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「僕ら2人だったら負けない」 飯田・太田組がつかんだ頂点/関東学生新進選手権
硬式庭球 2024.03.03今年度の関東学生新進選手権(以下、新進)は雨天延期や強風とうまくいかない日々が続く。そんな中でも互いを信じ進み続けた飯田翔主将(商3=足利大付)・太田翔(法3=大分舞鶴)組が、圧倒的な強さで頂へと登り詰めた。 ◆2・19〜25 関東学生新進選手権(大宮けんぽグラウンド)▼2・29[男子ダブルス決勝]○飯田・太田組 2{6―0、6―4}0 山内・佐藤組(筑波大) 「僕たち小6の時に出会って今は同部屋で主将と副将。新進は絶対優勝したいって思いで練習をひたすらやってきたので、本当に運命だなって感じてます」(飯田)。 試合は太田のサービスエースから幕を上げた。勢いそのまま飯田・太田組がポイントを量産していく。第3ゲームでは飯田の正確なサーブで相手の体勢を崩したところに太田のボレーがさく裂。鮮やかなコンビネーションで、応援に駆け付けた男子部からも盛大な歓声が起こった。このセットを通して相手に取られたのはたったの7ポイント。「何も言うことはない。最強です」(飯田)。ゲームカウント6―0と圧倒的な強さで第1セットを奪った。 しかし第2セットは点を取り合う展開が続く。3―3で迎えた第7ゲームでは甘い球を狙われブレークを許してしまう。それでも「自分たちが思っていた範囲内。焦らず2人で支え合ってできた」(太田)。次のゲームですぐにブレークバックを果たすと、再び太田のサーブが光りゲームを連取。勢いを取り返した第10ゲームでは飯田のリターンエースでポイントを奪う。そして訪れたカウント40―15。太田の相手ボレーを狙った正確なショットでゲームセット。一瞬の静寂の後、飯田・太田組とチームメートが歓喜に沸いた。 「この2人で組んで優勝したかった」(飯田)。約10年前の出会いから、別々の道を経てつかんだ優勝はまさに運命と言えるだろう。今年度決して順調とは言えなかった男子部に、新主将・副将コンビが新たな風を吹かせる。 [高橋佳菜] 試合後のコメント飯田――お互いに良かったところを教えてください。 「僕が落ち込んでいたときに励ましてくれたところです。前向きな言葉を掛けてくれたし、積極的にプレーしてくれました」 ――今大会の収穫と、関東学生トーナメント(春関)までに取り組みたいことを教えてください。 「僕たちはやることをやったら本当に強いなっていうのは自分たちも分かったし、他の選手にも分からせることができたと思います。それを自信に変えてもう負けないっていう強い気持ちで、あとは技術的なところでお互いまだまだ弱いところがあるので、そこを話し合って何をやっていくか考えて練習していきたいです」 太田――優勝の瞬間はいかがでしたか。 「優勝した瞬間、最初はあまり驚かなかったです(笑)。優勝に懸けてたのでうれしいです」 ――春関までの課題を教えてください。 「二つの分かりやすい課題があってそこを直せば本当に強いので、春関までに集中してやっていきます」READ MORE -
飯田・太田組が決勝進出! 山中、鈴木・大野組はベスト4
硬式庭球 2024.03.01連日強風が吹き荒れる中、ついに迎えた準決勝の舞台。明大からは男子シングルスに山中朝陽(文2=四日市工)、男子ダブルスに飯田翔主将(商3=足利大付)・太田翔(法3=大分舞鶴)組、鈴木久統(政経3=湘南工科大付)・大野琢実(商1=大分舞鶴)組が出場した。熱戦の末、飯田・太田組が勝利を上げ、決勝進出。初優勝を懸けた次戦へと駒を進めた。 ◆2・20〜29 関東学生新進選手権(大宮けんぽグラウンド)▼2・28[男子シングルス準決勝] 山中 0{3―6、4―6}2 髙妻(筑波大)○ [男子ダブルス準決勝]○飯田・太田組 2{7―5、6―3}0 脇坂・眞田組(慶大) 鈴木・大野組 0{2―6、3―6}2 山内・佐藤組(筑波大)○ 【男子シングルス準決勝:山中朝陽V S 髙妻蘭丸(筑波大)】 今大会のこれまでの試合では1セットも落とさず、順調に駒を進めてきた山中。準決勝の相手は、昨年11月に行われた関東学生選手権で対戦し、勝利を挙げた筑波大の髙妻だ。「油断せず、ここまで勝ち上がってきたという自信を持っていきたい」と意気込み試合に挑む。第1セットの第1ゲームでブレークを奪うと、その後のサービスゲームでは、スライスでボールを巧みに操りキープに成功。2ゲームを連取し、立ち上がりは上々だった。しかし、第3ゲームで強風と相手の鋭いサーブに思うような対応ができずゲームを落とすと、その後も猛攻に対処しきれず。山中のミスも重なり、5ゲームを連取される。ジュースへ持ち込みあと一歩という場面も見られたが、ゲームカウント3―6でこのセットを落とした。 勝つためには後がない勝負の第2セット。第1ゲームでブレークされたものの、山中のサービスゲームは譲らない。ゲームカウント2―4で迎えた第7ゲームでは、ジュースを制し流れをつかんだように見えたが、その後の相手のサービスゲームをモノにすることはできなかった。「序盤にブレークされて、相手に気持ちよくプレーさせてしまった。自分は一度もブレークできずに、押し切られてしまった」。第1ゲームの結果が大きく響き、第2セットはゲームカウント4ー6で試合終了。決勝戦へと駒を進めることはできなかった。 試合後、山中は「思うように攻めることができなかった」と悔しげな表情を浮かべた。しかし、昨年の結果であるベスト16から大きく前進し、ベスト4で今大会を終えた。次なる舞台は関東学生トーナメント(以下、春関)。「全日本学生選手権の本戦への出場を決められるように、今大会での課題を克服して、レベルアップした状態で挑みたい」。山中の成長が止まることはない。 ついに残すは決勝のみとなった。「2人で今大会のために誰よりも練習してきた」(飯田)。新星明大テニス部を担う主将・副将ペアが見せてくれるのは頂上からの景色に違いない。 [髙橋未羽、井手満菜] 試合後のコメント山中――昨日に引き続き強風の中での試合となりましたが、意識していたことはありますか。 「昨日、一昨日と風が強かったので、ずっと意識していたのですが、1ポイント1ポイントで一喜一憂せずに、ショットが入ったり、入らなかったりしても風のせいだと思うようにしてやっていました」 鈴木久統(政経3=湘南工科大付)――ベスト4という結果に対する、率直な今の気持ちを教えてください。「悔しいですけど、今まで学生大会で賞状をもらったことがなかったので、そこはうれしいです」 ――次戦へ向けての意気込みと目標をお願いします。「次一緒に組むとしたら春関で、春関までは大体2カ月以上あると思うので、その中で今出た課題をしっかりと改善して、春関ではベスト4、それ以上の結果を出せるようにがんばります」 大野琢実(商1=大分舞鶴)――今回の試合で見つけた課題はありますか。「サーブだけでポイントを取れるようにすることと、あとはボレーですね。サーブとボレーでポイントが取れるようにしたいです」READ MORE -
明大勢全勝! 男子単複3組が準決勝へ/関東学生新進選手権
硬式庭球 2024.02.28風速11メートルの強風が吹き荒れる中、関東学生新進選手権(以下、新進)でベスト4が出そろった。明大からは男子シングルス1名、ダブルス2組が準々決勝に進出し強者としのぎを削った。試合の結果、出場した全選手が勝ち残り準決勝へと駒を進める。 ◆2・19〜25 関東学生新進選手権(大宮けんぽグラウンド)▼2・27[男子シングルス準々決勝]○山中 2{7―5、6―2}0 岡部(日大) [男子ダブルス準々決勝]○飯田・太田組 2{6―3、6―3}0 三田・渡部組(早大)○鈴木・大野組 2{6―1、6―3}0 石川・佐々木組(中大) 【男子シングルス準々決勝:山中朝陽(文2=四日市工)V S 岡部悠希(日大)】 昨年度のベスト16を更新し、準々決勝に勝ち進んだ山中は一度対戦経験があり勝利を挙げている岡部と対戦した。第1セット、ゲームカウント2―2と拮抗(きっこう)した試合展開で迎えた第5ゲーム。「ポイントを短く終わらせることを意識した」。その言葉通りレシーブから仕掛けて得意のストロークでコートの隅をつきポイントを量産する。幾度ものジュースを制し流れをつかんだ山中はゲームカウント7―5でセットを獲得した。 続く第2セットは「これから試合が始まるというつもりで挑んだ」と勢いそのままに3ゲーム連取。風をも味方につけリードを広げる。「2セット目は自分が思うようにプレーできていた」とラリーから強打で点を獲得する場面も増えた。「風下では自分から勢いのあるボールを打たないでスライスを使い、相手が前に出てきたときはネットを越すことを意識した。風上ではいつも通り振ると普段よりも飛ぶので自分から前に出たり相手を前に引き寄せてパスを狙うということを意識した」。ゲームコントロールに成功した山中が終始相手を圧倒し勝利を挙げた。 「次の相手には昨年一度勝っているが、油断せずにここまで勝ってきたということを自信にして頑張りたい」。新進で自己ベストを更新する山中から目が離せない。【男子ダブルス準々決勝:鈴木久統(政経3=湘南工科大付)・大野琢実(商1=大分舞鶴)組VS石川真輝・佐々木唯人組(中大)】(写真:躍進を続ける鈴木(左)・大野組) 予選から着実に勝利を重ね挑んだ準々決勝。第1セット序盤から息の合ったプレーで相手を圧倒し、鈴木・大野組が主導権を握る展開に。しかしゲームカウント4―0で迎えた第5ゲームは点を取り合いが続く。一進一退の攻防の中、甘い球に対して鈴木がすかさず強烈なボレー。3度のジュースの末、このゲームを奪いカウントを5―0と引き離す。次のゲームは相手に取られるも、2人がペースを乱すことはなかった。第7ゲームは「久統さんがサーブのとき、前でいいプレーができた」(大野)。前衛の大野がネット際に落とすなど巧みなプレーを見せ、6―1で第1セットを獲得した。 続く第2セットも「集中力を切らさず、相手よりミスをしないように」(鈴木)。2人の見事な連携と安定したプレーで相手に流れを一切渡さない。特に鈴木のサービスゲームは「左利きの風をうまく利用した」と強風さえも味方につけラリーを展開。確かな技術で得点を重ね、ゲームカウント4―1まで差を広げた。試合は順調かと思われたが、第6ゲームから相手に連取され1ゲーム差まで追い上げられてしまう。それでも大野がボレーで試合を立て直し続く第8ゲームを奪う。5―3で迎えた第9ゲームも鈴木のサーブと大野のボレーで相手を寄せ付けることなく、セットカウント2―0で勝利を収めた。 強風によって多くの選手が苦戦を強いられる中「難しさはあったが、対応したもの勝ちだと思っていた」(鈴木)。抜群の対応力とコンビネーションがベスト4進出を決定づけた。予選から勝ち上がったこの2人が大会に波乱を巻き起こす。 準決勝にはシングルス1人、ダブルス2組が駒を進めた。明大勢の決勝進出を懸けた大一番に期待が高まる。 [高橋佳菜、保坂啓太郎] 試合後のコメント飯田翔主将(商3=足利大付)――今試合を振り返っていかがですか。 「お互い風が吹いている時に弱音を吐きがちなのですが、強風が予想されていたので準備をして風をラッキーだと捉えて試合に臨みました」 太田翔(法3=大分舞鶴)――今大会の意気込みをお願いします。 「優勝します」鈴木――ベスト4入りを決めた率直な感想をお願いします。 「大学の大会でベスト4だったことが一度もなかったのですごくうれしいです。これからこの2人で組むことも多いと思うので、いい自信になっています」 ――準決勝への意気込みをお願いします。 「誰が優勝するか分からないと思うので、一球一球全力で優勝目指して頑張ります」 山中――風が強かったですがいかがでしたか。「昨日よりも強く感じ、風でボールが入ったり入らなかったりするので一球一球のミスに一喜一憂せずに入らなくても風のせいだと思って切り替えながら頑張りました」大野――今大会の目標を教えてください。 「大会前はこの前の夏関(関東学生選手権)がベスト16だったので、それよりも多く勝ちたいと思っていました。今は優勝したいです」 ――試合中意識していたことはありますか。 「サーブ、リターンをなんでもいいから入れることと、ミスを少なくすることを意識していました」READ MORE -
女子単複ベスト4で敗退 インカレインドア閉幕/全日本学生室内選手権4日目
硬式庭球 2023.12.173日目までの激闘を乗り越え、見事4強入りを果たし準決勝の舞台に立った鈴木渚左(国際3=野田学園)と吉田華菜子(法4=仁愛女子)・丸山愛以(商2=四日市商)組。熱戦を繰り広げるも、両者勝利にはあと一歩及ばず。明大勢最高成績はベスト4で今大会に幕を下ろした。 ◆12・13〜17 全日本学生室内選手権(有明テニスの森公園・室内コート)▼12・16[女子シングルス準決勝]鈴木渚 0{1―6、2―6}2 吉本(筑波大)〇 [女子ダブルス準決勝]吉田・丸山組 0{6―7、0―6}2 吉本・櫻田組(筑波大)〇 【女子シングルス準決勝:鈴木VS吉本菜月(筑波大)】 自身初となる全国の舞台での決勝へと駒を進めるべく挑んだ準決勝。「高校時代から何度も対戦している相手で強いのは十分知っていた」。手の内を知る者同士の対戦ということもあり、試合は開始早々から両者全力の激しい打ち合いが繰り広げられる。1ゲーム目のサービスゲームをいきなりブレークされるも、鈴木も負けじと攻め込みすぐさまブレークバック。「相手の速いペースに対して負けないように、自分もポジションを上げてどんどん前に入っていこうと意識した」。しかし、相手の深くて重い強烈なストロークに打ち負けてしまい、鈴木のボールは思うようにコート内に収まらず。「ポジションを下げず早いタイミングでラリーをしていったことで少し相手のボールに押されミスが多かった」。ゲームカウント1―1から5ゲームを連取され、第1セットを1―6で落としてしまった。 気持ちを切り替え何とか先に主導権を握りたい第2セットだったが、第1セットからの相手の勢いを止めることはできず連続3ゲームを献上。それでも「どんな時でも絶対に最後まで諦めたくはなかった」と鈴木の心はそう簡単には折れない。「何もしないで終わるより何かしようという気持ちで、スピンやスライスなどで何かしら変化をつけることによって、相手を崩してから自分の形に持っていこうと考えていた」。相手の速いテンポに合わせるのではなく自ら緩急を織り交ぜ、鈴木ペースのラリー展開を意識。それが功を奏し、4ゲーム目を見事なボレーからのスマッシュでキープすると、続く5ゲーム目もブレークに成功し2ゲームを連取する。この勢いのまま反撃となるかと思われたがそう簡単にうまくはいかない。その後は1ゲームも取ることができず相手に3ゲームを連取し返され、セカンドセットは2―6で落とし悔しくもストレート負けを喫した。 関東学生選手権(以下、夏関)での準優勝に続き、今回の全日本学生室内選手権(以下、インカレインドア)もベスト4と鈴木のシングルスでの成長は著しい。それでも試合後には「やっと全国の舞台でベスト4まで来られるようになったので、次は全日本学生選手権(インカレ)で優勝したい」とその目はさらなる高みを見つめていた。来年度も鈴木の活躍に期待せずにはいられない。 【女子ダブルス準決勝:吉田・丸山組VS吉本・櫻田しずか組(筑波大)】 連日のファイナルセットにもつれ込むほどの接戦を制し、大学公式戦初の4強入りを果たした吉田・丸山組。迎えた準決勝の相手は全日本大学対抗王座決定試合で今年度のチャンピオンに輝いた強豪・筑波大。「これまでの4戦と変わらず、自分たちらしく、攻めのプレーでやっていこうと話していた」(吉田)。インカレ女王を擁する実力者ペアにも臆することなく、強気で大一番に挑んだ。 第1セットは両者一歩も譲らない拮抗(きっこう)した試合展開に。3―3で迎えた第7ゲーム。「打ち合いだけではなくて、浮いてきたボールに対して2人で前に入って、ドライブボレーやスマッシュで決めることができた」(吉田)。攻めのプレーと巧みな連携でチャンスをモノにし、ブレークに成功。しかし続く吉田のサービスゲームを奪われリードはできず。「競っている中で、少しリードしても一歩離すことができなかったことがファーストセットを取れなかった要因」(丸山)。タイブレークに突入するも流れを掴み切れず、このセットを落としてしまう。 続く第2セットは完全に相手に主導権を握らせてしまう展開に。「ファーストセットを取り切れなかったことで焦りも出たし、相手もさらにギアを上げてきた」(吉田)。鋭いサーブや強打のラリーに対応し切れず、このセットをストレートで落とし敗北を喫した。 今試合が学生最後の出場機会となった吉田は「愛以ちゃん(丸山)と組むのも本当に最初で最後だったので、1試合でも多く一緒に戦いたいという気持ちだった。優勝を逃したのは悔しいけど最後の学生大会で初のベスト4入りだったので嬉しい」と笑顔で振り返った。また「予選から勝ち上がってきて、本当に苦しい戦いが1戦目から続いたけどしっかり勝ち抜いて来れたことは自信になった」(丸山)。惜しくも決勝進出は逃したものの、初の4強入りを果たし、実力を出し切ることができた。今大会が来年度のエースを担う丸山にとって、そして新たな人生を歩む吉田にとっても大きな糧となるに違いない。 今年度最後の大会となった今大会で女子単複4強入りと健闘を見せた硬式庭球部。1年間を振り返ると、最高成績を更新できた選手もいれば、結果が思うように振るわなかった選手もいるだろう。おのおのの課題や目標を再確認し、2024年度もさらなる鍛錬に励む。 [井手満菜、久保田諒] 試合後のコメント吉田――ペアを組んだ丸山選手に一言お願いします。 「私も大会に向けて準備はしていたのですが、ベストコンディションではなかったので、そういった部分で(丸山は)精神的にも隣でずっと声かけてくれて、苦しい場面でも絶対1ポイント取ってきてくれる、本当に頼もしすぎる後輩でした。なのでありがとうという気持ちと、あと2年あると思うのでこの経験を生かして、来年度の個人戦やリーグ戦(関東大学1部リーグ戦)で頑張っていってほしいと思います」 鈴木――インカレインドア全体を振り返っていかがですか。 「私はシングルスで昨年度まではベスト8止まりで、なかなかベスト4の壁を越えることができなかったので、(夏関を)準優勝っていういい形で終えてからインカレインドアには臨めました。やっぱり何度も苦しい場面はあったんですけどたくさん練習はしてきたので、それを自信にしてどんなポイントでもくじけず、ただ前を見て考えてやることができました。振り返ってみるとこうやって全国の舞台でベスト4に残れたっていうのは本当にうれしいです」 ――今年度を振り返っていかがですか。 「自分の中で大きく変われたなって思うのがリーグ戦で、それまではいつも通りベスト8で終わったりインカレでもベスト16で負けてしまったりとすごく悔しい思いをしていたんですけど、リーグ戦ではチームのために頑張るっていうことでどこか自分の中でスイッチが入って、S1として今まで勝てなかった相手に勝てるようになりました。その後の西日本大会でも優勝して全日本選手権に出られたり、今年度はすごく自分の中で今まで頑張ってきたことが報われた年だったなと感じています。まさかこんなに勝てると思ってなかったし、自分がやってきたことが本当に全国のレベルでも通用するんだなというのを実感したので自信にもつながって、最後のインカレインドアでもベスト4に残ることができたので、すごく頑張ってきた成果が結果として現れた年だったと思います」 丸山――今大会を振り返っていかがですか。 「シングルスは負けてしまったのですが、ダブルスでは華菜子さん(吉田)のおかげで試合に出られて、予選から勝ち抜いて来れたことはすごく自信になったなって思います。華菜子さんのおかげでここまで来れたので感謝の気持ちでいっぱいです」READ MORE -
女子単複 1組ずつ全国4強入り/全日本学生室内選手権3日目
硬式庭球 2023.12.16全日本学生室内選手権(以下、インカレインドア)3日目は各種目の準々決勝が行われ、女子シングルスに鈴木渚左(国際3=野田学園)、女子ダブルスに吉田華菜子(法4=仁愛女子)・丸山愛以(商2=四日市商)組と鈴木・五十嵐唯愛(政経2=四日市商)組が出場。3組ともファイナルセットに及ぶ熱戦を繰り広げ、シングルスの鈴木とダブルスの吉田・丸山組がベスト4に進出した。 ◆12・13~17 全日本学生室内選手権(有明テニスの森公園・室内コート)▼12・15[女子シングルス準々決勝]〇鈴木 2{4―6、7―5、10―8}1 齋藤(早大) [女子ダブルス準々決勝]〇吉田・丸山組 2{6―3、2―6、10―8}1 星野遥・星野桃組(東京国際大) 鈴木・五十嵐組 1{6―3、1―6、3―10}2 大橋・中島組(慶大)〇 【女子シングルス準々決勝:鈴木VS齋藤優寧(早大)】 3時間に及ぶ激闘を制した。齋藤(早大)は関東学生選手権(以下、夏関)の準々決勝にて勝利した相手だが、ファイナルセットまで競り合った強敵である。第1セットでは「(夏関で)ループボールやスライスで崩してからの展開でポイントが取れていたので、それをやろうと思っていた」。しかしループボールは積極的に攻める球ではないため、今回のようなストロークが得意な相手に対してはチャンスを与えてしまう場合がある。第2ゲームでは相手のミスを誘ってブレークしたものの「ミス待ちのテニスになってしまった」。ゲームの流れを握れず、ゲームカウントは1―4に。後半は自ら前に出るプレーに切り替えて4―5まで追い上げたものの、セットを取り切ることはできず。4―6で第1セットを落とした。 第2セットは第1ゲームから2本のサービスエースを決めた。「サーブ練習だけは誰よりもやってきたので、自信が持てた」。第1セットとは打って変わって、好調な立ち上がりを見せる。第2ゲームは7度のジュースに苦しむも、強打を粘り強く返し続け、ゲームカウントは2―0に。勢いそのままに5―1まで差をつける。しかし、準々決勝ともなると一筋縄ではいかない。何度もジュースに持ち込むものの、5―5に追いつかれた。だが、ここで諦めないのが鈴木の強さだ。「相手のいいボールは仕方ないと思って、相手のことを認めるというか、割り切ることで後悔しないプレーをしようと意識した」。気持ちを切り替えて戦況を立て直すと、最後にはネット際でボレーを決め7―5で第2セットをモノにした。 ファイナルセットは10ポイントのタイブレーク。左右に振られるラリーに食らいついて互角の戦いを繰り広げ、カウントは7―7に。ここで鈴木渚のリターンとサーブが2ポイント連続で決まると流れを引き寄せ、10―8で勝利をつかんだ。強敵相手に戦い抜き、ベスト4進出を決めた鈴木渚。女子部新主将として、最後まで決して諦めない姿を見せつけた。 【女子ダブルス準々決勝:吉田・丸山組VS星野遥香・星野桃花組(東京国際大)】 攻めのプレーで初のベスト4進出を勝ち取った。今大会が学生最後の大会となる吉田は、昨年度の同大会や今年8月の全日本学生選手権ではベスト8止まり。インターハイ優勝経験者の丸山も、先月の夏関で準決勝進出を逃すなど大学テニスでは思うような結果を残せずにいた。そんな中「今回は狙えるチャンスがあると思っていた」(吉田)と、今大会、そしてこの準々決勝に懸ける思いは大きかった。 初戦に続き、今年度の関東大学女子リーグ1部2部入替戦で戦った東京国際大が相手となった準々決勝。試合は序盤から激しいラリーの応酬となった。「ラリーが多くなる中で、ちょっと我慢しながら、先に仕掛けていこうというのは話してやっていた」(吉田)。戦略通り、2人はコースの厳しいストロークなどを積極的に繰り出し主導権を握ると、勢いそのまま4ゲームを連取する。「4―0にできたっていうのは、すごい気持ち的にも押せていてスムーズにいけて、華菜子さん(吉田)が前で自由に動けて、自分が後ろでがんがん打っていくっていうプレーができた」(丸山)。続く第5ゲームは相手にキープされるも、直後の第6ゲームでは丸山が4本のサービスエースを決め、ゲームカウントは5-1に。その後も積極的なプレーを貫きゲームカウント6―3で第1セットを先制した。 しかし第2セットでは、相手がネットプレーやポジションチェンジなどの動きを見せる中、なかなか流れをつかむことができなくなる。「相手が変化してきたのに対して、こっちもまたチャレンジやプレーを変えるっていうのができなかったので、そこで相手に一気に流れを持っていかれてしまった」(吉田)。ゲームカウント1―4まで押し込まれると、3ゲーム差を逆転することはできず、相手の勢いのままゲームカウント2―6で勝負はファイナル10ポイントタイブレークに持ち込まれた。最終セット序盤も相手の勢いは止まらない。カウント3―8と大きくリードを許し、マッチポイントに王手を掛けられる。そんな中「相手に9点目を取られてマッチポイントにさせないことだけを意識してやった」(吉田)。目の前のポイントへの執念を見せこのポイントをしのぐと、チェンジコート後の初手で吉田のストレートがさく裂。「華菜子さんがストレートを抜いてからはもう連続でポイントできたので、自分もそこは本当に引かずに、積極的にプレーしていこう、となれた」(丸山)。そこからは集中力をまったく切らすことなく、カウント4-8から驚異の7ポイント連取で見事勝利。ベスト4の壁をついに打ち破った。 「本当にベスト4に入れなかったので、もう優勝したぐらいの勢いで泣いちゃったんですけど、でもそれぐらい本当にうれしかった」(吉田)。今大会の当初の目標である表彰台入りを果たした吉田・丸山組。ここからは全国4強が集う未知の戦いが待っている。それでも「力みすぎず、自分たちのプレーができれば勝てると思うので頑張っていきたい」(丸山)。今年最後の学生大会でどこまで上り詰められるのか。準決勝の戦いにも期待がかかる。 (写真:勝利をかみしめる丸山(左)・吉田組) 3日目を終え、女子が単複で1組ずつベスト4に勝ち残った。明日はついに準決勝。明大女子史上初タイトルとなる日本一に王手を掛けるために、テニスの聖地・有明で勝利を挙げてみせる。 [春木花穂、渡辺悠志郎] 試合後のコメント 吉田――今試合で目標とされていたベスト4入りを果たされましたが、改めていかがですか。 「いつも優勝、優勝とか言って、やっぱり最初の方で負けちゃったりとかしていたので、目の前の1戦を目標にずっと予選からやってきて、やっと準決勝まで来れたっていうことを自信にして、本当にここまで来たら最後、優勝を狙いたいです。明日の相手も予選からたくさん経験してきていて、なかなかやってくると思うんですけど、自分たちも予選から通してもう4試合しているので、明日も今まで自分たちのやってきたことを信じてやっていきたいなって思います」 鈴木(シングルス)――セカンドセットではサービスエースが目立ちました。 「私はサーブ練習だけは本当に誰よりもやってきて、そこで自信が持てていたので、今日はもう強気にサーブを絶対引かないで打っていけたので、それが良かったと思います」 ――準決勝に向けて意気込みをお願いします。 「何回もやってきている相手で、強いことも十分に知っているので自分のプレーをしながら、今日みたいに引かないでどんどん前に入って攻撃できるようにしていきたいです」 五十嵐――ダブルスの試合を振り返っていかがですか。 「ファーストセットは練習していた形が出せたし、自分たちが練習してきて得意としている形は、他のペアが多くやるプレーではないので、相手も対応できていなくて、ポイントが取れていたんですけど、相手も強いのでそれに対応してきて、その時に自分たちのミスが増えたり、相手の方が積極的にプレーに出たところが敗因かなと思っています。セカンドセットとファイナルセットは、相手がやりたいプレーをして、そのプレーに対して自分たちのやりたいプレーができなかったので、そこが相手との違いかなと感じました」 ――今回発見した課題や今後強化していきたいポイントはありますか。 「Iフォーメーションはやはりファーストサーブじゃないとやらないので、ファーストサーブが大事だなって思ったのと、そのファーストサーブを入れにいくにあたって、確率重視で打っていたんですけど、その中でも精度をもっと上げないと打ち込まれたりすることもあると思ったので、サーブの精度を上げたいなと思いました」 丸山――勝利されて、今の気持ちはいかがですか。 「率直にやっぱりうれしくて、ベスト4で表彰台に上がるっていうのも学生大会で初めてだったんで、そこはすごくうれしい気持ちでいっぱいです」READ MORE -
女子ダブルス全勝! 女子単複3組が準々決勝の舞台へ/全日本学生室内選手権2日目
硬式庭球 2023.12.152日目を迎えた全日本学生室内選手権。シングルス2回戦、ダブルス1回戦が行われ、明大からは単複合わせて6組が出場した。男子はベスト16敗退なるも、女子部は2日目の出場者全員が勝利を収め準々決勝の舞台に駒を進めた。 ◆12・13〜17 全日本学生室内選手権(有明テニスの森公園・室内コート)▼12・14[男子シングルス2回戦] 鈴木久 0{0―6、3―6}2 田中(筑波大)〇 [女子シングルス2回戦] 〇鈴木渚 2{6―3、6―2}0 松村(亜大) [男子ダブルス1回戦] 副田・飯田組 0{1―6、4―6}2 高木・下村組(慶大)〇 村田・山中組 0{6―7、3―6}2 石垣・手嶋組(日大)〇 [女子ダブルス1回戦] 〇吉田・丸山組 2{6―7、6―3、10―4}1 大坪・石川組(東京国際大) 〇鈴木渚・五十嵐組 2{6―4、6―4}0 児山・齋藤組(亜大) 【女子ダブルス1回戦:吉田華菜子(法4=仁愛女子)・丸山愛以(商2=四日市商)組VS大坪花・石川和奏組(東京国際大)】 今回が大学生活最後の大会となる吉田とペアを組んだのは丸山。この2人でのダブルス出場は最初で最後だが「ここまで来たら上を目指してやっていきたい」(吉田)。目標のベスト4進出へ、注目の1回戦へと臨んだ。 第1セットは第7ゲームまで一進一退の展開が続く。4―3で迎えた第8ゲーム、吉田の角度がついたサーブで相手を崩すと、すかさず丸山のボレーがさく裂。巧みな連携でこのゲームを奪い、初めて2ゲームのリードに成功した。しかし相手ペアの特徴であるツーボレーに対し「力みすぎた」(丸山)。素早い攻撃に対応し切れずゲームカウント5―5と差を埋められてしまう。そのまま互いにゲームを取り合い、タイブレークに突入。丸山のコントロール抜群なフォアハンドが見られるも「相手が攻めの姿勢を崩さず追い込まれる展開だった」(吉田)と強打に対応できずこのセットを落としてしまう。 丸山のサービスゲームから始まった第2セット。第1セットからスタイルを変えて「ショートクロスや足元を狙って打つことで、これならいけると感じた」(丸山)と最初のゲームをキープする。その後は再びゲームを取り合う展開が続くも「自分たちのやっていることは間違っていない」(吉田)と第1ゲームの経験が徐々に発揮されていく。第8ゲームでは前に出てきた相手に対し吉田のクロスを狙ったショットで点数を奪い、ゲームカウントを5―3まで引き離す。第9ゲームも丸山の強烈なサーブで試合の流れを渡すことなく6―3で第2セットを奪った。 10ポイントタイブレークで行われる第3セットも吉田・丸山組のペースで進行。吉田のリターンエースや丸山の相手前衛を狙った正確なショットで点数を重ね、相手を寄せ付けることなく逆転勝利を飾った。「愛以ちゃんが後ろでとことんラリーしてくれる」(吉田)、「前に華菜子さんがいる安心感がある」(丸山)と互いを信頼しつかんだ白星。全国の舞台で心を通わせ、さらなる高みを目指す。【男子ダブルス:副田温斗(営4=四日市工)・飯田翔(商3=足利大付)主将組VS高木翼・下村亮太朗(慶大)】 今大会で初めてペアを組み、予選から順当に駒を進めてきた副田・飯田組。初戦の相手は関東学生選手権の準優勝の実力者だ。しかし「びびらずに、自分たちのやることをやるだけ」(飯田)と、冷静沈着に強敵に挑んだ。第1セットは相手の素早いショットや狙いを定めたサーブやリターンに翻弄(ほんろう)されながらも、ツーアップの展開で果敢に攻めの姿勢を見せる。ボレー対ストロークの攻防に持ち込み、ミスを誘うと鋭いボレーでチャンスをモノにしリード。しかし「リードしていても、相手のいいサーブが来たり、いいポイントが来たりして、こっちに流れが来なくて、大事なところで取り切れなかった部分が多かった」(副田)。ゲームをなかなかモノにできず、1―6でこのセットを落としてしまう。 続く第2セットもゲームカウント1―4と、リードを広げられてしまう。「後がなくなったので思い切って楽しんで、翔(飯田)がこれから取り組んでいきたいようなプレーを混ぜながら試合ができた」(副田)。実は今大会が学生最後の出場機会だった副田。ポイントを取ることだけではなく、飯田にとって来年度のための収穫になるような試合展開を心掛けていた。その姿勢が功をなしたのか、第6ゲームで副田のサービスゲームをキープすると勢いそのまま3ゲームを連取する。しかし、相手の猛攻に対処しきれず敗北。ベスト16で敗退となった。 全国の舞台で飯田がベスト16入りを果たしたのは初めてだった。「(副田に対して)夢の舞台へ連れてってもらってありがとうという気持ち」。新主将として部をけん引していく立場になる飯田にとって今大会が糧になることは間違いないだろう。「最後に組んで、しっかり予選から勝ちあがって本戦の舞台で翔(飯田)が戦えたということは僕にとってもうれしいこと。この経験を生かしてチームを引っ張ってもらいたい」(副田)。副田は最後の最後まで後輩に大きな背中を見せ続け、有明の地を去った。 本選2日目はシングルス1人、ダブルス2組が勝ち残った。強敵との対戦カードが増え、さらにハイレベルな戦いが見込まれるが、どこまで立ち向かえるか。明大勢の活躍から目が離せない。 [井手満菜、高橋佳菜] 試合後のコメント副田――試合を終えて、今のお気持ちはいかがですか。 「学生最後の大会だったので、もう1つ勝ちたかったんですけど、大事なところを取り切れなくて負けてしまったので、悔しい気持ちです」 ――お2人のペアとしての相性はいかがですか。 「練習でも組んだことがなくて、この大会前の1週間で組み始めて、思ったより相性も良くて、もっと早くからペアリングしていたら、リーグ戦(関東大学1部リーグ戦)とかも面白かったかなっていう風に思います。すごくいいペアリングで試合ができたので楽しかったです」 飯田――今日の試合の良かった点を教えてください。 「副田さんのサーブがしっかり入って、僕がボレーで決める展開と、2人でツーアップした時にボレーをしっかり打って、相手の甘いボールに対して決め切ることができたところは今日もよかったです」 ――最初で最後のペアですが、相手に何か一言お願いします。 「僕が入学前から組んでみたいと思っていたのは副田さんでした。でも、お互いのペアが決まっていたので、組む機会がなくて最後の最後で組むことができて楽しかったです。僕は全国でベスト16入ったのも初めてなので、感謝しかないです。夢の舞台へ連れてってくれてありがとうございます」 山中朝陽(文2=四日市工)――今試合を振り返っていかがでしたか。 「ファーストセットの序盤にブレークされて追いかける展開でチャンスをモノにして5―4までにはできましたが、そこから落としてしまったのがもったいなかったです」 村田英夢(理工2=麗澤瑞浪)――2月の関東学生新進選手権に向け取り組みたいことを教えてください。 「ダブルスで勝てないとやはり良くないので、特にダブルスに力を入れてもう一回新年でやり直したいと思います」 吉田――この試合で見つけた改善点を教えてください。 「ファーストセットで自分のファーストサーブの確率が落ちてしまい、サービスゲームがスムーズに進められなかったことが反省なので、次はしっかりファーストサーブの確率を上げて攻めたいと思います」 丸山――今大会での目標を教えてください。 「華菜子さんがまだベスト4に入ったことがないと言っていたので、ベスト4を目指して頑張りたいと思っています」READ MORE -
インカレインドア開幕 シングルス2人が1回戦突破/全日本学生室内選手権1日目
硬式庭球 2023.12.14 全日本学生室内選手権(以下、インカレインドア)が開幕。明大からは各大会でポイントを積み上げた男女10人が出場する。初日は男女シングルス1回戦が行われ、接戦を制した2人が2回戦進出を決めた。 ◆12・13〜17 全日本学生室内選手権(有明テニスの森公園・室内コート)▼12・13[男子シングルス1回戦] 太田 0{4―6、6―7}2 菅谷(慶大)○○鈴木久 2{6―2、4―6、10―5}1 大沼(近大)[女子シングルス1回戦]○鈴木渚 2{6―3、6―0}0 西(慶大) 丸山 1{6―7、6―3、12―14}2 木塚(山梨学大)○ 【女子シングルス1回戦:丸山愛以(商2=四日市商)VS木塚有映(山梨学大)】 昨年度の1回戦敗退から練習を積み今年度も本戦出場を果たした丸山。序盤は思うようなテニスができなかった。ゲームカウント2―5まで差を広げられるも「ラリーをしていこうと思っていたら、徐々に良くなってきた」と粘りを見せゲームを4連取。タイブレークにもつれ込んだ。タイブレークでは相手の際どいショットに苦戦するも先にマッチポイントを握る。しかし「決め切るところで決め切れなかった」と7―9で第1セットを落とした。 第2セットは「最終セットまでいって絶対勝つという気持ちで臨めた」。第1セットとはうってかわりサーブやレシーブで相手を翻弄(ほんろう)し、ラリーの主導権を握ると6―3でセットを獲得。「最後はごたついたが、しっかり取ることができた」。迎えた第3セットは10ポイントタイブレークでの勝負となった。先に仕掛けたのは丸山。「球際でショートクロスを狙うのがすごくうまいなと思ったのでそこは狙った」。リードを広げるも追い付かれる一進一退の勝負。最後は決め球も返す相手の守りを崩せず、相手に軍配が上がった。 「相手と本当に少しの差だったと思う。最後1ポイント取るっていうことをしっかりやれれば、もっと楽に勝てたと思うしそこが今回駄目だった」。シングルスは負けてしまった丸山だがダブルスにも出場する。「華菜子さん(吉田・法4=仁愛女子)が全国インカレでベスト4にいったことがないと言っていたので、初めてのベスト4に一緒になれるように頑張りたいと思う」。気持ちを切り替え、ダブルスでトーナメントを勝ち進んでいく丸山から目が離せない。 【男子シングルス1回戦:鈴木久統(政経3=湘南工科大付)VS大沼広季(近大)】 フルセットに及ぶ接戦を制した。初めてのインカレインドアに挑んだ鈴木。試合序盤は鈴木が主導権を握る。相手を左右に揺さぶり、的確なコースへとボールを次々に打ち出していく。さらには積極的にネットプレーも展開し相手を圧倒。6―2で第1セットを獲得した。しかし第2セットに入ると体調が悪化してしまい、なかなか本来の力を発揮できない。それでも「簡単にセカンドセットを取られてしまったら、ファイナルセットも勢いづかれて行かれちゃうと思ったので、取られるにしてもしぶとく、差を離されないように頑張った」。4―6で落としたものの、第3セットへと望みをつないだ。 今大会の規定により第3セットは10ポイントタイブレークで行われた。3―5と劣勢で迎えた第9ポイント。バックハンドからストレートに打ち出したボールはライン上に落ちこのポイントを獲得。「思い切っていけたので、すごく良かった」。この1ポイントを皮切りに、ここから驚異の7連続ポイントで逆転し見事に勝利。「勝ち切れたことが一番良かった」。苦しみながらも大きな一勝を得ることができた。 次戦の相手は高校の後輩にあたる田中佑(筑波大)だ。先月行われた関東学生選手権(以下、夏関)の覇者であり強敵だが「序盤に差をつけられず、最初から声を出して、自分がリードするんだという気持ちで試合に臨みたい」。先輩の意地を見せ、次の勝利もつかみ取ってみせる。 本戦初日から白熱した展開が多く見られたインカレインドア。2日目は男女シングルス、男女ダブルス2回戦が行われる。明大勢の躍進に期待だ。 [萩原彩水、保坂啓太郎] 試合後のコメント鈴木久――今大会に向けて強化してきたことはありましたか。 「中に入って打つというのをメインで最近は練習していました。どうしてもボールを落として打ってしまうところがあるんで、そこをなくすために結構前に入って打つことを意識していました」 ――第3セットはどういった気持ちで戦っていましたか。 「緊張していてもしょうがないんで、とにかく簡単なミスはやめるというのを意識していました。フォアは軌道を上げてミスをせずに行こうと思って、バックは攻められるところがあったら攻めようっていう、ちょっと強気な姿勢で臨みました」 鈴木渚左(国際3=野田学園)――激しいラリー戦の中、正確にドロップショットを打てた要因はありますか。 「夏関が終わったあとに、ラリーはしているけど、相手を前後に動かすことができていないなというのは自分でも分かっていました。夏関が終わってからドロップの練習やスライスを使う練習をしていて、今日はそれがうまくいきました」 ――今試合で良かったところを教えてください。 「ファーストセットで負けていた時とか競っていた時に、逃げずにちゃんと相手を見て、相手のボールに対してどの選択をしたらいいのかをちゃんと考えながら、合っている選択ができたところ、正しい判断ができたところが、今日の勝因だったなと思います」 丸山――セット間での気持ちの切り替えはどのようにしましたか。 「ファースト落としても絶対勝てるという自信があったので、気持ち的にはそんな落ちていなかったです。でも、気持ちと体があまり合っていなくて足が止まってしまったり前に入切れていなかったので、次の課題だと思っています」 ――良かった点と悪かった点を教えてください。 「良かったところはリラックスするために、序盤良くなかったところをノート見返したりとかして、立て直す、修正する力は付いてきたかなと思います。悪かったところは、決め切るところで決め切れなかったりとか、チャンスボールでのミスがすごいあって、そこを1本取っておけば楽に試合が進められたのにというポイントが結構あったので、そこを気持ちで引かないようにしていきたいと思います」READ MORE -
鈴木渚左が準優勝 明大女子4年ぶりの快挙達成で夏関閉幕/関東学生選手権7日目
硬式庭球 2023.11.21ついに最終日を迎えた関東学生選手権(以下、夏関)。女子シングルス決勝戦が行われ、鈴木渚左女子部主将(国際3=野田学園)が準優勝に輝いた。明大女子4年ぶりの快挙で、7日間もの熱戦に幕を下ろした。 ◆11・13~20 関東学生選手権(大宮けんぽグラウンド他)▼11・20[女子シングルス決勝]鈴木渚 0{1―6、5―7}2 沼野(亜大)〇 【女子シングルス決勝:鈴木VS沼野菜海(亜大)】 悪天候のなか迎えた決勝の舞台。大学公式戦にて自身初となる決勝進出を果たした鈴木は「自分のやってきたことを信じてやるだけ」と冷静沈着に大一番に挑んだ。しかし「風が強すぎて何が何だか分からなくなってしまった。自分がポイントを取れているときと取れていないときの把握ができていなくて、自分のプレーができなかった」。第1セットは吹き荒れる強風に苦しめられ、1―6で落としてしまう。 トイレットブレークを取り、切り替えて臨んだ第2セット。第1ゲームをブレークし、続く第2ゲームもキープに成功する。「後悔しないようにやろうって決めていて、プレーに迷いがなくなった時はポイントが取れた」。強風に対処しながら、確実にチャンスをモノにしていく。試合は拮抗(きっこう)し、4―5で迎えた第10ゲーム。マッチポイントを握られるも、攻めの姿勢を失わず、見事なボレーで相手のスキをつく。そのままこのゲームを獲得し、巻き返しを図るも2ゲームを連続で落とし5―7で敗北。明大女子史上(創部)初となる頂点の座はまたもお預けとなった。 「(今大会全体を通して点数をつけるとしたら)65点。最後の最後この決勝で自分の全部を出し切れなかったことがすごく悔しい」。リーグ戦後代替わりを迎え、新主将として挑んだ今大会で快挙を成し遂げた鈴木。しかし、準優勝という結果に満足せず、決勝で実力を発揮できなかったことに唇をかんだ。ここで味わった悔しさがキャプテンとしてもチームのエースとしても彼女を強くさせるに違いない。「インカレインドア(全日本学生室内選手権)では優勝したい」。次なる舞台でリベンジを誓った。 同大会で創部史上初の男女ダブルス準優勝を果たした昨年度に続き、今年度も女子シングルス準優勝と、活躍を見せた明大硬式庭球部。しかし、女子シングルス以外はベスト16敗退となり、悔しさをにじませた選手も多かった。次戦は全日本学生室内選手権が控える。選手たちは今大会を足掛かりにさらなる上位を目指し、鍛錬に励む。 [井手満菜] 試合後のコメント鈴木――7日間の夏関を振り返って、成長できた点を教えてください。 「準決勝では追い詰められた状態から追い上げることができたし、精神的にもタフな試合があったんですけど、自分の強みをどんどん出していくことはできたのかなと思います。どんな時も諦めないことだったり、サーブが前より良くなっているなとは感じます」 ――主将に就任して何か変わったこと、また主将としての意気込みを教えてください。 「やはり自分のことだけではなくて、みんなのことも考えてやらなくてはいけなくて、考えることがすごい増えましたし、負けられないっていうプレッシャーもすごい大きくなっていると感じます。私が結果をこうやって残して、みんなにも『私たちもできる』っていうふうに思ってもらえるようにこれからももっと頑張るし、王座(全日本大学対抗王座決定試合)優勝を目標に頑張っていきます」READ MORE -
3時間半の熱戦制す! 鈴木渚が決勝の舞台へ/関東学生選手権6日目
硬式庭球 2023.11.19関東学生選手権(以下、夏関)6日目に登場した鈴木渚左主将(国際3=野田学園)。監督陣や女子部のメンバーに見守られながら準決勝の舞台で躍動した。第1セットは落とすも、第2、3セットは前に出るプレーで得点を重ね、大学公式戦自身初の決勝進出を決めた。 ◆11・13~20 関東学生選手権(大宮けんぽグラウンド他)▼11・19[女子シングルス準決勝]○鈴木 2{4―6、7―5、6―3}1 齋藤(早大) 【女子シングルス準決勝:鈴木VS齋藤優寧(早大)】 明大対決から一夜、コートを大宮から立川の日大コートへ移して行われた夏関準決勝は序盤から激しいラリーが続く。ゲームカウント1―2で迎えた第4ゲームは互いに磨き抜かれたコントロールを武器に点を取り合う展開も「どんどん攻撃されて、あと少しのところで取り切れなかった」。2度のジュースをモノにできずブレークを許す。しかしそこからクロスへの鋭いショットなどでポイントを重ね3ゲーム連取し逆転に成功。流れは鈴木に傾いたかと思われたが、全国屈指である関東地区の相手は一筋縄ではいかない。ゲームカウント4―3とリードしていたが、第8ゲームに再びブレークを許すと今度は相手のサーブに対応できず。今度は相手に3ゲーム連取され、第1セットを4―6で落とした。 第2セットは「ポジションを下げないように、前で打つと決めていた」。その言葉通り積極的に足を動かし前へ出るスタイルに切り替えることで、相手の強打にも打ち負けず対応。さらに正確なクロスへのフォアハンドで5度のジュースを制し、第1ゲームからブレークに成功した。その後も安定したサーブやバックストレートで得点を重ね、ゲームカウント5―2まで持っていく。このセットは圧倒したかに思われたが「夏はリードしていても追い付かれることが多かった」とあと1ゲームを決め切ることができず5―5まで追い上げられてしまう。その後互いにゲームを奪い合いタイブレークに突入。しかしここから「切り替えができた」。強烈なサーブから破竹の勢いで7ポイント連取し7―5でこのセットを奪った。 お互いに絶対に落とせない最終セット。気温が上がる中、試合時間はこの時点で既に2時間を超え、体力的にもつらい状況に。それでも今年度多くの試合を乗り越えてきた鈴木は一味違う。強烈なサーブと左右へのストロークで1点も取らせることなく第1ゲームを先取。2―1で迎えた第4ゲームは「スピンとスライスをうまく使って」相手の体勢を崩すと、逃さずスマッシュを決めブレークを果たした。その後も得意の「少しでも甘く入ったら前へ」のプレースタイルでミスを誘い、ゲームカウント5―1と差を広げる。試合は決まったと思われたが、ここから相手の粘りで決め切ることができない。カウント5―3まで追い上げられるも「自分もくじけることなくもっと頑張ろう」とさらにギアを上げた鈴木。第9ゲームも速いラリー戦が続く中、冷静さを失うことはなかった。わずかなチャンスを見極め、見事なクロスで得点を奪う。最後は疲れ知らずの鋭いサーブで相手にボールを返させず試合終了。3時間半の熱戦を制し、大学公式戦自身初の決勝へ駒を進めた。 試合後、緊張がほどけたように笑顔を見せた鈴木。決勝に向けては「自分のやってきたことを信じて戦うだけ」と力強く語った。鈴木、そして今年度で創部20周年を迎える女子部初の優勝なるか。女子部の悲願は新主将に託された。 [高橋佳菜] 試合後のコメント鈴木――第3セットは相手の追い上げがありましたが、どのように対応しましたか。 「相手の調子も良くなっていたので2ゲームは取られてしまいましたが、5―3の時に自分も引かないで気持ち強くいくことができたのでそれは良かったです。その先に展開することを意識してやっていました」 ――終盤、相手が強打で攻めてくる中で冷静に見えましたが、いかがでしたか。 「相手も最後まで諦めないよなと思ってて、ずっとやってきた相手で強さも知っていたので、そこは自分もくじけることなく逆にもっと頑張ろうというつもりでやっていました」READ MORE -
明大対決は鈴木渚左に軍配! ベスト4入り果たす/関東学生選手権5日目
硬式庭球 2023.11.18関東学生選手権(以下、夏関)5日目。雨天による順延を挟み、女子シングルス5回戦が行われ、女子部主将の鈴木渚左(国際3=野田学園)と丸山愛以(商2=四日市商)の明大対決が行われた。激戦の末、鈴木渚に軍配。ベスト4入りを果たした。 ◆11・13~19 関東学生選手権(大宮けんぽグラウンド)▼11・18[女子シングルス5回戦]○鈴木渚 2{6―2、6―4}0 丸山(明大)丸山 0{2―6、4―6}2 鈴木渚(明大)○ 【女子シングルス5回戦:鈴木渚左(国際3=野田学園)VS丸山愛以(商2=四日市商)】 ベスト4を懸けた明大対決を制したのは、女子部主将の鈴木であった。「(丸山と)当たると決まった時からすごく緊張していたが、いつも通りの自分のプレーをできるように心がけた」(鈴木)。流れが変わったのは第1セット、互いにサーブゲームをキープした状態で迎えた第3ゲーム。ジュースにまでもつれ込む両者譲らぬ展開で、積極的な攻撃が光り、丸山からブレークを奪う。勢いに乗った鈴木は、その後も低めのスライスボールや力強いサーブで得点を重ね、第1セットをゲームカウント6―2で制した。一方「相手に対する苦手意識が出た」という丸山はサーブミスが続き、理想とするプレーができず、このセットを終えた。 第2セットも鈴木が主導権を握りスタートする。伸びのあるストロークで第1、2ゲームをラブゲームで手にすると、その後も勢いそのままに2ゲームを連取しゲームカウントは4―0に。そのままセットを獲得するかと思われたが、丸山も黙ってはいなかった。持ち前の強烈なフォアハンドを武器に得点を奪うと、続くチャンスボールを着実に決めゲームをキープする。その後も俊敏な動きで必死に食らいつき3ゲームを連取。ゲームカウントは4―4と、試合は振り出しに戻った。「引かないで、ちゃんと前に入って打っていこうということだけを決めてプレーした」(鈴木)。追い込まれた鈴木は、第9ゲームで緩急をつけた打球を駆使しブレークに成功。続く第10ゲームでは、強烈なサーブで圧倒しゲームカウント6―4で第2セットを制した。 「目の前の1試合を大切に、優勝を目指して頑張りたい」(鈴木)。目標までの勝ち星はあと二つ。強気のプレーで挑み続ける。一方、丸山は次なる舞台である全日本学生室内選手権(以下、インカレインドア)へ向け、自身の課題へと真摯(しんし)に向き合う。 大会5日目を終え、残るは女子シングルスの鈴木渚のみとなった明大。大会6日目には女子シングルスの準決勝が予定されている。目標の優勝に向けて目の前に1戦に集中し、必ずや勝利をつかみ取ってみせる。 [髙橋未羽] 試合後のコメント鈴木渚――第1セットで決め手となったゲームやプレーはございますか。 「ゲームカウント1―1のときのリターンゲームでブレークすることができたので、そのゲームです。長いジュースが続きましたが、そこで取り切れたことがカギになったのかなと思います」 ――準決勝に向けて意気込みをお願いします。 「高校時代は地方が一緒で結構やっていた相手なのですが、大学生になって一番最初の対抗戦以来戦っていない相手です。今大会調子も上がってきている選手なので、 自分の今できることをやっていきたいです」 丸山――第2セット、切り替えができた要因は何かありますか。 「序盤メンタルが崩れていて、いつもノートを取るようにしているんですけど、そこで自分でも前半良くなかったところをしっかり分析できていました。今までの試合もそうなんですけど、チェンジコートでの頭の切り替えとして、ノートに書いて、文字にして、頭の整理をするようにして、後半は前半の良くなかったところを見直せたかなと思っています」 ――夏関全体を通して振り返っていかがですか。「1回戦から今日が5回戦で、勝った4回の試合は、自分の中で冷静に試合が進められていました。いつもなら気持ちでブレる部分が大きかったのですが、冷静に一戦一戦臨むことができて、勝ち進められたので、去年と同じベスト8という結果ですが、まずは現状維持という感じで、少しはほっとしています。またすぐにインカレインドアがあるので、そこで去年は1回戦負けだったので、その結果を超えられるように、練習していきたいです」READ MORE
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部の紹介 INTRODUCTION
1905年に創部した硬式庭球部。明大で最初に発足した5部の一つだ。西調布の合宿所を拠点に、日々厳しい練習に励んでいる。技術面だけでなく〝テニスを通した人間教育〟を目指し、 数多くの卒業生が世界で活躍中だ。歴代OBとしてオリンピック選手、全日本選手権優勝者を輩出。また、数多くのインカレ優勝者が所属し、全日本大学対抗王座決定試合(王座)連覇の実績がある。女子部は2003年に創設され、15年目の2017年に初めて1部へ参戦。王座の男女アベック優勝を目指し、選手たちの奮闘は続く。