的な俊足の1番打者というわけではない。堅実なバッティングやバントなどが売りのバッターだ。守備もうまく、遊撃手・今浪との鉄壁の二遊間コンビは他大にとって恐怖だった。 高校時代は無名で、明治に入学したほかの選手より知名度は劣っていた。入学後もなかなかレギュラーをつかむことはできなかったが、決してあきらめることなく、最終学年の昨季、ついにスタメンの座を獲得。その巧打と守備は明治に欠かせないものとなった。 社会人になる来年からは軟式野球に挑戦する。舞台が変わっても田沼の野球への情熱が冷めることはない。(1)野球部を引退して現在の心境 4年間一緒に練習してきた仲間ともう野球ができない寂しさを一番に感じています。(2)大学野球生活で一番の思い出 秋のリーグ戦の法政との最終戦。明治で野球ができてよかったと思える試合でした。(3)今後の目標 実業軟式で全国大会出場。(4)後輩たちへメッセージ 勝って喜びの涙を流してください。(5)神宮で応援してくれた人たちへメッセージ 神宮で戦ってくれた最高の仲間だと思っています。どんな場面でも声を嗄らし応援してくださった皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。今までありがとうございました。そしてこれからも明大野球部をよろしくお願いします。◆田沼俊秀 たぬまとしひで 商4 太田市立商高出 178cm・67kg 右/右 内野手☆今回で連載企画「球道夢限」は終了させていただきます。取材に協力してくださった硬式野球部の関係者並びに6選手には厚く御礼申し上げます。※レギュラー連載は今回で終了となりますが、来月中に番外編を更新する予定です。どうぞお楽しみに。READ MORE -
特別企画 今浪隆博~己のスタイルを貫く~
硬式野球突然のドラフト指名から約4ヶ月。今浪隆博(商4)は1月中旬に鎌ヶ谷の選手寮に入り、新人合同自主トレに参加。2月は沖縄県・国頭村で行われた2軍キャンプで汗を流した。現在は今月1日から行われている教育リーグ(2軍のオープン戦)に出場し、攻守で存在感を見せている。プロ野球選手として新たなスタートを切った今浪に現在の心境、今後の抱負を聞いた。―チームに合流してから約2ヶ月が過ぎましたが、現在の近況を教えてください 調整は順調にできています。(心境の変化は)特にありません。設備が抜群なので、野球をやるには最高の環境です。今は1日でも早く1軍に上がれるように練習に励んでいます。―チームの雰囲気には慣れましたか はい。若い選手が多いですし、みんな明るくて(入団前の)イメージ通りのチームでした。選手通しも仲が良いですし、良い環境で野球をやることができています。―鎌ヶ谷(千葉県・鎌ヶ谷市)の町はどうですか 見ての通りです(笑)駅まで遠いですし、タクシー代がかなりかかるのがつらいです。―同じ東京六大学の早大から入団した宮本、山本両投手とは話しますか 話しますよ。ルーキーはみんな仲が良いです。―ヒルマン監督とは話しましたか いえ、ルーキー全員に対して話をしたときはありましたが、まだ個人的に話したことはありません。―大学とプロの違いは (練習内容は)基本的に大学と変わっていません。ただ監督やコーチの指導は熱心ですし、1つのプレーに対して要求されることが多いです。そういう意味で練習内容は濃いですね。またトレーナーが2軍だけで3、4人在籍していて、体のケアや体力トレーニングの方法を任せることができます。あと(ほかの選手の)打撃練習を見て、打球の飛距離に驚かされました。どの選手もすごいです。―現在の調子はどうですか ぼちぼちですね。(大学時代と)打撃、守備とも自分のスタイルを変えていないですし、今はコーチからも好きなようにやらせてもらっています。プロに入っても自分のスタイルは変わっていません。―教育リーグが始まりましたが やはり実戦は楽しいですね。今は(同じ内野手の)陽と尾崎がケガしているので、チームの内野手が不足していて、出場機会が多いのでうれしいです。(※3月6日現在、全試合でスタメン出場中)―大学とレベルの差は感じますか いや、それほど感じません。今は2軍ですし、そんなに大学と差はないと思います。やはり1軍はすごいと思うんですけど。―ショートのポジションにこだわりはありますか ありません。試合に出られるのであればどこでもいいです。内野ならどこでも守ります。―道具についてはどうですか 試合用は大学時代と同じグラブを使っています。今はメーカーと個人で契約を結んでいます。新しいものだからといって自分に合うとは限らないので、いかに自分にしっくりくるかを考えて選んでいます。―プロで対戦したい投手はいますか 一場さん(現東北楽天ゴールデンイーグルス)と対戦したいです。大学時代からストレート、変化球のすべてがすごかった。対戦できる日を楽しみにしています。―チーム内外でライバルはいますか 特にいません。自分は自分だと思っています。自分が誰かのまねをするわけではないですから。―今季の目標を聞かせてください 1軍の試合に出ることです。(プロ野球選手としての)体作りをしながら結果を出していきたい。まだすべての面で力不足なので、今より少しでも高いレベルを目指したいです。1日1日を大切にして、チームの和に入れるように頑張ります。―将来的にプロ野球選手として目標はありますか 1億円プレーヤーになること。プロの世界は年俸で評価されるので、それだけの金額をもらうのに見合った選手になりたいです。◆今浪隆博 いまなみたかひろ 商4 平安高出 175㎝・70㎏ 内野手 右投左打☆インタビューを終えて☆ プロ野球人生が本格的にスタートして約2ヶ月。今はプロという舞台で純粋に野球を楽しんでプレーしている。大学時代はケガで苦しんだ今浪にとって、大好きな野球ができることが何よりの喜びだろう。現在はチーム事情から出場機会にも恵まれ、教育リーグでは最近3試合で4安打をマークするなど絶好調。守備でも三遊間の深い打球を素早く処理し、スタンドから大きな歓声が沸いていた。このまま好調を維持していけば、早期の1軍昇格も十分に期待できる。札幌で今浪の勇姿が見られる日もそう遠くないだろう。READ MORE -
初戦は圧勝も、社会人チームに苦戦/春季オープン戦
硬式野球3月10日から春季オープン戦がスタートした。ここまで明治は初戦の仙台大戦で圧勝するも、その後は強豪社会人チームを相手に苦戦を強いられている。〈仙台大戦〉 昨年まで捕手登録だった梅田(政経3)が3番サード、内野手の小林雄(政経3)が2番センターで先発出場した。この日は序盤から打線が大爆発。2回に福本(営4)のタイムリー三塁打など4安打を集中させて3点を奪うと、2点を返された直後の4回には打者一巡の猛攻で6点を奪い、試合を決めた。 投手陣も先発の成田(商2)が5回2失点とまずまずの投球を見せ、その後は松橋(商2)、澤田(農4)、秦(商3)の継投で相手打線を無失点に抑えた。 個々ではスタメン出場した上宇都(法4)と中野(政経3)が共に3安打を放ち、レギュラー取りをアピールした。〈日産自動車戦〉 先発は4本柱の一角を担う白石(商4)。しかし、制球が定まらず3回7失点と大乱調。ボール先行の投球で、ストライクを取りにいった球を痛打されるという悪循環だった。 一方、打線も12安打を放つも、あと1本が出ない苦しい展開。8回に代打池田(法3)のタイムリー二塁打で反撃するも、万事休す。2対7と大敗を喫した。 しかし、4番候補の佐々木(政経3)、外野のレギュラーを狙う福本が共に3安打を放つ活躍を見せ、好調をアピール。投手陣も2番手以降に登板した久米(農4)が4回無失点、宮田(政経3)が2回無失点と好投。調整は順調なようだ。〈日立製作所戦〉 この試合の先発は水田(文4)。安定した投球を見せ、6回2失点の好投。打線も3回に齊藤(陽)(商4)がライトへ2ランホームランを放ち、優位に試合を進める。しかし、8回に岩田(慎)(営3)が相手の4番に3ランホームランを打たれ、勝ち越しを許してしまう。明治も最終回にルーキー・謝敷(商1)が2点タイムリー三塁打を放ち、一点差に詰め寄るも、最後は小道(法2)が二ゴロに倒れ、試合終了。接戦となるも社会人チーム相手に惜しくも敗れた。〈JR東日本戦〉 先発の久米は制球が定まらず、苦しい投球内容。2番手の白石も守備のミスから相手打線に大量点を奪われてしまう。打線も相手投手の変幻自在の投球に翻弄(ほんろう)され、チャンスすら作ることができない。 3番手で登板した宮田は2回無失点と好投するも、終始相手ペースで試合が進み、大敗を喫した。READ MORE -
水田、17奪三振の好投で開幕戦制す/東京六大学春季リーグ戦
硬式野球ついに迎えた東京六大学野球開幕。本学は先発・水田(文4)が8回無失点の好投、4回裏の5連打などで東大に先勝。見事開幕戦勝利を収めた。 投手はエースの水田が、ストレートは140キロ前後ながらも、スライダー、チェンジアップを織り交ぜた巧みな投球で東大打線を8回一死までノーヒットに抑える。また、8回を投げて17奪三振と奪三振ショーを繰り広げた。最後に、9回を投げて試合を締めくくったのは、期待のルーキー西嶋(商1)。物おじしないピッチングで三者凡退に抑えた。 打撃陣は、16安打8得点の猛攻で東大投手陣を圧倒した。特に三番佐々木(大輔・政経3)は3安打1打点、四番行田(政経4)は2ランを含む3安打4打点の大活躍。行田はあと二塁打が出ればサイクルヒット達成だった。 投打の歯車ががっちりかみ合い、東大に付け入るスキを与えなかった本学。開幕戦を大差で制し、6季ぶりVへ向けて幸先のいいスタートを切った。☆小林(雄)、3安打3盗塁 今年の明治打線の特徴は、足を使った機動力だ。この日はチーム一の俊足である小林(雄・政経3)が、内野安打2本を含む3安打3盗塁と、自慢の脚力で神宮のグラウンドをかき回した。足を使うことによって相手投手の動揺を誘い、打者は心理的優位に立てる。優勝のためには投手陣4本柱、打線の破壊力だけでなく、小林(雄)のような機動力を持つ選手の活躍が必要不可欠だ。READ MORE -
3投手のリレーで東大に連勝、勝ち点奪取!/東京六大学春季リーグ戦
硬式野球本学は前日快勝したいきおいそのままに、白石(商4)、古川(理工4)、久米(農4)の3投手のリレーで東大に連勝、勝ち点1を獲得した。 先発は東大戦通算3勝と、相性のいい白石。立ち上がりこそややコントロールに苦しむものの、ヒットは許さず、立ち上がりを無失点に抑える。 打線は初回、相手の四球と暴投などに乗じ、ノーヒットで2点を先制。2回には、昨日当たりのなかった渡部(政経4)の三塁打などで追加点を挙げた。 迎えた3回、ここまでノーヒットに抑えていた白石が、相手投手の鈴木(東大)にまさかの本塁打を浴び、1点を返される。しかしここで白石は奮起。勝利投手の権利を得る5回まで完ぺきなピッチングを見せた。 6回からは中継ぎエースの古川が登板。左腕から繰り出されるノビのあるストレートは自己最速の144km/hを記録し、東大打線は完全に沈黙。2回を無安打に抑え、中継ぎエースとしての役目を終えた。そして8回からは久米がマウンドへ。8回にヒットと四球でピンチを招くものの、後続を抑え、無得点で切り抜けると、9回は三者凡退に切ってとり、東大に勝利した。 開幕カードを連勝で飾った本学。初戦は水田が8回無失点、この試合では登板した3人全員が好投し、今年の武器である投手層の厚さを見せつけた。本学は6季ぶり、悲願の優勝に向け、最高のスタートを切った。☆新しい顔ぶれ、続々と 2戦目の東大戦は、神宮初出場の選手が多数出場した。五番ライトでスタメン出場した池田(法3)はこの試合がリーグ初出場。代打で登場した越智(商2)、守備固めで出場した松永(営2)も初出場、あこがれの神宮のグラウンドに立った。新しい戦力が次々と登場し、投手陣だけでなく、本学野手陣についても選手層の厚さを見せつけた試合となった。READ MORE
特集記事 SPECIAL
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【硬式野球部】挑・超・頂
猪軍団が〝挑・超・頂〟のスローガンを胸に歩み出す。昨年度は春秋連覇、明治神宮大会優勝の3冠を達成。今年度のチームには優勝の喜びを肌で感じた選手が多く残り、リーグ戦3連覇に期待がかかる。そして主将には大学日本代表経験もあり明大打線の柱である上田希由翔(国際4=愛産大三河)が就任。5大学が〝打倒明治〟で迎え撃つ中、明大はどのような戦いを見せてくれるのか。本企画では、神宮へと挑む選手たちの1年間を追っていく。READ MORE -
【硬式野球部】頂戦
猪軍団が〝頂戦〟を胸に歩み出す。昨年度は春秋共に3位と優勝を逃してきた。今年度のチームには敗北の悔しさを肌で感じた選手が多く残る。さらに、4年生は〝頂〟の景色を知る最後の世代だ。主将には経験豊富な村松開人(情コミ4=静岡)が就任した。新体制で目指すのは6季ぶりのリーグ戦制覇。そしてその先にある日本一のみ。本企画では、神宮へと挑む選手たちの1年間を追っていく。READ MORE
部の紹介 INTRODUCTION
硬式野球部は1910年に創部された長い歴史と伝統を誇る部だ。故・星野仙一氏(昭44年政経卒)や広澤克実氏(昭60文卒)、野村祐輔選手(平24商卒・現広島東洋カープ)などプロ野球界にも名だたるOBを数多く輩出している。1952年に監督に就任した島岡吉郎氏(昭11政経卒)は〝人間力野球〟を掲げ戦後の黄金時代を築き上げた。偉大なる〝御大〟が37年に及ぶ任期中に残した明大ならではの野球スタイルは、今のチームにも根強く生き続けている。平成に入った現在も、2016年度に三冠を達成するなど新たな歴史を刻み続けている。